2010年05月29日(土曜日)
2512.約束を守ろうとがんばる人達
六月中に四班に分けて社員旅行に行く。
数年前から社員旅行は2年に一回にして、
行き先は海外と決めていた。
海外旅行と言っても、
一昨年はサイパン、今年はグァムと、ごく近いところだが、
国内で旅行を企画するよりはるかに安いのだ。
今回のグァム旅行では、
出発の日、午後まで仕事をして、夜、中部空港を出発、
深夜グァムに到着してそのまま泊まり、
二日間グァムで自由行動。思いっきり遊んで、
三日目の早朝(朝5時!)日本に帰る。
午前中に中部空港に帰ってくるので、午後から仕事をする者もいるそうだ。
実質3泊2日の強行軍だ。
旅行代は班によって多少上下するが、
平均して1人46,000円くらい。
この金額で往復の飛行機代、燃料サーチャージ、空港使用料、3泊のホテル代まで、
すべてをまかなうパックだ。
これが国内旅行の、たとえば北海道ならば、
飛行機代だけで割引を使っても5万円以上はかかる。
ホテル代、北海道でのバス代まで考えると1人8万円から9万円はかかるだろう。
もう一つ。千葉の東京ディズニーランドに家族みんなでという案もあったが、
計算してみるとそれが一番高い費用であった。
だから、結果として一番安いプランが、グァムということになったわけだ。
国内線の飛行機運賃は海外に比べると別次元のように高い。
レクリエーションならば、場所も非日常的である方がいいわけで、
しかも、より安く済むならそれに越したことはない。
そんな理由でサイパン・グァムが必然的な選択となってしまった。
かの昔、社員がまだ十人そこそこの頃は、
年に一回、会社を何日か休みにしてしまって全員で一緒に遊びに行ったものだ。
あれはあれでものすごく楽しかった思い出がある。
しかし東京ディズニーランドに家族全員で行った時は、
今考えると、あれはお父さんの家族サービスの延長になってしまい、
社員旅行とはちょっと違ったものであったような気がする。
愛する家族ではあるだろうが、たまには一人で羽を伸ばすのもいいのではないか。
4班に分けて旅行に行く約1ヶ月間、
お客様にご迷惑をおかけすることが無いように十分に手配をしますが、
それでも不足が出ることはゼロではないと思います。
申し訳ありませんが、2年に一度だけの事と思って、どうかお許し願います。
「2年に一回、出来れば海外旅行を社員旅行として実行する。」
これは会社としての正式な約束事ではない。
信頼の上に立った言わば口約束である。
やめようと思えば
「もう無理だから、やめよう。」と言えばそれで済むのかもしれない。
が、約束は守るべきである。
それが口約束であっても、
破っても代償を払う必要のないものでも、
約束を守ることで損が発生することでも、
約束は約束として、約束は守るべきである。
守らないような約束はするものではない。
とは言っても、
約束をした時は、
約束を守れると思っても、
時間が進み、事が進むと、思いもよらぬことがあるのは当たり前で、
絶対に守れると思った約束が、守れなくなることもある。
そんな時、「あんなに固く約束したのに、約束を破ったのは最低だ。」と、
非難することは簡単だし、正しい。
甘んじて受けるだろう。
しかし「嘘つき」呼ばわりされるのは、とてもつらいことだ。
誰だって最初から破るつもりで約束なんてしていないのだ。
誰にだって必ず守ると思って約束を、
結果的に守れなかった経験があるのではないか。
約束を守ろうと必死になって努力しても守れないこともある。
嘘をついたわけではなく、
果たすつもりで約束をして、
本当に必死に、みんなでがんばったのに約束を守れないことだってある。
そんな風にがんばった人を、
「嘘つき」と非難することは間違っている。
鳩山首相が日本国中から嘘つき呼ばわりされている姿と、
5月も最終盤に差し掛かって、
会社に対する約束である予算を
必死になって守ろうとあがいている仲間たちの姿が、妙に重なり、
「がんばれっ。約束を守ろうとしてがんばっているんだよな」と
声をかけたくなってしまった。