2011年12月24日(土曜日)
2940.これが終わったら、しばらくダイヤはいやだ
長崎に行ってきた。
帰りの飛行機でこれを書きはじめる。
長崎で感動したことがあった。
マツハヤ石油株式会社の長与給油所(略して長与SS)の
松尾所長がおっしゃった。
「これが終わったら、しばらくはダイヤはやりたくないですね。
今でもかなりもういやなんですけどね・・、やるって言っちゃったから・」
ダイヤモンドキーパー(以降略してダイヤ)を施工しながら、そうおっしゃっていた。
松尾所長は、すべてのキーパーコーティングの良さをよく知っていらっしゃって、
自信を持ってダイヤ、クリスタルキーパーなどを販売している。
接客力、提案力、いずれも抜群のスキルと実績もお持ちで
マネージメント能力にもずば抜けたものがあり部下からの信頼も厚い。
11月、マツハヤ石油さんが
全社挙げてキーパー選手権に挑む方向が出された中、
松尾所長は、
12月のキーパー選手権が始まるに当たって、
自店のスタッフの方たちにこう宣言した。
「私がダイヤを全部施工するから、
みんなはどんどん受注しなさい。いくらでも受注していい。
私一人で出来ないくらい数がある時は、
女性スタッフ二人に手伝ってもらうから、
副店長を中心に、どんどん受注すればいい。全部、私が施工する。」
実際の松尾所長の言葉を聞いたわけではないので、確かではないが、
多分、そんな内容の話であったのではないだろうか。
選手権もはじまり、
いよいよ佳境に入っている昨日12月23日、
私達が長与SSを訪問した時、
松尾所長は、まさにダイヤを施工していらっしゃった。
何も事情を知らない私が所長に話し掛けると、
開口一番、「いや~もう、ダイヤはやりたくないですよ。
選手権が終わったら、ダイヤはもうしばらくやりたくない。」
とおっしゃる
その言葉に私はびっくりした。
お会いしてのっけから「ダイヤはやりたくない」と言われると、
そのダイヤのメーカーの私としてはびっくりする。
しかし、お話を断片的に聞くと(ダイヤを施工しながらなので)
納得すると共に、ちょっと感動してしまった。
先述したような事情で、
所長は、12月初めっから、ずっーと
ダイヤモンドを施工し続けていらっしゃるようなのだ。
普通は一番接客力・提案力のある所長が受注をして、
スタッフの方々に施工をさせるのが一般的なスタイルかもしれないが、
松尾所長は
「施工は俺がやる。俺がギャフンというぐらいの数を受注しなさい。」と、
スタッフをアジテーションしたのだ。
所長たち上の者が取った注文を、
スタッフの人たちが施工するのが一般的だが、
そうするとスタッフの人たちに「やらされている感」が出がちになって
たくさん注文を取れば取るだけ、仕事がつらくなるのは人情だ。
長与SSは、本気で日本一を狙っているので、
全員が一丸とならなければ実現は難しい。
やらせる者と、やらせられる者がいたのでは、全員一丸となっては難しい。
だから、
自らが率先して施工を一手に引き受け、
副店長以下に「どれだけでも受注せよ。俺をギャフンと言わせてみろ。」
となったのではないだろうか。
で、松尾所長は、12月初めからずーっとダイヤを
施工し続けているのだ。(たぶん)
そして、
「も~たまんないんだよね。副店長が、台数だけじゃなくて、
施工終了時間まで指定して受注するから、それまでにやんなくちゃいけないし、
本当にもう、たまんないんだよね~。」と、
ぼやき、
ぼやきたくなるほど副店長たちスタッフさん達が、
ものすごい台数を受注してくることを、
ぼやいて“誉める”。
副店長さん達は、嬉しくて、松尾店長の期待に応えるべく、
もっと松尾店長がぼやきたくなるような台数を、
一生懸命受注するのだ。
この人間の心理を突いた作戦は見事に功を奏しているようだ。
20日現在、長与SSは、
我がキーパーラボのトップのポイントすら上回っている。
驚異的である。
「施工は俺がするから、俺をギャフンと言わせて見ろ。」と言って、
しこたま受注したコーティングの施工に、ぼやいて誉める作戦は、
所長が尋常ではない覚悟を持たなければ出来ない。
一ヶ月、ずーっと施工し続けるなんてことは、本当に大変なのです。
自分が本気であることを、
自分の体をいじめきることで示されれば、
みんなその所長の本気と意気を感じない者はいない。
みんなが真剣に本気になって受注する。
たいしたものです。
マツハヤ石油株式会社の長与給油所
とても忙しいお店です。
ゲストルームの前で、松尾店長がダイヤを施工している。
施工している。
「はぁ~~~っ」とため息が聞こえてくるようだ。
カメラに気がついたか「うんっ・・?」
「あ、いらっしゃい。こんにちは。」
大分お疲れの様子である。
ゲストルームには「輝く洗車」「蘇る洗車」のポスター。
「洗車の職人」「洗車の女神」ともある。
「予約表」にはたくさんのコーティング予約が並んで書き込まれている。
でも、優勝を狙うにはちょっと数が少ないかな?
と思ったら、こちらにも2枚目の予約表が貼ってある。
そして、この方が、
所長がぼやきたくなるくらいの数を受注する辻副所長
ありゃ、こちらにも予約ボードらしきものが。こりゃ大した予約の数だ。
スタッフの中西さん。
「これが終わったら、しばらくはダイヤはやりたくないですね。
今でもかなりもういやなんですけどね・・、やるって言っちゃったから・・」
松尾店長
さっ、がんばろ。
でも、そんな所長がピンチの時には
こんな可愛い「洗車の女神・増田さん」が助けてくれる。
そしてこんな可愛い「洗車の女神・久松さん」も。
松尾店長は幸せ者ですね。
忙しい長与SSを後にして、
後ろを振り返ると松尾所長が、またダイヤを施工していた。
「ぜったいトップ獲ったるからなー。」のオーラが噴き出している。