2015年06月21日(日曜日)
6.21.ばぁちゃんの言っていることの意味がよく分った。
87才になる私の母、ばぁちゃんが、
「そんな事は自分で出来るから、いらんこと、せんどいて。」と、
ヘルパーさんや私の連れ合いが、
ばぁちゃんの生活の中の何かを手伝おうとすると、
迷惑そうに言うことがあります。
せっかく助けようとしてあげているのに、
かえって迷惑そうに言われると、がっかりします。
もっと素直にしていればいいのに、とも思うでしょう。
私も脇から見ていて、ヘルパーさんやつれ合いが気の毒に思ったものです。
ですが、最近、こんなばぁちゃんの気持ちが理解できるような気がしたのです。
左足の足首の骨がどうにかなってしまって、
車いすを使う場面が多くなったのですが、ぜんぜん歩けない訳ではなく、
立ち上がることもできるし、十メートルくらいならわりと平気で歩きます。
痛くありません。
でも、それが何十メートル以上になってくると、
後に響くようなズシっとした痛みが来てダメージが残ります。
だから、ちょっとなら平気で立ち上がり歩けるので、
車いすに乗っていても、
細かい動きをしなければならない場面では、
自分で立って通り抜ける方が簡単なので、
車いすを押してくれる人が、一生懸命コントロールしてくれようとすると、
おばぁちゃんが言っていたように
「それは自分で出来るから、いらんこと、せんどいて。」なんて、
失礼なことを思ってしまいます。
自分を助けてくれるのはありがたいけれど、
自分が出来ることまで助けてくれようとすると、
“それは自分は出来る”と主張するように、
あるいは、自分で出来ることが減ってくると、
かえって自分が出来ることを自己主張するかのように、
「そんな事は自分で出来るから、いらんこと、せんどいて。」と、
なってしまうのでしょう。
弱くなった者を助けようとして、
うっかり、その人のできることにまで手を出して、
かえってその人のプライドを傷つけることがあるのでしょう。
その人の立場にならないと、理解できないとことが多いものですね。