谷 好通コラム

2009年12月07日(月曜日)

2370.1+1=2と同じ意味のこと

「お客様の目線に立って物を見る。」
「お客様のためを考えよう。」
「お客様の気持ちになって、自分たちや店、商品を見る。」
「お客様のためになるかどうか、そこが考え方の軸足にならなくてはならない。」
「お客様のために・・・・・」
とかとか、
よく言うが、
すべてカッコをつけた”きれい事”のように聞こえる。
空虚な偽善にも聞こえる。
本音を隠したうわべだけの”嘘(うそ)”みたいな言葉だ。
そんなきれい事だけで商売なんかできっこない。
とか言われそうだ。

 

しかし、
「お客様は、どの店に入るか、何を買うか、すべて自分の好みと都合だけで決める。」
という事実がある限り、
「お客様のためを考える・・・」しか、
商売を成功する方法がないことも事実だからしょうがない。

 

自分の好きな雰囲気の店で、
あるいは自分が入りやすい店で、
自分が欲しいと思った物を、
自分の都合に会う値段で売っている商品を買う。
物を買う人は、自分のためにその商品を買う価値があるかどうかだけで買う。
お客様は自分ためのことしか考えない。当然のことだ。
自分のお金を払って商品を買うのだから、お客様は完全に自由であり、
商品を買う行為について100%自分勝手でいいのだ。
買うか買わないかの選択権は100%お客様にある。
これは動かしがたい絶対的な法則である。

 

だから、
「お客様の目線に立って物を見ることが出来れば、
お客様が好きな店と商品が見える。」

 

「お客様のためを考えれば、
自分のためだけを考えるお客様の欲しいものが分かる。」

 

「お客様の気持ちになってスタッフや店、商品を見れば、
その店がお客様にとって入りたい店なのか、商品が欲しい商品なのか分かる。」

 

「お客様のために」を考えれば、「自分のために」を考えるお客様の心が分かる。

 

それが分かれば、
お客様が入りたい店が出来上がり、
お客様が欲しい商品が出来る。
すると、
お客様はその店に入りたいと思って入り、
お客様はその商品を欲しいと思って買う。

 

すると、
その店は、否が応でも繁盛し、
売り上げも上がり、利益も上がり、給料も上がり、
お客様が喜んでくれるので働いている人も楽しい。

 

お客様は喜び、満足する。それが顧客満足戦略(CS)であり、
働く者が楽しく、給料も待遇も上がる。それが従業員満足(ES)であろう。

 

すべての基点は、
「経営者と従業員がお客様のためを考える。」にある。
その上で、
「自分のためを考えるお客様の」波長と一致した時、
「お客様が入りたい店と欲しい商品」が出来上がって、
お客様はその店を選択し、
その商品を買うことを選択する。
店舗は繁盛し、お客様から感謝されて、経営者と従業員は楽しく、給料も上がる。

 

これはきれい事でも何でもない。
商売を成功させようと思ったらこの方法しかないのだ。

 

極論すると、
経営者と従業員はいつも「お客様のことだけを考えていればいい」
経営には色々な知識と技術も必要だが、
知識と技術だけでは成功は出来ない。
知識と技術とは広い意味で、必要な道具でしかない。

 

成功し、みんなが幸せになりたいならば「お客様のためを考える。」ことだ。
その方法しかないし、それが一番早道である。

 

ここまで書いてくると、
ますますきれい事の積み重ねのように見えるかもしれないが、
1+1=2 のように、これ以外に答えがないのだから仕方がない。

 

「お客様の視点で、お客様になりきって、自分店を見、商品を見る。」
「お客様の気持ちになって、自分の言葉を聴き直す。」
「お客様のためを思って、お客様の喜ぶ姿を楽しみにして商品を作り出す。」

 

まず、はじめに”お客様のため”ありきで、
それを実現すると店の繁盛と、従業員の満足が実現し、会社も繁栄する。
まず、はじめに”お客様のため”ありき、そうすればあらゆることが実現する。
「顧客第一主義」とは、「お客様は神様」という意味ではない。
まず、はじめに”お客様のために”があり、
そこからすべての成功と幸せが始まるという意味ではないだろうか。

 

これはきれい事でも何でもない。
これしか方法がないから仕方がないし、
これが一番早道なのだから、こうするのだ。

 

世の中の成功し続けている会社は、
一見だけでは分からないが、よく見ると、みんなこの方法に従っている。

 

逆に自分勝手なことばかり考え、目先の利益を追求する企業や、
詐欺的な企業、思考硬化型企業は、みんな衰退の一途であることに気が付く。

 

「お客様のために・・・」
自分の幸福と家族の幸福を思うなら、
こうならざるを得ない。

 

会社のためになんて考えることはない。
会社は仲間の集まり、なのだから、仲間のためには有りとしても、
素直に自分のためと考えればいい。
素直に自分のためと考えれば、
まず、はじめにお客様のためを考えることが、その始まりだと気が付く。
お客様のことを考えることが楽しくなるはずだ。
これはきれい事でも、なんでもない。
それが出来ると、家族のことを素直に考えることができるのではないだろうか。

 

お客様とは神様でもなんでもない。
自分と自分の家族と仲間たちを幸せにしてくれる始まりの存在。
これはきれい事でもなんでもない。1+1=2と同じ意味。

 

 

今日は東京の日帰り。
快洗隊の好調が戻ってきて、とてもうれしい。
だから、やっぱり富士山は見えた。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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