谷 好通コラム

2014年05月24日(土曜日)

5.24.ご質問「アルカリ洗剤以外の原因もあるのではないでしょうか?」

昨日の私のブログ、5.23.「アルミモールのアルカリ錆」・・・に対して
下記のようなご質問をいただきました。
キチンとご自分のお名前もアドレスも記された真面目なご質問です。


社長のブログのアルミモールのアルカリ錆を読んで、
ちょっと疑問に思ったので質問します。
錆の原因がアルカリ性洗剤にあると言ってますが、
私は去年6月にベンツEクラスを購入してからすぐに
ダイヤモンドキーパーをしてもらい、
洗車はキーパーラボの手洗い洗車しかしてません。それなのに錆が着いてます。
露天駐車してますがアルカリ洗剤以外の原因もあるのではないでしょうか?


 

このご質問をいただいて、色々と調べ、考えてみました。

 

まず、ご質問中に「ダイヤモンドキーパーをしてもらい・・・」とありますが、
前回の私のブログの文中に、
『キレイになったモールに、
「ヘッドライトレンズプロテクト」と「レジン2」で、
ガラスコーティングします。
「ヘッドライトレンズプロテクト」は、
「ダイヤモンドキーパーケミカル」で代用しても構いません。』
と書いた部分があるので、
コーティングメニューとしてのダイヤモンドキーパーを施工すると、
錆を防ぐことになると受け取られるかもしれません。
しかし、ダイヤモンドキーパーの施工マニュアルには、
今話題にしているアルミモールへのコーティングは指示していないので、
直接、錆を防ぐことにはなっていません。
今後は、ダイヤモンドキーパー、クリスタルキーパーを施工する場合、
モール部分にまでコーティングをする事が、
特にヨーロッパ車はモールがアルミ合金でできているので、
錆を防ぐ効果となり、役に立つことが予想されるので、
マニュアルの変更、追加を検討して行きたいと思います。

 

次に、こちらが本題だと思いますが、

 

「洗車はキーパーラボの手洗い洗車しかしてません。
それなのに錆が着いてます。
露天駐車してますがアルカリ洗剤以外の原因もあるのではないでしょうか?」
これは、色々考え、調べました。

 

まず、アルマイトの錆の要因は、
アルカリ洗剤とは限らないことはご指摘の通りですが、
やはり錆の要因は「アルカリ」であると考えます。

 

アルマイトはウィキペディアに「アルミニウムの陽極 酸化皮膜である」
と書いてありました。
このアルマイト加工されたアルミモールに、
硫酸、硝酸など、酸性雨の元になっている「酸」を着ければ、
より酸化が進むのかシミが着きますが、
すでに酸化させた膜がアルマイトなので、それはそれほど明確なものではなく、
むしろ市販のアルカリ性を持った洗剤を付けた場合、
見事に真っ白に錆びるので、
この場合のモールの錆の原因は「アルカリ」と考えるのが正解だと思います。

 

その上で、日常生活の中でアルカリといえば、
やはり、洗剤に一番多くありますので、
「モールの錆はアルカリ洗剤が原因」と断定しました。
しかし、アルカリ洗剤だけが原因であるかのような断定は軽率でした。

 

 

よくよく調べて見ると、
「雨」や「川」が、「黄砂」や「セメント」などによって、
アルカリ化されているとする記事がいろいろとあったのです。

 

雨はもともと大気中のCO2を取り込み酸性を示すのが普通であり、
大気汚染物質による強い酸性の酸性雨は大きな社会問題です。
ウィキペディアより、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E6%80%A7%E9%9B%A8

 

しかし、「黄砂」はアルカリ性の強い炭酸カルシュウムであり、
これが酸性雨を中和していて、
環境問題にむしろ良い影響を与えているとかの記事もあります。
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005401217_00000&p=box

 

別の記事には
「黄砂を環境問題の観点から評価すると、
酸性雨緩和作用があることと海洋の栄養源となることが良い点として上げられます。
炭酸カルシウムを含みアルカリ性である黄砂は、
飛行途中で酸性雨の原因物質を吸着し、中和する効果があるともいわれています。
量的には日本の平均的酸性雨(pH4.7)200mmを中和するアルカリ量が、
毎年黄砂により供給されていると推計されているそうです。」

しかし、アメリカでは、コンクリートと舗装で埋め尽くされた都会で、
アルカリの川を生じさせて新たなる社会問題になりつつあるようです。
http://www.afpbb.com/articles/-/2964372

 

つまり、ふだんの生活の中で、
酸性雨は大きな社会問題ではありますが、
条件によっては黄砂によるアルカリの雨もあり、
コンクリート、舗装に触れた水はアルカリ性を帯びることも十分ありそうです。

 

ですから、
洗車はキーパーラボの手洗い洗車しかしてません。それなのに錆が着いてます。
露天駐車してますがアルカリ洗剤以外の原因もあるのではないでしょうか?
と、ご指摘の通り
錆の要因はアルカリ洗剤とは限定するものではなく、
環境の中に、けっこう多くアルカリの存在があって、
アルカリ錆の要因になっているようです。

 

ふと考えると、
なぜ、ほぼヨーロッパ車だけがアルミモールを使っていて、
日本車の国産車はアルミモールを使っていないのでしょう。
それは、日本には「黄砂」があって、アルカリ雨でアルミが錆びてしまうから。
ヨーロッパには酸性雨は有っても、
黄砂がないから、
アルカリ雨がないので、酸性雨に強いアルミモールがいいのかなと想像しました。
あくまでも、推測ですが。

 

 

ページのトップへ ページのトップへ

  • 最近の記事

  • プロフィール

    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

  • カレンダー

    2024年11月
     12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
  • リンク集

  • 過去の記事

  • RSS1.0

    [Login]

    (C) KeePer Giken. All rights reserved.