谷 好通コラム

2013年11月30日(土曜日)

11.30.「いばり、おこり、でしゃばる」って、俺か?

テレビで、猪瀬都知事の借金問題に関連して、
どこかの”評論家”の一人が、
「猪瀬知事は、都庁職員の中でも
『いばる、おこる、でしゃばる。』で評判が良くない。」と言っていた。

 

そして、
「こういうことがあると、職員がしらけて、
知事が行おうとしていた改革とか、知事が力を入れている仕事に、
職員たちが非協力的になって、進まなくなる。
今回の問題で一番の被害者は都民たちだ。」と言う。

 

私はこの手の評論家が大嫌いだ。
ついでに朝や昼のワイドショーと呼ばれる下世話番組も大嫌い。

 

今回のスキャンダルと、
猪瀬都知事の都職員からの評判なんてまったく関係ない。
だいいち「いばる。・・・・・・」に根拠はあるのか。
人の悪口を無責任に言う典型的な浅はかな行為だと思う。

 

しかし「いばり、おこり、でしゃばる」って、
まるで俺が言われているみたいではないか。

 

リーダーシップを強く発揮し、
説得力をもって言葉を発すれば、
時には威圧的に感じ「いばってものを言う」に聞こえるかもしれないし、
モタモタ仕事をやっていれば、
「おこる。」こともあるだろう。
細部にまで気配りを持って、
妥協なく仕事をしていれば、
何かに気がついたら「でしゃばる。」こともある。
人が真剣に仕事をすれば、
いい加減に仕事をしている人から見ると、そう見えるだけだ。

 

そして、
「こういうことがあると、
都の職員が仕事に対して非協力的になって仕事が進まなくなり、
その被害を都民が受けている。」とは、
都の職員が、
個人的な感情で、
仕事に非協力的、
つまり「サボタージュ」することを、
都知事のスキャンダルという、
その職員の仕事とはなんら関係のないことで不当に「正当化」している。
これは、たちの悪いごろつきの論理ではないか。

 

猪瀬知事が、徳州会という団体から借金をしたというスキャンダルは、
是か非かで言えば、非なのだろうと思う。
コンプライアンスの立場からして、
違法か、合法かは別にして、すべきではなかったのだろう。
しかし、それはそれで是非を明らかにすればいい。
そのことと
「・・・から嫌われている。」とか、
本当にあるかどうかも分からない「サボタージュ」の正当化とは全く関係ない。
スキャンダルを見つけると、
よってたかって下衆な悪口で野次り倒し、
有能な力のある政治家を、潰してはいけないと思う。

 

少し前の首相たちのように
何人もの能力ある政治家が、
その手腕の成果を待つこともなく
あるかどうかも判らないようなスキャンダルまみれにされて
1年ももたずに目まぐるしく変わって行くような、
世界的にも珍しい、
恥ずかしい事態になってしまう。

 

こんなことをやっていると本当に政治が停滞して、
その害こそが国家の、都民、国民の大きな損失になるのではないだろうか。

 

普段見ることがないこの手の番組を、
入院中の暇にかまけて、見てしまい、
味気ない貧相な食事に(当たり前)、八つ当たりの意味で、
ブツブツと文句を言っています。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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