谷 好通コラム

2011年02月10日(木曜日)

2717.相手に伝わるということは本当に難しい

私達の仕事の多くの部分が”伝える”ということ。
伝えるとは、具体的に話をしたり、見せたり、文章を書いたりすることになるが、
伝えるべきことを、相手に伝えればいいというものではない。
伝えるべきことが、相手にきちんと”伝わる”ことが目的であって、
伝える行為を行っても、相手に伝わらなくては、伝えたことにはならない。

 

だから、この場合の仕事とは、
伝える行為をすることが仕事でなくて、
相手に伝わってこそ、仕事をしたことになる。

 

伝えたいことが相手に伝わるかどうかは、
自分の表現力にかかっており、
この仕事の能力とは表現能力そのものと言える。

 

文章で表現するのか、
絵とか写真で表現するのか、
話して表現するのか、やって見せて表現するのか、
表現方法は色々あるが、いずれの方法でも、相手に伝わってこそその意味がある。

 

この相手に伝わるということが、実に難しい。
こちらが伝えたいと思っていることを、
自分なりの表現で相手に伝えても、
相手が自分の期待したような受け取り方をしない場合がある。
それは相手に分かって貰えないような表現をしている自分の方に責任がある。
それを「ちゃんと伝えているのに分かって貰えない。」などと、
相手のせいにして、
自分を被害者のように言う人がいるが、
この場合は、その人は自分の表現の仕方に不備がないという前提なので、
表現の仕方を変えることはないので、
相手が変わっても、たぶん、伝わらない表現をし続けるので、
永久に相手に伝わる表現の仕方は身に着かないだろう。

 

相手に伝わる表現力は、まず、
自分の表現の仕方に間違っているところが多々あることを自覚すること。
その上で、足りないところを訓練で補うしかない。

 

キーパーラボではロールプレーニングを繰り返す。
一昨日の全国店長会議では、新しい接客マニュアルが渡されたので、
全国の店舗でロールプレーニングが行われているようだ。
明日からの「大雪」の予報でどの店舗も暇になったようで、
送られてくる日報で、みんながロールプレーニングをやっている様子が伺えた。

 

文章ならば、とにかくたくさん書くことだろう。
山ほどの文章を書いていると、自然に解りやすい文章を書けるようになる。
表現の能力は技術を学んで付くものではない。
訓練に尽きる。

 

それにしても、相手に確実に伝わる表現力は本当に難しい。
私は書いている文字数ならほとんどの人に負けない量を書いているが、
まだ、まだ、とても、誰にでも解ってもらえるような文章を書けないでいる。
話も毎日いっぱいするが、
まだ、まだ、とても誰にでも解っていただけるように話し方は出来ないでいる。
話しをして、後であの話し方は間違っていたと気づくことも多い。
難しいことだ。

 

今日は東京で、新しい「ツヤ」の写真の打ち合わせ。
車の「ツヤ」を作り出すのは得意だが、
それをどう表現するかは、とても難しいものだ。
話せば話すほどだんだん解らなくなってきた。本当に難しい。

 

 

三日前、刈谷店に朗報を伝えに行った。
刈谷店の裏の土地が借りられるようになって、
お客様の出入りが非常に不便であった刈谷店が、
裏の道路に抜けられるようになったのだ。
これで、ラッシュ時の刈谷店の窮屈さと、お客様の不便が解消される。
・・・・
書いたことの意味、解っていただけただろうか。
いや、表現するって事は本当に難しいのです。

 

その時にいたスタッフを撮る。

 

今日の東京で、カメラマンさんと照明さん。
いいものを造ろうとする姿勢は、一切の妥協がない。楽しみだ。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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