2019年10月07日(月曜日)
10.07.売るべきは「付加価値の高さ」であり「安さ」ではない。
昨日の「キッチンなかむら」のハンバーグの話。
どのメニューも当店の看板でもある美味しいハンバーグとの組み合わせで、
1,200円~1,500円。
ガストなどのファミレスやトンカツ屋と比べたらちょっと高い。
牛丼の吉野家、すき屋、松屋などと比べると2倍か。
しかし、コメダでサンドなどとコーヒーを頼むと必ず1,000円は越す。
カレーのCoCo壱番屋で、
2種類もトッピングを選んでつけたりすれば1,000円は越す。
毎日でも食いたい美味いハンバーグと何かの組み合わせのランチは、
この1,200円~1,500円くらいがぴったりだ。
食事ならば”味”が絶対的な付加価値だ。
昔のような栄養価の価値は相対的に下がって、むしろ低いことが求められる。
絶対的な付加価値の”味”が、圧倒的ならば、
高目の値段設定がちょうどいい。
これが、
お小遣いの少なくて牛丼くらいしか食べられない貧しい人にも、
ぜひこのハンバーグの味を楽しんでもらいたい。などと気負って、
牛どん並みの値段をつけると、
納得のいく材料を仕入れたりすることが出来なくなって、
味を落としたりして元も子もなくなったり、
あるいは、大変忙しい思いをする労苦に報いられるような報酬を得られず、
途中で嫌になってしまったりして
いずれにしても、美味しいハンバーグを喜んでもらいながら、
働く自分も報いられて”続く”。ということが出来なくなる。
高い付加価値を提供できるのならば、
単価はきちんと維持しないと、
何もかもが台無しになる。
単価をキチンと維持と言っても、ランチで1,200円~1,500円程度、
採算が十分に取れるレベルであって、
暴利をむさぼるというレベルでは決してない。
自分で付加価値を生み出すものは、
「安さ」で売っていけない。
「付加価値の高さ」で売るべき。
例えば食べ物ならば、売りはまず「味」であるべきであって、「安さ」でない。
そんなことを考えさせられた美味しいハンバーグであった。