2010年09月12日(日曜日)
2610.恥ずかしながら「おーきいお父さん」
不肖、私、谷好通は、
いまだ、わが孫に私を「おーきいお父さん」と呼ばせております。
6歳になった初孫が生まれた当時、つまり私がまだ52歳の頃、
十勝24時間レースに参加しようと思い立った時分であり、
血気盛んであり、闘争意欲満々で
そんな自分のことを「おじちゃん」とか「ジィジィ」と呼ばれたくなかった。
誤解を恐れず書けば、初孫を授かっても
なぜ世間の人達が「孫は子供より何倍もかわいい」と目尻を下げるのか解らなかった。
孫は子供より遠い存在であって、距離と縁が遠い分、
子供を授かった時よりも情感も薄かったし、
どちらというと人ごとのように感じていた。
そんなことが重なって「おじいちゃん」と呼ばれることに違和感を持っていたし、
自分が年寄り染みるように思えていた。
そう思う祖父が世間の中には自分以外にもいたのだろう。
「大きいお父さん」と呼ばせている人がいると聞いて、自分もそれでいいと思った。
英語で言えば「グランドファーザー」「グランパパ」なら、
「大きいお父さん」もつじつまが合う.
しかしここに至って、
3歳になったばかりの女の子、二人目の孫に、
「おーきいお父さん、だ~い好き」なんて上目遣いで言われると、
胸の辺りがムズムズするのは、
不覚にも、自分が爺さんになってきた証拠であろうか。
かわいい孫を膝に乗せて、ひなたぼっこでもしたら、どんなに幸せだろうな。
なんて思わず想像する自分は、いたっておだやかである。
上海での「シロッコRのレース」、
どうしようかと心が揺らいでいる。
一番忙しい時期に、超強行軍のスケジュールで上海に行くのは、
気合と根性だけでなく、かなりの気力と体力が必要だ。
たぶん、それはまだ自分の中にあると思うが、
孫を見て穏やかな気持ちになっている自分を思うと、
上海のレースは元気な若い人に譲ったほうがいいのかなと思う自分もいる。