谷 好通コラム

2010年05月20日(木曜日)

2505.ホモ・フロレシエンシス

インドネシアのフローレス島で発見された新種の初期ホモ(人)類であるそうだ。
ほんの1万2千年前まで生存していたらしい。
テレビの番組の中で知っただけだったので、
インターネットで少し調べていたら、驚いたことがあった。

 

現代の「人」とは、すべてアフリカで発生したホモ・サピエンスであり、
学校で習った「北京原人」も「ホモ・ネアンデルタール」も、
すべて絶滅しているのだそうだ。

 

北京原人がアジア人の祖先であり、
ネアンデルタール人がヨーロッパ人の祖先だというのが、
私の認識であったが、そうではないと言う。
類人猿の類から進化分離した原人・旧人は何種類もあって、
たとえばそれが「北京原人」であり「ホモ・ネアンデルタール」であり、
「ホモ・エレクトス」であり、
それらはすべて絶滅していて、
現代の人類の祖先ではなく、
アフリカに発生した「ホモ・サピエンス(現生人類)」が
世界中の人類の共通の祖先であると言うのだ。

 

とすると、世界人類みな兄弟という概念は、今までは、
数十万年から百万年単位の時代にまでさかのぼっての兄弟であったのが、
ほんの数万年前まで同じ祖先であったという非常に近い兄弟であることになる。
まさに世界人類みな兄弟、
アフリカにいた人類、ホモ・サピエンスを祖先とした兄弟であることになる。
ジーンと来るような事実である。
人類は本当に兄弟だったのだ。

 

2足歩行を達成した「原人」(初期ホモ族)に進化した後、
何種類もの原人・旧人がすべて絶滅した理由は一体何だったのだろうか。
そして、アフリカにいた初期ホモ族のみが生き残った理由は何だったのだろうか。
ものすごく興味をそそられる。
そこに、現生人類である私たちが未来に生き残るべき術が隠されているのかもしれない。
考えただけでもワクワクする。

 

 

そして、今回発見されたホモ・フロレシエンスも、絶滅した種であるが、
それが1万2千年という直近まで生存していて、
それは時代としてホモ・サピエンスと共存していたことになる事実である。
そしてなんと、現生人類の遺伝子の中に、
ホモ・フロレシエンスの遺伝子が1%~3%含まれているらしいというのだ。

 

現生人類ホモ・サピエンスがホモ・フロレシエンスと交雑した形跡である。
ホモ・フロシエンスは体長わずか1mと、とても小さい。
この旧人とホモ・サピエンスが交配し、
どんな子供が出来たのであろうか。

 

小さな旧人ホモ・フロレンシスの遺伝子が1%以上も
私たち自身の遺伝子の中に混じっていることに、
私は不思議な興奮を覚える。

 

 

この本は絶対に買って、読んでみたい。

 

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    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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