2011年01月19日(水曜日)
2705.その2「二層構造ボディガラスコーティングの効果」
[キーパーの二種類のボディガラスコーティング]
「ダイヤモンドキーパー」と「クリスタルキーパー」は、
無機質のSiO2を骨格に持った被膜を一層目のベースにして、
その上に無機質と有機質の両方の性質を分子構造の両端に持つ特殊なレジンを塗って
二層目の被膜を造る完全な二層構造のハイブリッドコーティングです。
[ボティガラスコーティングとは、ガラス独特の深いツヤと強い防護能力持つ]
コーティングの最新技術であるボディガラスコーティングは、
有機質の塗装とは異質の無機質のSiO2を骨格しているため、
紫外線、酸、アルカリなどによって変質することなく
塗装の上で強い防護能力を持ち、ガラス特有の深いツヤを実現しています。
キーパーのボディガラスコーティングも同様にその特有の能力を備えている商品です。
[ドイツSONAXと共同開発の柔軟姓を持ったガラス、アルコキシオリゴマー]
しかし、一層目のSiO2を骨格する無機質のガラス質被膜は、
日本によくあるボディガラスコーティングの類とは少し違います。
無限の分子的結合を持ち通称「水ガラス」と呼ばれる高分子ポリシラザンではなく、
ドイツSONAX独特の技術で分子結合をナノレベルでコントロールされ、
アルコキシオリゴマーという状態で、
内部硬化して被膜になってもある程度の柔軟性を持っています。
それを元にアイ・タック技研の開発部がSONAXのドクターピッチと
共同で改良して実用化したものがダイヤモンドキーパーケミカルです。
[施工時に塗装を変質させず、物理的なアンカー効果でつなぎとめる]
多くのガラス系のボディコーティングが
シランカップリング剤で無機質のSiO2ガラスの膜を
有機質の塗装に直接化学的な反応で分子的に結合させています。
つまり塗装の表面になんらかの質的な変化を与えて結合しています。
しかし私どもは「コーティングは塗装を護る犠牲被膜」という考え方から、
塗装そのものに質的な変化を与えることを否としました。
ダイヤモンドキーパーケミカルは低分子(オリゴマー)で構成され、
塗装上に塗布されると塗装の表面にある微細な凸凹に入り込み、そこで硬化して、
被膜と塗装を物理的に錨でつなぎとめるような方法「アンカー効果」を取っています。
ですから塗装表面を変質させることはありません。
[有機溶剤を一斉排除して、塗装に全く影響を与えません]
また、ダイヤモンドキーパーケミカルは、
もともと低分子であり硬化反応前の安定性が非常に優れているため、
一般のボディガラスコーティングのためのケミカルのように、
安定性を確保するための「キシレン」などの有機溶剤を添加する必要がないので
一切の有機溶剤を含んでいません。
有機溶剤は塗布時に塗装を溶かす性質が強いので、
多くのボディガラスコーティングが
コーティング施工後に不具合が見つかってコーティングをはがした場合に、
有機溶剤によって塗装が膨潤し波打ってしまっているような現象がありますが、
ダイヤモンドキーパーケミカルには一切このような現象は起きません。
※上記二項、施工時に塗装を絶対に変質させないことはノークレームの前提条件です。
[ボディガラスコーティングの宿命「雨染み」「水シミ」「ウォータースポット」等 ]
ボディガラスコーティングは無機質の被膜なので
防護能力とツヤにおいてポリマーコーティングに対する優位性を持っています。
しかし、ガラス特有の欠点も持っている事も事実です。
ボディガラスコーティングは無機質であるが故に、
水道水、黄砂を含む雨、融雪剤、泥水などに含まれている無機物、
つまり炭酸カルシュウム、ケイ酸塩など無機質の「ミネラル」が固着して
雨染み(水シミとかウォータースポットなど色々な呼び方がある)がこびりつき、
輪紋状の醜く頑固な汚れが固着やすいことです。
これは洗車などでは簡単に落ちません。
これに酸性雨が加わると輪紋状に沿って塗装が侵食され、
かなり重度の研磨作業を要する場合もあります。
この現象はボディガラスコーティングが無機質であるが故の負の宿命とも言えます。
[雨染みを根本的に解決するハイブリッドレジン]
この宿命的な問題を解決したのが、
ボディガラスコーティング被膜の上に
無機質でありながら有機質の一面を持っている特殊なレジンの被膜を造って
ハイブリッドの二層構造にすることです。
ボディガラスコーティングの優れた能力をそのままに、
宿命である雨染みを防ぐには
有機質のたとえばポリマーコーティングを施せば解決しますが、
無機質の被膜の上に有機質の被膜をきちんと定着させることは
論理的に難しく簡単ではありません。
そこで、無機質の一面と有機質の一面を持つ特殊なレジンを開発し、
無機質の一面でガラス質の被膜にしっかりと定着されながら
ガラス質被膜表面には有機質の一面を出す事に成功しました。
これによってボディガラスコーティングの宿命を解消したにとどまらず、
もともと有機質である塗装そのものよりも、
むしろ雨染みを引き寄せない圧倒的な防汚性能を持ちました。
その雨染みを固着させない圧倒的な性能は、公的な試験機関で証明されています。
また、この手法は、
ベースになる一層目のガラス質の被膜が
低分子オリゴマーの状態であるからこそ実現できた方法であることを付け加えます。
(特許申請中)
[公的機関で試験を依頼した実験]
下記の写真は人工的に「雨染み」を造ったものです。
[人工的に雨染み(水シミ)を造った実験方法]
JIS規格の塗装テストプレートに、
広く一般的に施工されているあるボディガラスコーティングをマニュアルに従って塗り、
出来上がったプレートに東京都墨田区の水道水(ミネラル130ppm)をスプレーして、
温度50℃±1℃の空間で50分間乾燥させた後、外に出して水で流し、
ティシュで押し拭きした。
この行程を計5回繰り返して、ミネラルがどれくらいこびりつくか調べた。
[一般的に施工されているあるボディガラスコーティングの場合]
[クリスタルキーパーの場合]
同様にクリスタルキーパーをテストプレートに塗ってから、
全く同じ方法を5回繰り返し、ミネラル「雨染み」がどれくらいこびりつくか調べた。
[次に洗浄でどれくらい雨染みを取り除けるか]
今度は、上記のテストプレートを二つに仕切って
右側だけをを、
洗浄剤「爆白」で摩擦して、
「雨染み」がどこまで落ちるのかを調べた。
この場合も厳密に平等な条件でテストされている。
[上記の一般的なボディガラスコーティングの場合]
[クリスタルキーパーの場合]
洗浄した右側にはほぼ完全にミネラルは無い。