2014年05月04日(日曜日)
5.04.平川 亮。二十年に一人の逸材も、順風満帆とは行かず。
今日の富士は晴れ渡り、
スーパーGTの第二戦を闘うに申し分のない天気です。
昨日の予選で、我が#37 KeePer TOM‘S RC Fは予選8位であり、
僚友の#36は予選のQ1で平川亮(りょう)が2位のタイムを出して周りを驚かせ、
しかしQ2でロシターが4位と少し後退したスターティンググリッドとなった。
朝、サーキットに行くと、
亮(りょう)君が、チームのテントにやってきた。
ついこの間、インタープロトに乗ってスーパー耐久のレースに出た時は、
彼もKeePerのコスチュームだったので、
今日は#36、ペパーミントグリーンのPETRONASのTシャツが新鮮です。
一緒にいるのは、亮君と若手ナンバー1を競り合っている中山雄一君。
今の瞬間、雄一君は、亮君に一歩先を行かれた形になっているが、
その差はわずかであり、
亮君同様、雄一君も速さはスバ抜けており、
まだ、雄一君が若手ナンバー1を挽回するチャンスは十分にある。
ライバルです。
しかし、彼らの会話は面白い。
亮君が、手振りと身振りを交えながら、
「ビュンと行ったら、ガツンと来て、ウワーってなっちゃう。」と、
雄一君にマジに話しているが
私には何を言っているのかさっぱり分からない。
きっと高次元のレーシングテクニックの話なのだろう。
だから雄一君は、
「へぇー、そうなんだ。なるほどねー。」と、
よく理解しているようで、
この二人はライバルには違いないが、
二人にしか解からないハイレベルなレースの世界もあって、
大の仲良しのようです。
大の仲良しといえば、
TOM’Sの営業部長である井藤さんと、
私も含めてみんな大の仲良しになってきました。
なぜか波長が合うというか、気が合うというか・・
井藤さんからもらったタバコをおいしそうに吸う。
そんなことをしているうちに、
トヨタ自動車の豊田章男社長がレスサスのピットを巡回して来られました。
豊田章男社長はご自身もレースカーを運転してレースに出られます。
それも大した速いレースカーで、
プロ並みのドライビングテクニックをお持ちです。
また、現場が大好きな社長でいらっしゃるとも聞きました。ちょっと緊張です。
さぁ、レースです。
レースはスタートして大きなトラブルもなく、
前を走るGT-Rが一台、火を出してリタイアし、
#36ジェームスロシターは3位まで順位を上げ、
平川亮ドライバーにバトンタッチをします。
ロシターのピットインを待つ平川亮選手。
スタートドライバーの#37伊藤大輔は7位でピットインする。
次のアンドレア・カルダレッリが待つ。
500kmレースの長丁場の結果は、
#37は、伊藤大輔→アンドレア→伊藤大輔で、ドラマの末に5位。
手堅くポイントゲットです。
#36は、
3位でバトンタッチを受けた亮君は、
一歩も引かぬ攻撃的なドライビングで接触事故を誘発し
大きくコースを外して自らもタイムロスをし、
さらに接触のはずみでタイヤがパンクし大幅にタイムロス。
おまけにドライブスルーのペナルティまで受けて、
大きく12位くらいまで後退しました。
そのあと、色んなことが、色んな所で起きて
ロシター→平川亮→ロシターで、
結果的に8位になりました、
平川亮は、レース走行になっても中々いいタイムで走り、
初めてのスーパーGTの、
しかも初GT500クラスとは思えないほどの、
いいタイムの走りを見せましたが、
何しろ経験がないので、いっぱい失敗もしたようであり、
決して順風満帆のスーパーGTデビューではありませんでした。
しかし、気の強さはかなりのようで、
才能あふれるスピードのみならず、
勝負をする者として、少なくとも、十分に合格点のデビューであったと思います。
レース前、誰かのサングラスをかけてふざける亮君。
けっこう似合います。
いつも大迫力の写真を撮ってくれている中村カメラマンから、
速報の写真が送られてきましたので、早速、ご覧いただきます。