2013年09月27日(金曜日)
9.27.今日4時間20分、私は社長ではなかった
六月が決算月のアイ・タック技研㈱は今日が株主総会でした。
私が議長で進め、まず2013年6月期の営業報告を経営企画本部長が行い、
会計報告を管理部長が行って、
監査役が、この内容に間違いとの監査結果を報告してから、
株主さんたちの質問を受け、審議します。
それから議決します。
議決は「拍手」です。
みんなが拍手すれば承認と言うことになり「ありがとうございました。」です。
そんな感じで、議案を次々に出し、説明して、審議、議決。
今回は7つの議案を上程し、7つとも承認の議決をいただきました。
一般に株主総会とは、
形ばかりの形式的なものと思われがちで、
たしかに議決の進み方などそんな印象が強いのですが、
現実には取締役の選出とか、会社に対して大きな決定力を持った会であり、
大多数の株主の意思に反した取締役は選任されません。
50%より大きな株式を有していれば、
多数決で議決を制することはできますが、
しかし反対の人が株式総数の1/3以上を有していれば、
取締役の選任など会社の重要事項の議決に対して「拒否権」を持っています。
だから、1/3以上の株主は議決権はありませんが、
拒否権がありますので、
1/3以上の株式を有する株主の意思に反した重要事項は、
何度議決しても拒否されて決まりません。
だから、思い通りに議決するには、2/3以上の議決権を持った株主が必要です。
アイ・タック技研㈱の今日の株主総会では、
取締役の任期が来ており、一旦、全取締役が株主総会で辞任し、
改めて全員の選任が議案として出され、
2/3以上の議決権、つまり全員の賛成で無事全員が再任しました。
他の6つの議決をしたあと散会し、
みなさんで近くのレストランにイタリアンを食べに行きました。
楽しい食事でした。
それで会社に戻り、次の会議に入ったのですが、
会議の途中で、管理の人間が済まなさそうに入ってきて、言いました。
「すいません。総会のあと、すぐに取締役会を開いて、
代表取締役を選任するのを忘れていました。」・・・・
株主総会で、任期が来た取締役全員が一旦辞任したところで、
私も辞任しました。
それで総会の中で、再びすべての取締役を選任し直したのですが、
株主総会で選任するのは「取締役」であり、
「代表取締役」つまりこの会社で言えば社長の選任は、取締役会なのです。
ですから、その取締役会を開くことを忘れていた間、
私は「取締役」ではありましたが、「代表取締役」ではなかったのです。
つまり、
株主総会が終わってランチを食べ、戻って、他の会議をし、
気がつき、慌てて取締役会を開いて
代表取締役に選任し直される間の約4時間20分、
久しぶりに私は社長ではありませんでした。
それだけの話ですが、何となくすごく嬉しいと思ったのは、なぜでしょう。
今日は監査役を6年4ヶ月勤めていただいた山口さんの退任でした。
名古屋銀行の支店長を歴任されてから定年後、
アイ・タック技研㈱の監査役として、
週三回の勤務を6年4ヶ月続けていただきました。
月一回の取締役会の最後に必ず、
山口監査役に一言を求めるのが取締役会の慣習で、
そんな時、いつも味のあるイイ話を聞かせてくれたものです。
67歳になられたことと、
総会後、監査役3名の監査役会の体制になるので、
「まぁ、ちょっと楽させてよ。」の言葉で退任を決められたものです。
今日の夕方。いつもの中国料理屋「伍島園」で、
みんなが大勢集まってのにぎやかな送別会です。
「花輪はいらんでよ。あんなもんもらっても仕方ないで、
ハイライトをカートン買ってくれ。」と言われ、進呈されています。
山口監査役、ありがとうございました。