谷 好通コラム

2013年07月24日(水曜日)

7.24.「面白いバカな奴」か「面白い変な奴」に出世するだけです

議論の戦いこそが弁証法的な進化を生むと書いた。
これは物事の進化だけにとどまらず、人の成長にも同じようなことが言える。
自分の意見を言い、
他人からの反論を受け、
その反論に対して、
違う側面から自らの論理的な正しさ主張すると共に、
と同時に相手からの反論の中にある論理的正しさを受け入れる。
そういったやり取りの繰り返しの中で
自分の考え方、見方が弁証法的に進化する。
(ここで、あまりにも軽々しく弁証法的という単語を、
解からないまま使っていてイイのかなと心配になってきたが、気にせずに行く)

 

議論というものは人の成長に欠かさざるべきものだ。
議論とは、論理的な主張と反論が交互にあって、
お互いが自らを主張すると同時に、
相手の論理の正しさを受け入れるものであり、
議論の結果として、新たなる結論があるものを言う。

 

「ただのおしゃべり」とは、まったく違うもの。

 

何かのための議論でもなく主張でもなく、
人の悪口で自分達を慰めているだけの井戸端会議や、
友達どうしの無駄話は大好きだが、
真剣な議論になると、まるっきり発言できない者がいる。
こういう人は自らに対する反論をされる議論というものをしたことがないので、反論されれば、叱られたぐらいにしか思えず、すごく苦手なのだ。

 

「会議は参加するものではなく、参画するものだ。」という言葉がある。
会議に出席すると、意見をまったく言わない者がいる。
いわゆる参加はしているが参画していない者だ。

 

「意見を言うと誰かにすぐ潰されるので、言っても仕方がない。」
そう思っているのだろうか。
反論されたら反論し返す議論をしたことがなく、
無駄なおしゃべりばかりしている者なのだろう。
あるいは、
「潰されるような意見を言うと評価が下がるから、黙っていたほうがイイ」
とでも思っているのだろうか。

 

いえいえ、
会議で一番評価を下げるのは「黙っている奴」です。
あるいは当てれば話すくせに、当てなければ話さない奴です。

 

しかし、しゃべりすぎて評価を下げることがあるかもしれませんね。
いえいえ、大丈夫です。
その会社がしっかりと議論が出来て活気ある会議が出来ているならば、
その場で叩き潰してくれます。でも決して評価は下げません。
「面白い奴」としてみんなの記憶に残ります。
でも、調子に乗って何度も分からないことを喋りまくると、
今度は、「うるさい。だまっとれ。(かなりでかい声)」と、
こっぴどく叩き潰されます。
でも、評価下がっていません。
「面白い奴」から「面白いバカな奴」か「面白い変な奴」に出世するだけです。

 

私が知っている多くの会社の場合、
「面白いバカな奴」か「面白い変な奴」とは、
「平凡で面白くない奴」の正反対であり、
「将来大物になるかもしれない奴」というような、かなりの褒め言葉です。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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