谷 好通コラム

2010年10月19日(火曜日)

2635.63回のキーパープロショップ研修会

第9回のキーパープロショップ研修会が先週から始まっている。
今回の開催数は全国で63回もある。
一回の研修会の定員を25人とし、お互いの距離を短くして開催する。

 

今回は回数が多いので、
私と鈴置常務、畠中常務がそれぞれ一人になって全国を回る。
すでに名古屋で2回開催し、昨日が大阪で、今日は札幌。
明日は岡山、明後日が三重・津、大阪と続き、
来週はどこへ行くのか予定表をみないと分からない。
こんなスケジュールが12月初旬まで7週間続くのだ。
三人がかりでこの調子で研修会を行うのは初めてだが、
25人くらいの会だと、質問を聞くと何人かが必ず手を上げて質問してくれるので、
コミュニケーションがある程度成立するのでいい。

 

今回の目的は、
ヒット商品のガラスタイプのクリスタルキーパーが
発売されてちょうど1年に当たり、
大切なリピート施工の時期が初めてやってきているので、
この一年間の施工を通じて、
施工店のスタッフの皆さんが技術的、製品的にもって疑問があれば、
それをきちんと解決しておこうと思ったことだ。

 

だから、こちらが一方的に話すのではなくて、
疑問を質問としていただき一つ一つ解決しようと25人定員での開催とした。
4回終わって、最初考えていた方向とはずいぶん変わってきた。
けっこう多くの人が、クリスタルキーパー1年間の撥水について
少し不安を持っていることが分かってきたからだ。

 

クリスタルキーパーの被膜の撥水能力は1年以上間違いなく保持される。

 

あらゆる物の表面を最も傷める原因である紫外線を、
実験室で強制的に1年間分を照射し撥水角の変化を測る試験で、
クリスタルキーパーは、
最初の撥水角102.6゜が、
1年後でもわずか約10%しか低下せず
撥水角92.8゜を保ったことからも、その撥水能力の持続性が分かる。

 

クリスタルキーパー被膜自体は
1年や2年で水玉がなくなってしまうようなものではない。
それでも実際には、クリスタルキーパーの表面は徐々に撥水が低下する。
なぜならば、
クリスタルキーパー被膜の表面に、
色々な水を弾かないものが乗ってきて、
被膜の撥水を阻害するような薄膜が出来てくるから。

 

たとえば水道水に含まれている「ミネラル」だ。
水道水には、たっぷりと無機質のミネラルが溶け込んでいる。
これは水を弾かない。

 

コイン洗車場などで洗車した場合、
車を洗うだけ洗って残った水を拭き上げない場合がある。
あるいは、
ドライブスルーのセルフ連続洗車機で洗車した場合、
トンネル状の洗車機から出てから
水を拭き上げていく人もいるが、そのまま行ってしまう人のほうが多い。
あるいは、
雨の日に帰ってきた時、
車をガレージに入れる前に、水道水で車体の泥を流すだけ流して、
そのままガレージに入れて放っておく場合も多い。

 

市中の多くのボディガラスコーティングは、
この場合、頑固な「水シミ」になってしまうが、
ダイヤモンド・クリスタルキーパーは、
独自のレジンでハイブリッド構造を作って水シミになるのを防いでいる。
(この現象について非常に面白い実験結果が出ているので、またの機会に紹介したい)

 

しかし、ボディを上面に乗った水道水は、
そのまま水が蒸発して、ミネラルは行き場を失い薄い膜を作ることになる。
この薄い膜を「撥水阻害膜」と呼ぶ。
その他にも「黄砂」を含んだ雨も、その原因になることが多い。

 

ダイヤ・クリスタルキーパーの場合、
このミネラルが固着して水シミになるのをレジンが防いでいるが、
コーティング被膜の上で薄い膜になることまでは防げない。
固着はしていないが、薄い膜になって付着している(乗っている)。
だから、この膜を取り除くのはまったく困難なことでも何でもないが、
その膜が乗っているだけで「水は弾かなくなっている」。
これは洗車をするだけで解決する場合が多い。
洗う前はボンネットか水を弾いていなかったが、
洗車して拭き上げたら、バリバリに弾いているなんてことは良くあることだ。

 

また、洗車するときにキーパークロスなど
掻き取り効果のあるマイクロファイバーで洗車の仕上げ拭きをすれば、
洗車のたびにある程度厚くなった撥水阻害被膜も排除することが出来る。
キーパーラボでは、マニュアルとして、
洗車の最終拭き上げにはキーパークロスを必ず使っている。
だから、ダイヤ・クリスタルキーパーの施工車で水弾かなくなった車はまずない。

 

クリスタルキーパーの撥水効果が、
皮膜自身の問題で無くなってしまうことはまずあり得ない。
水を弾いていないことがあったら、
それは水を弾かない何かが乗っていることであって、
それを排除してやれば、簡単に元に戻る。

 

・・・・・などなど、
皆さんの疑問を率直に話してもらって、
きちんとそれを解決していく。
こんなことを、他のことについても、もっともっとたくさんことをやっている。
時には実際の車を使って実験をして見せたり、
「奥の手」も用意している。
また、9件の優秀な店舗の取材ビデオは、
皆さんに大好評。
キーパープロショップ研修会、ほんとに充実しているのです。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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