2012年12月12日(水曜日)
12.12.仙台・澤田君から飯舘村と川又町の報告
仙台営業所の機械課・澤田君からの報告が有りました。
先の東日本大震災での福島第一原発の崩壊に伴い、
放射能の危険で全村避難を強いられて飯舘村と、
一部に避難地域を持つ川俣村に
放射能物質を濾過する能力がある純水機「快洗ROⅡ」が12台設置され、
両町村の避難区域に作業で訪れる人たちの飲料水を一手に引き受けています。
仙台営業所の澤田君は、その純水機の保守管理を行うために、
たびたび両町村を訪れ、メンテナンスを引き受けているのです。
以下は、その彼から送られてきた報告です。
12月3日飯舘村・12月7日川俣町の快洗ROⅡ設置施設の巡回を
実施致しましたので、ご報告致します。
(飯舘村特別養護老人施設飯舘ホーム設置の2機につきましては、
11月16日のポンプ不良による不具合対応時に実施致しました。)
< 巡回結果 >
①12月3日飯舘村比曽集会所の機能点検実施時、純水生成不良を確認致しました。
・不具合状態:純水生成に時間がかかり、生成状態が長時間継続される。
・不具合原因:送水ポンプ不良 ⇒ 1分間の送水量50mℓ以下
・給水温度低下(10℃以下)を考慮しても、
1分間の送水量 400mℓ以上が正常値となります。
・不具合対応処置:12月7日送水ポンプ交換実施。
(㈱トップウオーターシステムズ様より、無償提供を頂ける事になりました。)
・不具合対応結果:送水ポンプ交換後正常復帰。(1分間の送水量480mℓ)
②その他の機器につきましては正常に機能しておりました。
飯舘村農林土木係 佐藤様 ・ 川俣町水道局 増賀様より、
『本当にありがとうございました。宜しくお伝え下さい。』
というお言葉を頂きました。
< 飯舘村の状況 >
計画的非難区域より、
【避難指示解除準備区域】【居住制限区域】【帰還困難区域】へ
非難区域の変更はありましたが、【避難指示解除準備区域】においても、
夜間の滞在は認められていない為、日中しか滞在出来ない状況があり、
避難先より戻られた方は、ほとんどいないとの事です。
2年後の完全解除へ向けて、除染作業は進められているとの事でしたが、
本当に解除に繋がるかどうかは、『逆にこちらが聞きたい位です。』との事でした。
飯舘村・川俣町の数か所に放射線度を計測・表示する機器が設置されておりますが、
居住の制限がされていない区域の計測機器の線度単位は、
マイクロシーベルト表示だけの物と、一つの単位しか表示されない物ですが、
【居住制限区域】の飯舘村比曽集会所に設置されている機器の単位表示は、
【ミリ】【マイクロ】【ナノ】がランプの点灯によって区別される様になっていました。
川俣町福沢公民館線度計測計
飯舘村比曽集会所線度計測計
常に【ミリ】が視界に入る状況なので、
『ここは線度が高くなる可能性がある。』と言われている様で、
とても悲しくなりました。
そして何も知らずに生活している動物たちもいました。
昼食に弁当を食べていた際、ちょっと離れた所で猫がこっちを見ていました。
ソーセージをあげてみたら、全速力で近寄って来て、
ソーセージをくわえて全速力でどこかへ行ってしまいました。
痩せこけている様子はなかったので、普段も食事はでいていると思いますが、
よほどお腹がすいていたと思います。
比曽集会所付近の猫君
以前、報告の際に紹介しておりました馬君たちですが、
今回は元気な姿を見る事が出来ました。
元気だった馬君①
ロバ君もいました
たまたま牧場のオーナーさんに会う事が出来たので、お話を聞いてみましたが、
以前ご紹介した事がある『牛君』たちは、処分したと言われておりました。
そして『この村はもう終わりだ。どうにもできねえ。』と言われておりました。
そして、更に聞くに堪えられない様な村の状況を話されました。
恥ずかしい事ですが、オーナーさんの話しをお聞きし、
言葉を無くす事しか出来ませんでした。
それでも、少しでも被災地の皆さんのお役に立つ事に携わる事が出来る事を
誇りに思っています。
今後も、被災地の皆さんに安心をお分け出来る様にして行きます。
ありがとうございました。
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アイ・タック技研株式会社 仙台営業所
澤 田 章 良