谷 好通コラム

2014年10月07日(火曜日)

10.07.話を少しずつ自分に有利にずらすと、いつか嘘になる。

人と話をする時に、
数字を少しだけ「大きく」
例えば「27%」を「30%ぐらい」と話したり、
「ある」ことを知っている事なのに、
「あるかもしれない事」と言ったり、
まだ確定していない事を、決まっている事のように話したり、
1つ1つの話は、
「嘘」とまでは言えませんが、
微妙に自分に有利にずらして話をしたくなるのは、よくあることです、
でも、それをずっと繰返して、
話を、いつも自分の都合の良いように少しづつ、ずらしていくと、
それはいつの間にか「嘘」になって、その人は嘘つきになってしまいます。
でも、その人は、
決して嘘を言ったつもりも、自覚もありません。
「少しだけ話がオーバーになったりはしますけど、
そんなことは誰でも、みんなやっていることで、嘘だなんて・・・」

 

この人は、
自分を決して嘘つきとは思っていませんが、
相手側から見ると、
「この人の話はいつも微妙に話が違っていて、
この人の言う事をそのまま100%信じたら、
この人の都合の良い方向に話が行って、
いつも自分が損をしてしまう。
この人の言う事は信用できない。
この人は、人に損をさせても、自分が余分に得をしようとする人。
つまり、自分勝手な嘘つきだ。」と思います。

 

本人は、ほんの少し話をオーバーに言っただけ。かも知れないが、
その、ほんのちょっとオーバーな話の積み重ねは、騙しとしか思えません。
私もこういう、話を自分の都合のいいように少しずつずらして話す人を、
何人も知っています。でも、みんな、事業に失敗しています。

 

「10」は、きっちり「10」と言えばいいのです。
「11」と言うから、大して変わらないのに、嘘になってしまうのです。

 

 

 

女性のほとんどの人はお化粧をします。
お肌をほんのり白く整えたり、
ほおに赤みを入れて健康や若さを強調してみたり、
唇に紅を入れて、華やかな雰囲気を出したりするのは、
身だしなみということで、エチケットの一つでしょう。
ほどよいお化粧は素敵です。

 

でも、
目玉を大きく見せたいばかりに、
いつも、でか目用のコンタクトを入れたり、
不自然なまでに巨大な団扇のような、はみ出しのつけまつげをくっつけたり、
素肌をまったく感じさせないような真っ白肌に塗ったり、
やり過ぎると、この人の素がまったく見えず、
その人の見た目が全部「嘘」なので、
その人そのものも「嘘つき」に思えて、
こういう人と結婚すると、後悔するのだろうな、と思ってしまいます。
やりすぎの化粧は逆効果です。
その人は、見た目より本当はひどいのだと思えてしまうし、
不自然に目をデカク見えるようにしている人は、
実際よりも、目がちっこいのだろうなと想像してしまうのです。
過ぎたるが及ばざるが如し。です。

 

 

 

外食では「吉野家の牛丼」と、
「リンガーハットの(野菜たっぷり)皿うどん」が好きです。

 

一時「すき屋」が、
新しい牛丼メニューを「うまいっ!」と派手に宣伝をしましたが、
牛丼はやっぱり吉野家が、「変わらぬ味」で、一番美味しいと思います。
特に、吉野家の牛丼は「あたまの大盛り」が一番好きですね。
「すき屋」の新メニューとCMの大攻勢で、
一時は負けたかと思われた吉野家は、
「うまいっ!」とオーバーに宣伝しまくった「すき屋」がコケて、
また、息を吹き返したみたいです。
吉野家のあたま大盛りの牛丼、最高です。

 

 

 

さらに外食では、CoCo一番屋の、
本当は・・・「メンチカツカレー」が好きですか、
カロリーが過ぎるので、
シーフードカレーのご飯200g、1辛にしています。

 

CoCo一番屋の有名な話で、創業社長の奥様が、
「看板のカレーの写真はまずそうに撮りなさい。」
と言っていたそうです。」
「決して湯気なんて立てなくていい、冷えてるように撮ったほうがいい。」
「すると、その看板を見て、店に入った人は、
実際に出てきたカレーを食べて『うまいっ!』となる。
看板を見て想像したより、実際のカレーの方が美味しければ嬉しい。
その気持ちが『また来たい』のリピートのお客様になる。」

 

看板のカレーの湯気を出して、
いかにも美味しそうに撮ってた写真を看板に載せると、
その美味しそうなカレーを基準に期待してしまうので、
実際に出てきたカレーに感動しません。
ヘタをすると、期待を下回ってしまうかもしれません。
いかにも美味しそうなカレーの写真で、
一度はお客様を店に引き込むことが出来ても、
それがリピートしていただかなければ、意味がない。
リピートなくしては、安定した経営は出来ない。
リピートこそ一番大切なこと。という意味なのだそうだ。

 

「CoCo一番屋のカレーの看板の写真は、実際よりもまずそうに撮ってある。」
だそうです。
だから、私達は余計に美味しいと感じるのでしょうか。

 

 

 

私達は、車をキレイにする事に自信を持っています。
理論的に正しい処方で、
万全の製法で造ったケミカルを、
正しい技術で、キチンと造り上げたキーパーコーティングは、
絶対に負けないキレイさを実現することが出来ます。
それは「新車に施工して、新車よりもキレイになる。」と言えるレベルです。
キーパーコーティング、特にガラスのキーパーコーティングは、
新車よりも、本当に深い艶になって、キレイになります

 

そこで、私は新しいKeePerのコピーを。
いったん「新車よりキレイになる。」としました。

 

 

しかし、本当に美味いものでも、
大き過ぎる声で「うまいっ!」と叫ぶと、
実際に食べた時に、お客様の期待を超えるのが難しくなってしまい、
せっかく本当に美味しいのに、リピートにつながらないことがあるとしたら、
本当に新車よりキレイになったとしても、
「新車よりキレイになる。」は、
お客様の期待を過大なものにしてしまう「大きすぎる叫び声」かな?と考え、
「KeePer 新車よりキレイになる。」は、やめました。

 

それでコピーを「キレイに乗るって、かっこいい」にするか、どうするか、
思案中です。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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