2013年12月10日(火曜日)
12.10.お客様を悪者扱いする「順番に造ってますので・・」
昨日の夜、九州のある新幹線の駅で、
乗るべき列車の発車時刻まで28分あったので、ラーメンを食べることにした。
食券を自販機で買う。とんこつラーメン2杯と餃子1つ。
テーブルに座って、周りを見ると私達を含めて4組の客がいた。
店は女性のスタッフが一人だけで、厨房から配膳、片づけまでやっていた。
カウンターの上にコップが置いてあったので、
「水をもらっていいですか?」と聞いたら、
「お持ちしますから。」と言って断られた。
しばらく待つと、コップに水を入れて持ってきてくれ、食券を持っていった。
その時「餃子は5分くらいかかりますけど、よろしいですか?」と言われたので、
「じゃあキャンセルします。」と言った。
それで「ちょっと時間がないんですけど・・。」と言ったら、
「順番に造りますので・・」と笑顔。
それからしばらく待つと、
その女性はラーメンを造って、
二人連れの客に、ラーメンを出した。
次にまた厨房に戻って、ラーメンを造り、
一人の客にラーメンを出した。
私達が入った時に、すでに一組がラーメンを食べていたので、
次は私達のラーメンを造る順番のようだ。
しかし、その時点でもう15分経っていたので、あと13分しかない。
これから造っても、ラーメンを食べる時間もほとんどない。
これではとても無理だと思って、
「もう間に合わないから、もういいです。」と言って席を立った。
「餃子が5分かかるからと断るなら、ラーメンはもっと早く出来ると思った。」
そう言ったら、
「順番に造っていますので・・」と言う。
そして
「何時の電車にお乗りですか?」とセリフのように聞く。
15分たってからそんなことを聞いても仕方ない。
「どうでもいいだろ、そんなこと。」とちょっと怒って言ったら、
笑顔でニコッと返された。
まったく申し訳ないというそぶりも何もない。
ただニコッ。
この女性は“怒られ慣れているのだ。”
怒ってしまう客がしょっちゅういるのなのだろう。
客が怒ったら、ただ笑顔を造って返すとは、かなり慣れていなければ出来ない。
最近、外食の店に入って
客が「ちょっと急いでるんですけど、」と言うと、
店員が「順番に造ってますので・・」と返す場面を何度か見たことがある。
これは実に失礼な言葉だ。
客が「急いでいる。」と言葉を言えば、
それが、客が店員に対して
「順番を飛ばして、自分のを先に造れ。」と無茶を言っているかのように、
店員が「順番に造っていますから・・」と返す。
そう言われた客は実に腹立たしい。
何も自分のを先に造ってくれなんて言ってないのに、
「順番に造ってますから・・・」とは、
客を悪者扱いする言葉で、被害妄想的であり、実にいやな言葉だ。
「ちょっと急いでいるのですが」と言われたら、
「はい、分かりました。出来るだけ早くお造ります。」とか、
「どれくらいお時間いただけますか? 急いでやりますが、」とか、
たとえ、店の人にそう言われても、
順番を抜かして、自分のものを先に造ってくれるとは、誰も思わない。
順番は順番、その上で、「はい、分かりました。」として、
急ぐことができる分だけを急げば、それでいいと思うのです。
これは私たちの、洗車・コーティングに係わるビジネスにおいても、
まったく同じことが言えるのではないだろうか。
12月の繁忙期、店舗がたくさんのお客様で混雑する事もある。
そんな時、お客様が「ちょっと急いでるんだけど・・」とおっしゃったら、
「ハイ承知しました。急ぎますが、お時間どれくらいいただけますか?」とか、
その場の状況によって、言葉は使い分けなければいけないが、
少なくとも、
「順番にやっていますので・・」と、
お客様の言葉をつき返すような言い方だけはしてはいけない。
「順番にやっていますので・・」は、
一見、まともな応対のように見えて、
お客様を悪者扱いしているような、ものすごく自分勝手な言葉なのです。
そう言われて見ると分かります。