2009年12月27日(日曜日)
2387.夢のないサンタ
ある人が、小六年の女の子に聞いた。
「君はサンタさんが誰だか知ってるの?」
『・・・知ってる。』
「へぇ~~いつごろサンタさんがサンタじゃないって知ったの?」
『五年生の時。』
「なんで分かったの?」
『おまんじゅうは、ないと思ったから。』
「えっ、おまんじゅう?・・・?」
その女の子のサンタさんはとても出張が多い仕事で、
クリスマスイブの日も何日間かの出張からの帰りであった。
広島から新幹線で帰る直前まで、
その日がクリスマスイブであることを忘れていた。
仕事が忙しくてクリスマスプレゼントを買うのをすっかり忘れていたのだ。
駅の新幹線ホームでハタと気が付いたサンタは、
広島駅からの最終の電車。
広島発午後9時ごろでは向こうに着くのは11時をずいぶん過ぎる。
「しまったー。帰ってからじゃ、おもちゃ屋さんどこもやってないだろうな。」
何かないかと周りを見渡すと駅の売店「キオスク」に、
おいしそうな「もみじまんじゅう」が売っていた。
「これでいいか。
たぶんあの子も、もうサンタがいないことは知っているだろうし。」
それでも、少しは彩りのある『五色もみじまんじゅう』を買って、
深夜に帰ってから、そっとその女の子の枕元に置いた。
・・・・
・・・・・・・
・朝・・・
女の子は、今年もサンタさんが
プレゼントを持ってきてくれたことを信じて、
起きた。
すぐ枕元を見たら、
リボンも何もかかっていないお土産みたいな箱が一つ。
「もみじの絵」が書いてある。
なんか変だなと思いながら、
包装の紙を剥いてフタを開けると、
当然、五色もみじまんじゅうがずらっと並んでいる。
『これは、サンタさんじゃない・・、サンタさんは”まんじゅう”は持ってこない。』
小学校五年生になっていた女の子は、
他の子に「サンタなんて、いないんだよ~」と夢のない言葉を言われていても、
『あの子のところにはサンタさんが来ないんだ。』
と、かえって『かわいそうに』ぐらいにしか思っていなかったのに。
この年のクリスマスの朝、
枕元に置いてあった「もみじまんじゅう」で、
とうとう真実を悟ってしまったのだった。
この子にとって「もみじまんじゅう」は一生忘れられない現実になっただろう。
もみじまんじゅうをクリスマスプレゼントにしてしまった仕事大好きのサンタは、
そのことを次の年のクリスマスが終わった日まで知らなかった。
夢のないサンタである。
今日は快洗隊上溝店と相模原店、八王子店に行く。
上溝店はオープンから1年半経ち、すっかり落ち着いている。
リピートのお客様もかなり増え、
立地の悪さにもかかわらず、一人前の快洗隊としての実績を上げつつある。
相模原店
店舗、店長、チーフ、スタッフ、アルバイトさん。
すでに成熟の境地である。
今日がはじめて出社のアルバイトさん。
やおら変なおっさんがカメラを向けたので、・・なんだろう?
八王子店。
ここが持っているポテンシャルは恐ろしいまでのものがある。