谷 好通コラム

2010年10月10日(日曜日)

2627.三文字が入ると送受信できない?

今朝の朝日新聞の記事に書いてあったことだが、
中国の人権活動家である劉○○氏が
ノーベル平和賞を受賞すると決まったが、
中国国内では、
「NHKをはじめ、受賞決定を報じる外国局の放送は、
突然中断し、画面が真っ黒になったそうだ。
メールは「劉○○」の3文字を入れると送受信が不能になるという。」
と書いていた。
真贋を確認する方法はないが、
事実ならば、なんとも怖いことだと思った。

 

私のブログ、中国で読んでいただいている人もいるので、
あえて、劉○○としたが、ちょっと考えすぎかな。
いずれにしても、
こういうのを権力による報道管制とか検閲というのか。

 

国家権力の三要素「立法、行政、司法」のうち、
一番大きな力である「立法」
つまり国の立法議会を構成する「議員」を、国民が直接の選挙で選び、
そのことによって、二つの権力である行政と司法を間接的に選ぶ体制、
つまり議会民主主義の国では
一人一人の自由な投票行為で、現実に政権交代を実現することが可能であり、
つまり、国民によって一つの権力構造をリセットすることが出来るので、
国民の自由な意志で選ばれた議員で構成された議会は、
国民の自由な意志を裏付ける言論の自由を規制することはしない。
議会民主主義そのものを否定し、
議員自身の存在そのものをすることになるのだから当たり前だ。

 

しかし共産党の一党独裁体制である中国では
当たり前のことではないようだ。
国家としての利益、あるいは権力構造の保護のためならば、
報道の自由、言論の自由を束縛することや
私書の検閲、削除は、あり得ることのようだ。

 

議会民主主義と共産党一党独裁の
どちらが良いのか悪いのかということでなく、
個人(法人)の行動の自由度を決定する権力構造の在り方と行動が、
議会民主主義の国と、共産党一党独裁の国では、「違う」ということなのだろう。
どちらが政治体制として正しいのかは、
これからの未来の歴史が示すことであって、私なんかがとやかく言うことではない。

 

私たちは中国の経済活動と、個人の経済活動が、
日本と国民のそれと、ほとんど見分けがつかないほど似ていることに、
日本と中国が一緒であると勘違いしがちだが、
実は、それを支えている権力構造が日本と中国では全く違うことを
忘れてはいけないと、
今回の
「NHKをはじめ、受賞決定を報じる外国局の放送は、
突然中断し、画面が真っ黒になったそうだ。
メールは「劉○○」の3文字を入れると送受信が不能になるという。」で、
改めて思い出させられた。

 

何十年か前までは
共産主義国は世界中に何十カ国とあったが、
一人の独裁者を中心とした権力者たちが、経済をも一極集中で管理統制しようとして、
経済において自由経済社会に負け、ほとんど破綻した。
残った最大の共産主義国家である中国は、
権力構造はほぼそのままに、経済を大幅に開放し
ほぼ自由経済の体制にしたのは「?小平」だった。

 

この開放で、中国は、東欧諸国のような経済破綻を免れたどころか、
驚異的な経済発展で、世界第二位の経済大国になったのは、
?小平の功績であろう。

 

議会民主主義が、人類を存続させる最良の方法なのか。
経済を開放し自由経済にした共産党一党独裁体制が最良の方法なのか、
わからない。
わからないが、
都合の悪いことを
言論統制と検閲で封殺しようとする行為は、
私にはどうしても違和感がある。

 

 

 

「お客様の喜びを、自らの喜びとする」
KeePer LABOは、私の独裁では何も出来ない。
みんなの力で作り上げていく。

 

私はキーパーが大好きであるし、LABOも大好きだ。
みんなが大好きだ。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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