谷 好通コラム

2014年12月11日(木曜日)

12.11.ゴキブリ一匹の発見は、百匹の存在の兆候

私は嫌いな動物はよほどありませんが、ゴキブリだけは嫌いです。
なぜか分りませんが怖いとすら思います。
どうしてゴキブリはあんなに気持ち悪くて怖いのでしょう。
不思議だと思っても、それが何故かと考える気にもなりません。
あの姿を思い出すだけでもいやだからです。

 

そんなゴキブリは一匹見つけたら、
どこかに巣があって、必ず百匹は隠れていると思って、
徹底的に退治をしないと家がゴキブリだらけになってしまう。と習いました。

 

これはものの例えで、
何かちょっとした兆候を見つけたら、
それは本当にたまたまであるかも知れないが、
多くの場合は、その兆候は”大事”の存在の証であって、
せっかく大事の兆候が見えたのに、
「たまたまなのだろう。」と、
その兆候だけを潰して、その裏にあるかもしれない”大事”を見つけようせず、
取り返しのつかない事態に陥ることがあります。
そういうことはよくあることです。

 

この会社も従業員さんが三百人を超して、
組織全体が鈍くなってきました。
なにか欠陥が見つかっても、それが一人の事であれば、
三百分の一の事であり大したことではなく、”大事”ではないように思え、
小事として片付けてしまいがちです。
せっかく”大事”の兆候が表れたのに、それを見逃してしまうのです。
小さな事を、ことさらに騒ぎ立てるのは、
恥ずかしい事のように思える事自体が、
自分と自分の組織が鈍くなっている証拠でしょう。

 

そういう意味で、最近、小さな兆候を3つ見つけました。
しかしその一つずつを中途半端に潰して、忘れてしまいそうになっていました。
これは、やはり、大事が起こっている証拠と考えるべきでしょう。
目覚めた朝方、ふと、気が付きました。

 

カップラーメンの「ぺユング」は、
自製品の中にゴキブリが一匹入っていたのを二件見つけたら、
4万5千個の製品を廃棄して、
一か月も工場を止めて、
ゴキブリが入らないように設備を作り直すのだとニュースで言っていました。
多分この会社は大きな損害を出すかもしれませんが、
顧客の信頼をきっと取り返すでしょう。

 

私の会社は、この会社のように健全な神経を持っているでしょうか。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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