谷好通コラム

2012年02月26日(日曜日)

2983.苦しい時こそ、問題と改善すべき点が見える

今日は一日、ラボ廻り。
中部の14店舗全店を目指して出発したが、
残念ながら、また鈴鹿店にだけ届かなかった。またいつか行こう。

今年の二月は本当に苦しい月であった。
例年になく気温が低く、雨や雪もあって洗車のお客様が少なく、
それと共に洗車に連動しているピュアキーパーの施工も非常に少なくなっていたのだ。
反面、洗車と連動しない種類のコーティングであるクリスタルキーパーなどは、
やはり前年をオーバーして施工させていただいているが、
その度合いで、前年をかなり下回ってしまった店舗が中部の店舗を中心に多く、
逆に関東の店舗は大きく伸びた店舗が多い。
中部も関東も天候はあまり変わらなかったはずなのにだ。

一つの大きな原因があった。
中部、とりわけ三河地区の店舗の不振が目立ったのだが、
三河地区はトヨタ自動車を中心とした製造工場が非常に多く、
その工場が今年に入ってから大増産体制に入っていて、
土曜日がほとんど出勤で、日曜日には買い物や遊びに行く人が多く、
土曜日の来店客が平日並みになって、日曜日の来店客数も軒並みダウンした。

三月の大震災に続いて、タイの洪水があり、
去年は年間を通じて自動車の生産が大幅にダウンした。
しかし、部品の調達が出来るようになった今年になってから、
自動車製造工場がいっせいに大増産体制を引いた。
その生産量は、去年大震災があった三月以前の、
普通に生産できていた去年の一月、二月に比べて125%の大増産であると聞いた。

大震災後、当然生産量が大幅に落ち、
超円高で輸出が減り、最後にはタイの洪水で部品が滞って、
自動車メーカーの中でもとりわけトヨタ自動車の生産量は半端でなく落ちて、
工場には契約社員が少なくなっていた。
去年は、社員の残業や休日出勤も減って彼らの所得は目に見えて減っていたと聞く。

そして、今年になってから、
景気刺激策としてエコカー補助金が復活され、
また、小型ハイブリッドカー「アクア」が大ヒットしている。
15万台もの大量のバックオーダーを抱えるほどの大ヒットらしい。

少なくなっている人数での大増産体制は、
かなりきつい労働を伴っているのではないだろうか。
週一日の休みは遊びたいということなのだろうか。
ただでさえ洗車マインドが一番下がる一月二月に、
そのツケが廻ってきているように、来店客数が大幅に落ちているらしい。
みんなの話を聞いて総合するとそんな状況のようだ。

お客様の数が減るということほどきついことはない。
暇なときほど、時間を持て余すほど、
キチンと仕事をするのが出来なくなるものだ。
大切な接客が甘くなってお客様の要望が聞けなくなっていたり、
店舗が汚くなったり、チームワークが乱れたり、
一番大切な商品品質が甘くなったりする。
また暇なときほど、まさかと思うような事故が増えトラブルが発生したりする。

人が多すぎると店が腐る。と言う。
手が多すぎると仕事が雑になる。
頭が多すぎると集中力が低くなる。

しかし、忙しかった時には分からなかったその店の弱点が、
暇な時こそあらわになるものであり、
改善すべき点が浮き彫りになってくる時でもある。

もうすぐ春が来てマインドは確実に上がるし、
工場も人数が増えたりしてペースが取れてくるはずだ。
大ヒットのアクアの納車が大量に始まったりで、間違いなく忙しくなってくる。

今年の春は忙しいぞ。
メチャクチャ楽しいぞ。

一週間前に開店したキーパーラボ共和テクニカル店は、
まだ店長と副店長の二人だけ。モチベーション100%でした。