今日は一日中役員会をやって、
それが終わって夕方、県営名古屋空港から、
青森行きの飛行機に乗っています。
飛行機はブラジル製のエンブラエルERJ175、客席数80人くらいの小型機です。
「ブラジル製？イヤだなぁ　」と思う人が多いでしょうが、
ブラジルは航空機産業がなかなか発達している国なのです。
自国製の戦闘機まで持っています。
でも、それを知らないと「ブラジル製？イヤだなぁ　」となってしまいます。

ブラジルは決して高度な技術を持った国のイメージは有りません。
それでも飛行機はブラジルにとって得意な分野なのです。
この飛行機はリージョナルジェット(RJ)という分類の飛行機で、
エンブラエルが造ったのでERJで、
三菱重工業が新しく開発しているリージョナルジェットはMRJと呼ばれます。
ERJは最新鋭機の一つで、内装もよく、ジェットエンジンの出力も大きく、
気持ちがいい加速です。
ヨーロッパでも、アメリカでも、
非常にたくさん使われていて、いっぱい飛んでいます。文字通り最新鋭機です。
それでもこの飛行機に乗って
「ブラジル製？イヤだなぁ　」と思ったとしたら、
それは正しい情報を知らず、間違ったイメージでこの飛行機を見たからです。

正しい情報は大切です。
間違った情報は、無い方がよっぽどマシな、
非常に危険なものです。

今日の役員会でのことです。
出荷倉庫から毎日送られてくる売上げ報告で、
9月は日々の売上げが妙に伸びず、
月末にはとうとう、売上金額が前年同月を下回って、びっくりしていました。
こんなことは初めてです。
すわっ一大事と、みんなで青くなったのです。
役員が集まって状況と数字を分析し、原因究明です。
中期計画を見直し、下方修正をしなければなりません。

でも、不思議なのは
キーパーLABOは決して悪くなく実績で予算を達成しています。

何か変だと思いながらも、
「月次決算」が、経理から出てきたのは役員会の前日6日の日でした。
月次決算を見ると、
なんと営業売上げは、前年対比で108%でした。
LABOまで入れれば前年同月比117%です。

なぜこうなってしまったのか、
現時点ではまだ分かりません。
でもそこに何か故意があった訳でもなく、
何かの勘違いで、誤差が広がってしまったようです。

それにしても、間違った情報が流れることは非常に危険なことです。
危うく間違った軌道修正をするところでした。
間違った情報で行動すると、必ず間違った結果が出ます。

ところで、・・・
青森に向かうFDA最新鋭のエンブラエル157。
18時15分に名古屋小牧空港を飛び立って、
現在20時すぎ、
もう2時間以上も飛んでいます。

実は、青森空港上空まで飛んできたのですが、
青森空港が霧に包まれ、
安全に着陸する「視程」がなく、
30分ほど青森空港上空を旋回していたのですが、
名古屋小牧空港に引き返すことになったのです。

先ほどの機長から
「空港の霧の状況に改善の見通しがないので、残念ながら、
引き返すことを決断いたしました。」とアナウンスがありました。

私は飛行機には、千回を楽に越す回数乗っていますが、
初めてです。
乗った飛行場に引き返すのは、実に初めての事です。

今までには、「・・・引き返す可能性があります。」の条件付運行は、
何十回とありましたが、
一度も引き返すことなく行き先に到着しました。

空港に降りかけて滑走路が真下に見えているのに、
視程(見える距離)が足らずに急上昇して飛び上がる(ゴーアラウンド)すら、
富山空港で一回と、沖縄空港で一回経験していますが、
上空で旋回後、2回目のアタックで着陸に成功しました。
だから、行き先空港の上空まで来たからには、
飛行機はなんだかんだと言いながら、
結局は何が何でも降りてしまうものだと思い込んでいました。

実際に引き返すのは今回が初めてです。
しかも今回は「条件付き運行」ではありません。

ピンクのFDAエンブラエル157に乗って名古屋に帰っています。
引き返していることを家の者に連絡するすべは全くありません。
情報は遮断されています。

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