谷 好通コラム

2010年07月04日(日曜日)

2543.7台中4位。体中の筋肉と間接が痛い。

暑い日であった。
レースの予選は朝9時20分から。
その前に車検(レースのための)とブリーフィングがあるので、
ホテルを出たのは朝6時半。
だから、起きたのは朝5時半であった。

 

その前日の夜はみんなと飲んだが、
次の日の朝が早いので、早めに切り上げた。
だから、すぐに寝ればいいのに、
ほんのちょっとだけ「ワールドカップのドイツーアルゼンチン戦」を見たくて、
テレビのスイッチを入れたのがいけなかった。
ゲームが面白くなって、つい、夜中まで見てしまい、
興奮して今度は目が冴えて、結局、眠れたのは午前3時過ぎ。
結局、2時間半しか眠らないまま、レースの決勝当日を迎えてしまった。

 

予選の話に戻る。
予選は大切だ。
特に「つくばサーキット」ではきわめて重要なのだ。
コース全体で1km余しかなく、
コース幅も狭く、コーナーもきつくて、
前の車を抜く場所がないので、
スタート時のポジション、つまり予選の順位がレースの結果をほぼ決めてしまう。

 

私は元々コースに入ってから徐々にペースを上げていくほうなので
予選の一発タイムを出すのは苦手であった。
しかし昨日の練習で、
新品タイヤを履いて走る最初の2,3周がどれだけグリップがいいのかを、
改めて知る機会があって、この日の予選では、
コースインして最初の一周目から全開全力で走ることをやってみた。
何年か前にスーパー耐久を一緒にやった石川朗(あきら)選手のアドバイスである。

 

その結果、2周目に1分10秒1のタイムがポンと出て驚いた。
予選2周目で、昨日の練習最高タイムを1秒1も上回ってしまった。

 

考えてみれば当たり前のことであるが、
これはたしかにいい。

 

コースに出てまず慣れてからじっくりとタイムアタックするより、
タイヤが一番高い性能を出す新品タイヤで最初の2,3周に、
全力でタイムアタックすればいいのだ。
自分が、自分で「最初はゆっくり、じわじわとペースを上げて」と決めているだけで、
タイヤのことを考えれば、最初の一周目から全開でいくべきだ。

 

結果はゴルフ5クラスの7台中4位。真ん中だ。

 

前回の岡山戦ではゴルフ5クラスは4台の出場があっただけで、
その中で決勝2位を勝ち取ったのだが、
戦いが関東にやってくると関東を地盤にしている人が新たに3台加わって7台になった。
いずれも猛者ばかりで、
関東の人はつくばサーキットをよく走っている人が多く、
私は「つくば」に少し自信がなかったので、
この予選の4位は私にしては上々なのである。

 

一方のゴルフ6のクラスに出場している畠中君は、
いまいち迷いがあるのか、思ったようにタイムが出ず、
1分09秒1。ゴルフ6クラス5台中の3位である。これも真ん中。
タイヤの状態の良いコースインしてから最初の2,3周に
ピタッとラインが決められないそうだ。

 

私も畠中君もお互いのクラスの真ん中で予選は終了。
良いのか悪いのか。
畠中君は心残りがあるようだ。
1戦目の岡山でトップを取っているので、
年間チャンピオンも夢ではない。
加えてチャンピオンのご褒美に
ドイツに行けるかもしれないからだ。

 

 

※ゴルフGTIカップレースは歴史のあるレースで、
ドイツのポロGTIレースと連動しており、お互いの年間チャンピオンを、
お互いのレースに招待しているのだ。

 

予選が終わったら、午後1時過ぎの決勝まで時間がたっぷりある。
会社の仲間たちが応援にやってきて、テントもにぎやかになる。

 

まるでゴルフGTI横丁のようだ。

 

 

これは我が家となるテントと2台のゴルフGTI「5」と「6」。

 

 

賀来部長夫妻の娘さん。
将来の美形、間違いなし。

 

 

東京2課の青山課長の息子さん。
右腕にギプスをしているのに注目。
何日か前に高い所から落ちて、腕の骨を折ったそうなのだが、
落ちた時、すぐ泣き止んだのでそのままにしておいたら、
二日後にパンパに腫れてきたので、あわてて病院に連れて行ったら、
「腕の骨が二本ポキッと折れていた」そうなのだ。
二日間、泣きもせず、痛いとも言わず、遊び回っていたそうなのだが、
この男子、将来はおそろしいほどの大物になるのかもしれない。

 

 

決勝レースは、結果的に私は4位からスタートして4位でゴールイン。
前を行く2台と私の3台がずっと団子状態でレースが進み、
何度か追い詰め、第1コーナーでインを刺して横に並び、抜きかけたが、
チャンスはそれ一回だけで、
狭いコースを、結局、プッシュをかけながらも15周ずっと同じ順位で回り続けた。

 

欲求不満の溜まるようなレースではあったが、
単独でぐるぐるとコースを回る場面はなく、わたし的にはけっこう面白かった。
本当を言うと、エキサイティングでめちゃくちゃ面白かった。

 

では、畠中君はと言うと、
なんとか前の車を抜かしたいと思い、思いすぎ?て、
前の車にぶつかってしまい、結局予選3位から決勝4位ゴールになってしまった。
ゴルフGTIの6は、レースに使うと電子制御がかかりすぎて(それだけ安全)、
みんな大変苦労しているようだ。

 

それにしても、ぶつけてしまったのは、
前の車がコーナーの立ち上がりで制御がかかって失速したため、
畠中君の車が突っ込んでしまった。と、前の車のドライバーさんが言ってくれたのは、
彼の救いであった。

 

それにしても何ともはやである。

 

 

そこへたまたまCOXの吉永さんが「オサムちゃん、ぶつけちゃったの」と来る。
吉永さんは日本でただ一人「マクラーレンF1」を公式に整備を認められている達人。

 

この人にかかるとオサムちゃんはたじたじである。

 

 

・・・彼のドイツが少し遠のいた一日であった。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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