谷 好通コラム

2011年06月29日(水曜日)

2817.自分の行動は自分の意志で

サイボウズというスケジュールソフトを使い始めて何年経つだろうか。
これは誠に便利なソフトで、
自分のスケジュールを計画的かつ月日と日時の二次元的に見ることが出来、
限られた自分の時間を、無駄なく効率的に使えるようになった。
しかも、自分以外のスタッフの予定もいつでも見ることが出来、
短い時間で、相手に余計な手間をかけず、
仕事においての協力体制を組んだスケジュールを作り上げられる。
もちろん私の予定もすべてスタッフに公開されている。

 

その結果、
常に二三週間後まで、ほぼ隙間なく予定が入っていて、
自分の時間を有効に使い切ることが出来る。
最も効果的なのは、
自分がやるべき仕事を先行して予定しておけば、
向こうから入ってくる仕事をどんどん入れていっても、
やるべき仕事を後回しにすることなく、平行して進めることが出来ることだ。

 

スタッフが、やるべき事をやれていなかったりすると
「忙しくて・・・」と言い訳を言うことが多いが、
入ってくる仕事によって、
自分のやるべき仕事が出来なくなってしまうのは、
自分のやるべき仕事をする時間を、
先行した予定として入れておかなかっただけである。
入ってくる仕事をしているだけ、つまり、やらされているだけで、
自分がやるべき仕事をやっていないということだ。

 

仕事の量においても、質においても、
やらされている人の仕事は向こう任せなので、
例えば移動距離ばかりがやたらに多くなって、
実質的な仕事としての効率が低くなったり
結果として仕事の量も少なく、質も低くなる。

 

そういう意味で、
このソフトは主体的なスケジュール作りが簡単になって、
非常に効率を上げ、質も高めるために有効なツールである。
仕事というものに社会的な意義、
あるいは自分の人生においての意義を感じて働いている人は、
自分がやるべきことを、自らやるべきことと位置づけているので、
それをやるための予定を必然的に前もって入れていく。
そのためにサイボウズは非常に便利なツールである。
しかし、
仕事に何の意義も見出せず、
仕事はただ単に金を稼ぐための労苦であると位置づけている人には、
仕事とは、自らやるべき事などなく、ただやらされているに過ぎないとするならば、
スケジュールを前もって自ら入れることもなく、
やらされる事の予定が向こうから入って来るだけであり、
常にそのやらされる仕事の予定が十分に入っているかどうかを監視されているようで、
いやなツールであろう。

 

 

しかし、主体的な予定作りには欠点もある。
サイボウズというツールが便利なあまりに、
びっしりと予定を入れすぎて全く余裕の隙間がなくなってしまい、
この件についてはもっと時間をかけるべきであったと、
あとで後悔したり、
向こうからやってきたチャンスに対応できなくなっている事もあるのだ。
予定はあまりにもぎっしり入れてはいけない。
ほんの少しでいいからゆとりを持ったスケジュールを作らなければならない。

 

ゆとりとは、予定と予定の間に少しずつ入れるのではなく、
一日の中に1時間、2時間と少しまとまったゆとりを入れておく。
それで大体、日常的に突発的用件にも対応できる。

 

それでも葬儀などは何の予告もなく突然入ってきて、
大幅に予定を変更しなければならない場合もある。
そんな時はジタバタせずに、正直に訳を話して予定を変更してもらうに限る。

 

 

今日また、突然の訃報が入った。
私自身の予定をキャンセルしたり、先送りしたりして、
数時間ですべての対応が終わった。
入ってきた予定はなかなか変更しにくいものだが、
自ら入れていった予定は、意外と変更しやすいのは不思議だが、
どうしても出るべき式に出席できなかったことはほとんどない。

 

自らの行動は自らの意思で決める。
それには予定の「先手必勝」が肝心なのである。

 

 

今は福岡での仕事が終わって、福岡空港から帰る飛行機の中。
初めてFDA=フジドリームエアラインズの飛行機に乗っている。
ブラジル製の「エンブラエルERJ175」
ブラジル製と聞くと「大丈夫かな」と思うかもしれないが、
ヨーロッパの空では
すでに最もよく使われている最新の「リージョナルジェット」の一つである。
ブラジルは昔から国産で飛行機を開発している国で、
自国の空軍でも自国製の飛行機を使っている航空産業が発達した国なのだ。
グローバル化が進んだ現代、
あらゆる国で最新の技術で造られた要素がブラジルで組み立てられた飛行機、
飛行機好きの私が本当に安心して乗り、快適と太鼓判を押す飛行機である。

 

FDAは、静岡空港が出来たのを機に地元の有力老舗企業が作った新鋭の会社である。
新鋭の会社に新鋭の飛行機。
JALが県営名古屋(小牧)空港から撤退することをチャンスと見て、
実に面白い展開をした。
JALも助かるし、
なにより小牧空港が便利な圧倒的多数の名古屋市民と愛知県民が喜ぶ。
一石三鳥のコペ転発想で、小牧空港を救ったのだ。
名古屋より南にある我が会社にとっては中部空港の方がはるかに近いが、
私はこれからFDAのエンブラエルERJ175を積極的に利用したいと思った。

 

1万mの巡航高度に届かんとする夏の象徴「入道雲」
到着地の名古屋は36℃だと機内放送が言っていた。

 

 

エンブラエルERJ専用の階段車。
小型機ゆえに、階段車に使われている車が「軽自動車」。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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