2011年10月14日(金曜日)
2889.草食動物は、目が顔の横についている
中学生の子から教えてもらったのですが、
草食の動物は、“目”が顔の“横” についていて、
肉食の動物は、“目”が顔の“前”についている。
のだそうです。
そういえば、シマウマとか、
キリンとか、兎、牛・馬、
鹿などの草食動物の目は、たしかに顔の横についていて、
虎・ライオンなどの猫類、熊とか、
オオカミなど肉食動物の目は、たしかに顔の前に目がついている。
なぜでしょうか。
草食動物は襲われて捕食される側であり、
肉食動物は、それらを狩って食べてしまう側です。
だから、捕食される側の草食動物は、
いつ襲われるかもしれないので、
いつも周囲を警戒していなければならないのです。
だから、周囲がぐるっと見渡せるように「目が顔の横についていて」
常に自分を中心にほぼ360゜すべてを見渡し、
万が一敵を見つけたら、反射的に敵とは反対側の方向に逃げる訳です。
距離は関係ありません。
とにかく敵の反対側にすっ飛ぶように逃げます。
アフリカなどで撮った自然のドキュメンリーの映像でよく見る光景です。
草食の動物は顔を前から見ると、目が正面を向いていず、両側を見ています。
逆に肉食動物は、
そおっと隠れて草食動物に忍び寄り、
一定の距離にまで迫ったら、
バッと襲い掛かる。
これも映像でよく見る絵です。
獲物を凝視し、その距離を測りながら間を詰め、
相手が反射的に逃げても届くような距離にまで忍び寄るのです。
肉食動物は獲物を正面に見て距離を詰めていく。
襲う側の肉食動物は、
顔の前に目が二つ並んでいて、
三角測距法(※これも中学校のときに習いました)で、
獲物との距離を測ることが出来ます。
しかも肉食動物は、
往々にしてそこの場所の生態系のほぼ最上位に位置しているので、
襲われる心配はあまりありません。
だから広い視野を持つ必要は余りないのです。
それよりも狩りのために役立つ距離を測るために、目が前についているのです。
肉食動物の顔は前から見ると、
目が二つ正面を向いているのが特徴です。
※三角測距法、または三角測量。ウィキペディア「測量」より
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%AC%E9%87%8F
しかし、パンダはどうでしょう。
大熊猫と書くパンダはもっぱら竹を食べる草食動物のようですが、
基本的に肉食系の雑食である「熊」と同じように
正面から見ると二つの目が見えます。
たしかにパンダは竹ばかりを食べているようですが、
以前、テレビのニュースでパンダが鹿を襲っている映像を見たことがありました。
パンダは大熊猫科という独立した種ですが、熊の類です。
インターネットで調べると、
パンダは草食の傾向が高い雑食の動物であると書いてありました。
元々熊の類であるパンダは、肉食獣の顔をしているのでしょう。
しかし鯨やイルカのような海に住む哺乳類は、
目が顔の横についています。
彼らはほとんどが肉食動物ですが、
水の中を泳ぐ訳ですから、
肉食動物であっても目が前についていてはまともに目に水が当たって、
目が傷むので、水の当たりが少ない顔の横についているのでしょう。
その代わり、
彼らは超音波を使う優れた「ソナー」を持っていて、
獲物の位置と距離を正確に測っています。
動物の体は実にうまく出来ているものだと、しばし感心しました。
しかし、私は中学生の頃、
理科が得意の科目で自信があったのですが、
「草食動物は、目が顔の横で、肉食動物は・・」なんて習った憶えがありません。
私が忘れているのか、新しい学習の要素なのか分かりません。
しかし本当に、人間って知らないことが多いものですね。
知っているつもりになってはいけません。
「自分は知っている」と思った時点で、
新しい知識や見識が身に着かなくなってしまうと言いますが、
本当にそうだなと思いました。
いつまでたっても、知らないことだらけ。
玉が無くなった「ノラ」が、
台所の“網戸の外”から中をうかがっていました。
「中に入りたいよ~~」と。
その目は前から二つとも見える肉食動物の顔でしたが、
このノラは草食動物のごとく、ベタベタの甘えん坊になっています。