2013年09月17日(火曜日)
9.17.我々は生きていませんが、若い人が借金を払います。
台風18号が日本を縦断して駆け抜けていきました。
風の強さはそれほどでもなかったのですが、雨がすごかった台風でした。
日本国中のみんなが知っている京都嵐山の渡月橋を
いまにも流してしまうような猛り狂った桂川の激流。
テレビの画面に映しだされる桂川の激流の様子は、
いつもの嵐山とはとても思えません。
何十年に一度あるかないかの大雨だそうです。
そんな豪雨が、
日本のあちらこちらに、
何十年に一度あるかないかどころではなく、
しょっちゅう降るようになった気がします。
また、この台風は竜巻まで伴っていたようです。
最近の竜巻は、アメリカのドキュメンタリー番組に出で来るような
いかにも「竜巻」らしい「竜巻」で、
視聴者が投稿した竜巻の映像は
真っ黒な巨大積乱雲からロート状に降りた渦が不気味でした。
「スーパーセル」なんて竜巻に係わる固有名詞まで出てきていました。
何かが明らかに変わっているのでしょう。
今回行ってきた霧多布でも、
昔に比べて明らかに温度が上がってきていて、
特に冬の厳冬期、昔はマイナス25度くらいまで下がっていたものが、
今ではマイナス15度くらいにしかならない。
明らかに気温が上がってきていると、
地元ペンションのオーナーがおっしゃっていました。
日本は温帯地域の国でしたが、
亜熱帯の地域に移行しているのかもしれません。
諸説はありますが、
地球の温暖化現象は、着々と進んでいるようです。
私や私の世代の人は、あとそれほどは生きられませんから、
温暖化がとことん進んで、
亜熱帯化した日本を見ることはないでしょう。
しかし、私の子供や、孫の世代の若い人たちが、
私達の年代に届く頃
日本が亜熱帯化して、
美しい四季がなくなり、雨季と乾季の国になっているかもしれません。
私達の世代やそれ以前の人たちが、
化石燃料を燃やし尽くす文明を満喫しました。
その結果、
地球の大気中に残されたCO2で気温がどんどん上がり、
亜熱帯化した気候の中で、若い人達が生き残っていくのでしょう。
私達の子供たちよ、孫たちよ、それでいいのかな。
日本の我々と我々の前の世代は、
国として、お金を借りまくって
高速道路や、新幹線や、日本国中に何千とある文化施設を作りました。
少子化が進み自動車の数も減ってくるのに、
高速道路だけがどんどん出来てきます。しかも、豪華な高品位仕様です。
その借金を払っていくのは、
我々の子供や孫たちの世代の人たちです。
その代わりに将来にはガラガラの高速道路が残ります。
あるいは乗る人が少なくなった新幹線が残ります。
あるいは飛行機がほとんど発着しない空港が、日本の隅々に残ります。
でも私達はもう死んで、この世に残っていません。
少子高齢化とは、過疎地で今現実に起きている現象そのものなのだから、
道路と鉄道と施設が残っても、
それを使う人が減っていっても
維持費だけがかさみます。
それでも莫大な借金を、
人数が少なくなった子供や孫たちが払っていくのです。
亜熱帯化した日本で、
自分の収入の何十倍もあるような借金を、
我々の子供や孫たちが、何百年もかかって払っていくのです。
若い人たちは、それでいいのでしょうか?
放って置くとおくと、
我々の世代の人間が、まだ道路やなにかを作り続けます。
未来、若い人たちが払わなければならない「若い人たち名義の借金」を、
勝手に重ねながらです。
そろそろやめないと本当にまずいと思います。
「政治なんて、興味ないよ」なんて、無関心なことを言っていると、
若い人達が返さなければならない借金がどんどん増えてしまいます。
本当です。
今日は東京への日帰り。
朝見た富士山が、夕方帰る時には、見事な夕焼け空に写っていました。