2011年03月13日(日曜日)
2740.スイッチを切る。今、とりあえず出来ることか
東北・関東の大地震によって引き起こされた未曾有の大災害が、
時間が経つにつれその規模と困難さが実感として解って来た。
その悲惨さは想像をはるかに超すものであった。
難渋している方々のご苦労がいくばくかは察するに余りある。
同時に亡くなった数多くの方々心からお悔やみを申し上げます。
このあと
福島第一原発が沈静化するのか、
あるいは本格的な炉心溶融によって
放射能の飛散という別の災いが起きなければいいが、とても心配です。
一昨日、広島でこの大惨事を初めて知った時点では
事がこんなに大きいとはまったく思わなかったし、
切羽詰まった深刻さが沸いてこなかったのは、
広島の地が被災地と遠く放れていて、地震を実感することがまったく無かったからか。
いつもの生活とあまりにもかけ離れてひどい大惨事は、
その影響を直接受けない所にいて、平常な空気と環境にいると、
その重大さを実感として分かってくるのに時間がかかるのだろうか。
翌日、朝の新幹線で名古屋に帰ったあとの役員会では、
真っ先に、地震のことで私達に何が出来るかを話し合った。
「仙台営業所の、四名のスタッフに対して満額の給与を、今後も無期限に支給し彼らの生活を確保すること。」
「支援体制が出来た時点で、速やかに吸水タオル1万枚を東北の被災地に送ること。」
(過去、中越地震の折に吸水タオルを送り、それがオシメに利用され喜ばれたと聞いた)
「東北・北海道への輸送手段の断絶に伴い、該当する地域に荷物が送れないこと
あるいは遅配が発生することを月曜日に連絡すること。」
「たくさんの社員の生活を支える会社を守るために、
被災地域でのビジネスが今後すべてゼロと想定したキャッシュフローに変更すること。」
以上のことを決めた後、他の役員会の議事を進めた。
その後、
全国に活動を持つ大きな会社の幹部の方から、
東北の支援に全力を傾けるためにと、四月の会食の予定のキャンセルが入った。
ドイツでも地震の報道が大きく取り上げられているらしい。
三月の16日から来日予定だったドイツSONAXから、
日本での混乱を気遣って、来日のキャンセルが入った。
すばやい反応と判断に驚き敬意を持った。
夜になってテレビにかじりつくと、
どのテレビ局も、
東北・関東大地震に関わる報道だけであり、
すべての番組がキャンセルされ、
もちろんすべてのCMが流されていなかった。
これが国家的な一大事であり、全国民的な危機である事を改めて認識した。
そのころ、
繋がらない電話をかいくぐって、
仙台スタッフからのショートメールが入って、
それがみんなに転送されて、今の状況が伝えられた。
・長い時間苦労してようやく家族と合流できたこと。
・避難生活が大変な難儀であること。途方にくれていること。
彼らの言葉を読み、惨事をあらためて痛みを持って実感した。
今、彼らに何も出来ないことが、痛みを持って、申し訳ないと思った。
余震の影響を受け続けている東京では、
福島原発が止まっている影響なのか電力が不足していることで、
電力の節約が、インターネットを通じて大きな運動のようになっているらしい。
時間が経ち、悲惨な状況を繰り返し映す画面を通じて実感を持った人たちが、
今、自分に出来ることとしてやっているのだろう。
テレビのテロップには、
運送関係の会社が支援物資の運搬をかってでたと流れた。
電話会社が被災地での電話料を無料にするとあった。
銀行などが通帳と印鑑が無くても本人確認でお金を引き出せるようにしたとあった。
コンビにストアチェーンが被災地に食料を集中させると流れた。
航空会社が被災地に臨時便を用意しているとあった。
米軍が救援活動のために空母を四隻、日本に派遣したとあった。
世界の56カ国が、日本に災害支援を行なうとあった。
色々な国から捜索犬が到着しているとあった。
自動車メーカーが14日は全面的に操業を停止すると発表。電力節減のためだ。
たくさんの人が、人類にふりかかった大惨事に、今出来ることを、
目先のことにとらわれずに、とりあえずやろうし、やりはじめた。
これは本当にすごいことだなと思った。
犠牲者が万人単位になる可能性がある今回の未曾有の大惨事。
東北に住んでいる人たちの顔を思い浮かべると、
居ても立ってもいられない気持ちになる。
私達が今、この瞬間にできること。
今点いている電灯のスイッチを切ることかもしれない。
エアコンのスイッチを切ることかもしれない。
いますぐ出来ることとして
自宅の電灯は自分がいる部屋以外の電灯をすべて消した。
エアコンの暖房を切った。暖はコタツだけにしよう。
トイレの便座ヒーターのコンセントを抜いた。
使っていないコンセントを全部抜いた。
明日会社に行ったら、
すべてのエアコンのスイッチを入れるのをやめよう。
換気扇のスイッチを切ろう。
スタッフの真上の電灯だけを点けよう。
PCを使わない時は、スイッチをこまめに切ろう。
気がついた不要の電源は、すべてコンセントを抜こう。
自分たちのキーパーラボの看板の電気を全部消そう。
作業場以外の照明を消そう。
どの店にも快洗Jrがあるので、大きい快洗Wingをしばらく使わないでおこう。
純水機をしばらく止めよう。
スタッフルームのエアコンを止めよう。どうしても寒い時は設定を20℃にしよう。
トイレの便座ヒーターのコンセントを抜こう。
気がついた不要の電源はすべてコンセントを抜こう。
とりあえず、今、この場で出来ることをやろう。
ただし、阪神大震災を経験している北神戸店の山本所長から、
周波数の違う関西電力など西日本の電力会社からは、
電力が不足している東京電力へ電力を都合することは出来ないはずと注意が入った。
インターネットが普及した現代、
チェーンメールによる根拠の無いデマが混乱を招くともある。
しかし、あとでテレビで見たが、周波数の違いのある地域からも、
100万Kwの支援が出来ると言っていた。
西日本での節電は貢献度が低くはあるが、
どっちにしても節電は「光熱費節減」になっていいではないか。
別に悪いことではないだろう。
いずれにしても、冷静に行動しましょう。