一つ目、
先月、北海道道東の霧多布湿原に行った時、
朝、釧路の和商市場で大きな「花咲ガニ」を二匹買いました。
蟹は、毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニが有名で、どこにでもありますが、
実は、カニで一番おいしいのは(私は)「花咲ガニ」なのです。
都会のカニ屋さん、蟹本家とか蟹道楽などにはほとんどありません。

花咲の蟹肉の味は淡白なのですが、上品で、
味わうとジワっと旨さが染み出してきます。
釧路、根室が名産のようです。

その花咲ガニのでかいのを二匹、大枚1万円も払って、買ってきたのです。
と言っても冷凍して送ってもらったのですが。

その花咲ガニを、名古屋に帰ってきてから早速食べたのですが、
翌日、すごいジン麻疹が出てしまったのです。
体中、かゆくて、痒くて、体中を掻きました。
昔は大丈夫だったのですが、
どうも歳を取ってきて体質が変わり、
花咲ガニにアレルギーが出来たようです。

花咲ガニはタラバガニと同じくヤドカリの仲間です。
だから、たぶんズワイガニもダメでしょう。
ということは松葉ガニも越前ガニもダメです。
でもクモの仲間である毛ガニや、渡り蟹は大丈夫だろう事が救いですが。
それにしても冷凍庫の中には、もう一匹、でかい花咲ガニが眠ったままです。
H.オサムに訳を話して「花咲ガニ、デカイの一匹食うか」と聞いたら、
もちろん、大喜びです。
だから、もう別にいいのですが、私にとっては、とても悲しい話でした。

二つ目は、
今日の話です。

会社からの帰り、今日は山ほどの文章を書いたので、
かえって人が書いた文を読みたくて、本屋に立ち寄りました。
「猫の気持ちが分かる本」と「犬の気持ちが分かる本」を買いました。
今よく売れているようです。

そのついでにCD売り場に行って、
なにかいいCDはないかと物色を始めたのですが、
CD売り場の一角がすっぽりと無くなっていました。
「今は、音楽はダウンロードしちゃうから、CD買う人が減ってるんだろうな。」
と思ったのですが、
なんと、ジャズとクラシックの売り場がスッポリ無くなっていたのです。
ジャズとクラシックのCDが一枚もありません。

売り場に出ているCDは、
私の知らないミュージシャンが97%です。
私の音楽は、世の中から無くなってしまったようです。
すごく悲しくなって落ち込んでしまいました。

知らないミュージシャンばかりのCDの中を、
いつまでもウロウロしていたら、
家から「早く帰ってこないと、ごはん食べちゃうよ。」と電話が入りました。
悲しいことですが、この電話でCD売り場を離れることが出来た気がします。

家でチック コリアと、ゲーリー バートンのCDを聞きながら。