谷 好通コラム

2014年09月26日(金曜日)

9.26.渡すべきものがあれば、いつでも、渡していきます。

私は来年9月の初めに引退することを公言しています。
正確に言うと、本当は今年の9月の引退のつもりだったのですが、
会社の30周年を1年間違えていて
今年ではなく来年の9月になってしまったのですが、大した違いはありません。
いずれにしても、来年の9月引退します。

 

この会社の経営の仕事から引退します。
それでも、とりあえずの何年かは、
代表取締役”会長”の職に就いて、やり残した商品開発の仕事をしますが、
本気でこの会社の実際の経営の仕事からは引退しようと思っています。

 

人間は健康状態という自分ではいかようにも抵抗し難い要素があって、
自分ではそのつもりがなくても、
不意にダメになってしまうことがよくあります。
私も健康には全く自信がなく、
いつ仕事ができなくなっても不思議ではないと思っています。
それが突然であった場合は、
たくさんの人にご迷惑をおかけして
申し訳ないような事態を招くかもしれません。
60歳を過ぎると、そういうことを前提とした生き方をすべきだと思います。
特に、経営者のように、
多くの人の運命に影響を与える立場にある者は、そうだと思うのです。

 

ですから、不測の事態が起こる前に、
元気なうちに渡せることは、
とりあえずどこかの区切りで渡しておくべきと考えた訳です。
だから、今渡せるものは、とりあえず来年の9月までに渡して、
それ以降でしか渡せないものは、
またどこかの時点で、できるだけ早く渡すべきだと思います。

 

昨日の話ではありませんが、
人間は60歳を越したくらいから、
それまでのプラスの経験が生きてくるならば、
創造的な能力、実現力が加速的に上がってきます。
だから、できるだけたくさんの仕事をして役に立ちたいと思っています。
しかしこう書くと、来年9月に引退をする事と矛盾するように見えますが、
そうではないのです。
私の言う引退とは、
今の仕事の一区切りを誰かに渡して、
自分はその職から離れるという事です。

 

何かをしたいために引退するのではなく、
今なら渡せるものを、とりあえず、
できるだけ渡したいというのが来年の9月です。

 

ましてや、仕事というものをやらないとは言っていません。
しかし不測の事態がいつ起きてもおかしくない年齢なので、
ある時点で渡せるものは、
できるだけ渡しておきたいだけです。
それを短いサイクルでやっていくのが、
今の私の年代の者のやるべきことだと思うのです。

 

昔は、引退したら世界旅行をしたいと思っていましたが、
面倒くさいので、今は全くその気はありません。
あるいは、どこかのサーキットの近くに住んで、
年中レースカーに乗って走っていたいと思ったのは、
さすがに今より若く、もっと元気だったころです。

 

それより、
渡せるものをできるだけ渡している間に、
次に渡したいものがきっと出てくるので、
その時は”また引退”します。
健康ならば、
何度でも引退して、そのたびに次の人に渡します。

 

遊ぶのは、どうしても苦手なので、
そんなことをしていれば、そのうちにくたばるでしょう。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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