谷 好通コラム

2012年12月13日(木曜日)

12.13.洗車とコーティング、床屋と美容院、其々別のニーズ

年末、床屋さんの混雑がなくなった?
昔、年末になると仕事納めの前に職場の大掃除が行われ、
大晦日に近づくと、お正月を迎えるための大掃除がどこの家庭でも行われた。
それが終わると最後の仕上げに、
子供たちや男たちは床屋に行って散髪をしてもらったものだ。
だから大晦日に近い日になると、
どの床屋さんに行っても、順番を待っている人たちがいっぱいいて、
大晦日などは二三時間待たされることも当たり前だった。
年末の何処にでもあるいつもの光景だった。

 

それが今の時代、
そんな光景が見られなくなってきたらしい。
床屋さんに聞いてみると、
「年末でもいつもと大して変わらなくなって、昔が懐かしい」という。

 

ところが美容院の年末は予約がびっしり
ところが美容院は、年末、
それも大晦日に近いほど予約がびっしり入っていて、
ご飯を食べる間もないほど忙しく、年末は体力と気力の勝負だと言う。
昨今、美容院の数はものすごく増えた。
しかも昔のパーマ屋さんのように席が二つ三つしかない小規模店舗ではなく、
十席以上もある今風のしゃれた美容院があちらこちらに出来て、
美容院のキャパシティは明らかに増大している。
なのに、年末の込みようは昔以上らしいのだ。
美容院のお客さんも、女性だけでなく男性も当たり前のようにいて、
需要の幅も明らかに大きくなっているのだから、当然なのかもしれないが。
文化そのものが大きく変化してきているようだ。

 

年末の恒例だった洗車待ちの行列が少なくなってきた
昔、年末にガソリンの給油が集中していたのは、
昔は多くのガソリンスタンドがお正月に営業しなかったからだ。
今は24時間営業のセルフスタンドが増えて、
年末に燃料を入れておかないと、
お正月に車に乗れなくなってしまう。という恐れがなくなった。
と同時に、
年末の恒例の洗車ラッシュも随分少なくなってしまった。
これも、24時間営業のスタンドのセルフ連続洗車機で、
いつでも洗車機で洗えるようになったからだろう。
洗車をされる総数は減っていないのだろうが、
正月にかかって分散しているようだ。

 

キーパープロショップ、キーパーラボのコーティング予約表はびっしり。
キーパープロショップで昨年から始めた「集中予約キャンペーン」が、
日本国中で定着しはじめた。
11月にコーティング予約をいただいて、
12月の予約カレンダーには、
コーティングの予約がびっしりと書き込まれている。
まるで美容院の年末予約がびっしりになっているのと同じ光景だ。
同じように、
キーパーラボの予約もかなり入ってきている。
今年の年末は、今まで以上に忙しくなりそうだ。

 

床屋と洗車の役割は、さっぱりと元に戻すこと。
洗車は、泥などで汚れた車を洗って、汚れを取り去り、
汚れる前のさっぱりとした元に戻すことだ。

 

床屋の散髪も、伸びてきた分の髪の毛を切って、
さっぱりが髪が伸びる前の元に戻すこと。

 

コーティングと美容院は、元より美しくすること。
コーティングは、それが新車であれ、経年車であれ、
汚れがついていないだけの状態よりも、より鮮やかなツヤを出し、
より美しくする事が役目の一つだ。もちろん塗装を「守る」ことも大切な役割。

 

美容院は、元々の状態から美容師さんのテクニックでヘアースタイルを演出し、
素の状態よりも美しく、カッコよくするのが役目だ。

 

そして、コーティングも美容院も「予約」して来店する事が
当たり前になっていることも、妙に符合している部分である。

 

年末は、普段より美しくしたい。

 

 

 

キーパーラボでは、年末、効率がきわめて上がるようになっている
何年か前、キーパーラボを快洗隊と呼んでいた頃、
年末はとにかく洗車ラッシュで、
洗車で2時間待ち3時間待ちは当たり前だった。
快洗隊が始まった初期
刈谷店にはすべての快洗隊スタッフと営業スタッフ、事務所のスタッフ
加えてその家族など、総勢20名以上が終結して、
ひたすら洗車とピュアキーパーを掛けまくっていた。
それで、みんなの力で一日65万円ほどを売り上げて、
「やったー」とみんなで喜び合ったものだ。
ところが、
快洗隊がキーパーラボに変身して、
洗車屋からコーティングプロショップにコンセプト変更して何年か経った。
昨年は、安城店で12月29日、1日だけで102万円の売り上げギネスを上げ、
その翌日には足立店が1日125万円であっさりとギネスを塗り替えた。
年末に来られるお客様が減るような兆候は、今のところまったく無い。
むしろ増えている実感と、実績がある。
洗車の総数は減っていないが、
明らかにコーティングを施工されるお客様の数が増えている。

 

効率が大きく上がった。
ギネスを塗り替えているその時の人数は、
20人はおろか10人いるかどうかであり、
売り上げは二倍になって人数は逆に半分になっていることを考えると、
店舗効率として4倍程度になっていると考えられる。

 

効率化の要因①「予約」と「店内受注」
一つの要因は「予約」が当たり前になってきて、
年末の来店が短時間に集中する事が少なくなり、
店舗内での車の移動に手間が取られることが減って効率が上がったことだ。
「予約」の効果は絶大で、商品単価も高くなる傾向がある。
これは「店内受注」に徹したことも影響している。

 

効率化の要因②「作業料から技術料へ、時間対収益効率が高くなっている。」
もっと大きな要因として販売商品の高付加価値化がある。
とりわけ約2万円/台のクリスタルキーパーなど、
単価の高いKeePerコーティングが売れ筋になってきて、
クリスタルキーパーに限って言えば、
四年間、毎年前年比150%以上の伸びを示している。
平均単価が、洗車屋快洗隊時代の4,000円/台から7,000/台に上がっている。
単価の高い商品ほど「技術料」的な要素が強く、
洗車などの作業料的な商品よりも時間あたりの単価が高いのは当然であり、
必然的に、店舗の時間対収益効率は高くなっている。

 

洗車とコーティング、床屋と美容院、それぞれ別のニーズ。
世の中が365日24時間体勢に変化してきて、
いつものキレイを作る洗車や床屋さんは、いつでも出来るので分散して
年末の集中が少なくなっている。

 

それに対して、
いつも以上の、元の状態以上のキレイさを作るコーティングや美容院は、
豊かになった世の中で、
やはり特別な日であるお正月を前に、
年末に集中してニーズがあるようだ。

 

 

今日の富士山は、いつものように素晴らしく美しかった。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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