2015年09月22日(火曜日)
9.22.三十年連続120%では約200倍になるが、110%では約15倍だけ
私達の会社は創立30年をこの9月1日に迎えましたが、
30年前、最初の年間売上総利益(付加価値)は、
約2,000万円位であったような記憶があります。
ガソリンスタンドで創業の当時、
愛知県刈谷市は、全国的に見ても燃料の安売りが厳しく、
いい時でもガソリンで1リットル当たり10円の口銭がやっとだったことと、
30年前当時のガソリンスタンドは、
主に掛け売りの法人客から、
オイル交換とかいろいろな油外収益を集中的に上げていたので、
起業して始めた店舗は個人客相手の、しかも現金スタンドで、
油外収益の上げ方が分らず、初めは非常に苦労したものです。
それから、
だんだん燃料の販売数量拡大と
油外収益の上げ方のポイントを覚えて行って、
毎年前年比120%前後の売上総利益(付加価値)を上げるようになりました。
あれから、店舗を増やしたり、でもその新店舗が低迷したり、
洗車とコーティングに商売替えをしたり、
本当に色々なことがあって、
会社の経常利益は凸凹しましたが、
いわゆる粗利益とも呼ばれる売上総利益(付加価値)は、
30年間ずっと、本当に毎年前年比約120%、
約20%増でじわっと上がり続けました。
それでためしに、
千歳空港から中部空港に帰る飛行機の中で、
暇つぶしにつまらない計算をしました。
前年比120%を30年続けたら、
つまり、1.2の”29乗”はいくつか
=1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2
*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2*1.2
*1.2*1.2*1.2≒197.814です。
つまり、
20%増の成長を30年続けたら約200倍になります。
では、
前年比110%だったらどうなのか、
毎年前年比110%の成長を30年続けたら、
1.1の”29乗”は、なんと、
1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1
*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1*1.1
*1.1*1.1*1.1≒15.863でした。
つまり、
毎年10%増の成長では、
30年経っても約15倍にしかならないのです。
これは私も驚きました。
毎年10%の成長も、20%の成長も、
たいして変りがないように思えたのですが、
10%成長の30年後が約15倍であって、20%成長の30年後が約200倍とは、
とんでもない差です。
この会社は、
何かの大ヒットがあって急激に成長をした時期があった訳ではありません。
あるいは時流に乗って突然大きくなった時期があった訳でもありません。
年によって前後はあっても
毎年、本当に毎年前年比約120%を続けてきただけです。
それで結果として前期2015年6月期の売上総利益が約40億円になっていて、
30年間で、約約200倍なのです。
気が付いたら、起業当初の年間2,000万円の付加価値が、
30年後には約200倍の付加価値を世の中に提供できるようになって、
世の中から売上総利益としていただけるようになっていたということです。
では、前年比約120%とはどういうことなのか、
前年比約110%とはどう違うのか。
前年比約110%は、
前年よりもみんなで頑張って、
その”頑張り”で勝ち取ったような結果でしょう。
あるいは、世の中の景気とか、
取扱い商品がその時代の流行に合ったとか、
そんな要因でも約110%は勝ち取れます。
しかし前年比約120%は、頑張るなどだけでは実現しません。
その+10%分が、
この会社が30年間で200倍の付加価値を上げるようになったた秘密でしょう。
その秘密については、長くなるので、また
明日書きます。