新入社員が入ってくると、
まず、洗車と社内清掃の技術を教えます。
洗車はその後に続くコーティングの技術の基礎になるので
特に丁寧に教えます。

「初期研修」略して「ショキケン」は、
基礎的な動きが身に付くまで何度も繰返し、
それが、今まで使っていなかった筋肉を使うので、みんな筋肉痛になります。
ほとんどのスタッフがベテランになってからでも
「ショキケンが一番つらかった」と言います。

ショキケンが終わって
それぞれの適正と通勤距離などを考えて勤務店舗が決められ、店舗に入ります。
店舗に入ってからも、
まだお客様のお車は洗わせてもらえません。
しばらくはタイヤWAX塗りとか、タオルの洗濯とか、店舗の掃除とかだけです。
そんな仕事が続きながら、
店が空く時に店舗の代車とか先輩の車で、洗車の練習をさせてもらい、
一定の基準に達したと合格が出て、初めてお客様のお車を洗わせてもらいます。

洗車と社内清掃の仕事がまた少しの間続き、
たまに、店舗の先輩からピュアキーパーの練習を
代車か先輩の車でされてもらい、
二三ヶ月経つとアイ・タック技研㈱が主催する「2級ピュアキーパー検定」を
一般の施工店さんのスタッフさんと一緒に受けて、
合格したら、店舗でピュアキーパーをコーティングするようになります。

そんなペースでクリスタルキーパーや、
ホィールコーティングなどのアラカルト商品を施工できるようになります。
そしてダイヤモンドキーパーは1級技術検定に合格してからです。

1級技術資格を取って、
1級ツナギを着るようになるまでには、
学生時代にアルバイトでキーパーの経験のある人で3ヶ月くらい、
普通は4,5ヶ月、少し時間のかかる人では1年近くかかることもあります。
時間が短ければ優秀な人かと言えばむしろそうではありません。
時間のかかる人の方が、
技術がしっかりと体にしみ込んでいる場合が多いので、
安定感のある信頼できる技術者になる場合が多いものです。

いずれにしても、
ここまで来ると新入生は仕事がものすごく楽しくなって、
ここからの離職率は本当に低くなって、みんな安定します。

なぜ仕事が楽しくなるのか。
たくさんの仕事が出来るようにからなのはもちろんですが、
ここまで来ると、
お客様からいただける「ありがとう。」の言葉に
みんなが接するようになれる事が、大きいようです。

仕事は人の役に立つことをする事です。
人間は、人の役に立つ事をするのが大好きです。
人の役に立つと、その人から感謝されます。
誰でも人から感謝され喜ばれると、嬉しいと感じ、幸せを感じます。
私達の仕事は、それをダイレクトにお客様の口からいただき、
ダイレクトにその幸せを感じることが出来る幸せな仕事なのです。

だから、みんな仕事が楽しいと言ってくれます。
肉体的にはしんどい部分もあります。
夏は暑く、冬は寒い仕事ですが、
みんなが遣り甲斐を感じ、楽しい仕事と感じるのは、
お客様からいただける「ありがとう。」のおかげなのでしょう。

これをいただけるようになったら、
スタッフは仕事が楽しくなるだけでなく、
技術的な向上も進みます。
もっと上手くなりたい。
もっと上手くなってお客様に喜んでいただきたい。
本気でそう思うようになります、

こうなったらもう安心して見ていられます。

でも、まだ技術が身に付いていなくて、
お客様に喜んでいただくことが出来ない時期、
技術を憶えて一生懸命に練習を重ねているだけの時期は、
遣り甲斐とか、喜びを感じることが出来ないことがまだ多く、
それを感じないまま、やめてしまう子もいます。

残念ですが、特に最初の一ヶ月間、
洗車すらも出来ず、お客様の言葉をいただくこともなく、
この仕事から去って人がいます。残念ながらいます。
最初の一ヶ月が無事に過ぎれば、もう私達の仲間なのですが、
最初の一ヶ月が本当に関門なのです。
この時期には、
新しい子たちを、店舗のみんなで包み込んで、
みんなで新しい子達の気持ちをくるんでしまうことです。

そうしている内に、すぐに、
お客様が「ありがとうね」で、若い子を育ててくれるようなります。

本当にありがたいと思います。

左から、ほやほやの新入社員「村松君」と「西田君」。これからです。
真ん中が静岡県浜岡の大きなガソリンスタンドの御曹司で勉強に来ている「鳥羽君」。
足立店で三ヶ月位で10kg以上痩せ、ものすごくラクになったと言っていました。
その右が、今年の4月沖縄県宮古島から来てくれた板橋店の「下地君」。
負けん気の強い男です。
一番右が足立店のアルバイトさん「大原君」です。この日初めて会いました。