谷 好通コラム

2009年03月18日(水曜日)

2162.いい歳こいて、お誕生会

今日は私の誕生日。57回目だ。
57歳とは、あと3年で還暦かと思うとぞっとする。

 

私の誕生日、昭和27年3月18日は、漫才の「横山やすし」と全く同じで、
彼が何年か前に死んだことを思うと、彼がずいぶん若くして死んだと思うのと、
自分にもいつその日が来るのかわからないな。と思う。
横山やすしの破天荒な生き方と私のそれとは全く共通点はないが、
私は、自分の誕生日が彼と同じ日であることがなんとなく好きだ。
別に理由はないが、好きだと思うだけ。

 

今日、地元のケーブルテレビの私のインタビューの画面を見たが、
自分の顔と表情が自分の意識以上に歳取っていて、オッサンに見えたことがいやだった。
自分で自分の事をオッサンと言っている内はまだいいが、
本当のオッサン然とした画像を見ると、本当にいやだ。
この顔を引っさげて街を歩き、人前に出ているかと思うと自己嫌悪に陥ってしまう。
しかも、しかもだ、緊張したままニヤッと愛想笑いのような笑顔をすると
まるでどっかのスケベ親父のような表情ではないか。
デブのスケベ親父がニヤッ・・最悪である。
私はもう、人前で笑うのはやめようと、ひそかに決心をしたほどだ。

 

人ならずとも生き物はすべて必ず老いて死ぬ。
生き物は順に死なないと種として進化できないので
自分が進化した今の姿で在ること自体に死ぬことの必然性がある。
本人がイヤであろうとなんであろうと、死ぬ宿命を持っていないと、
進化した結果であるその本人になっていないのだから仕方が無い。

 

自分は必ず死ぬという前提で生きることになるが、
「どうせ死ぬんだから、悪いことをやったっていいじゃないか。」
「どうせ死ぬんだから、楽して儲けることが最高じゃん。」
「どうせ死ぬんだから・・・・」
そう考えてしまうと「なぜ生まれてきたのか」という答えを見失ってしまう。
ならば「どうせ死ぬんだから、生まれてこなかったらよかったのに。」となってしまうから。

 

「せっかく生まれてきたんだから、
どんな目にあっても、どうせいつか死ぬんだから、何でも出来るし、どこまでも頑張れる。」
そんな生き方をしたい。

 

お誕生会?
お誕生会なんて、幼稚園までがせいぜいで、
誕生と死の、どちらかというと死ぬに近い歳になってから誕生会なんて、
こっぱずかしいから絶対イヤなんだけど、
どうせ若い子たちの飲み会の口実になるだけなら、いいかと思って、
のこのこ居酒屋に行ったら、若い子達の顔を見て、話をして、花束までもらって
まいった。
別に感動なんかしてたまるかと思い、
ヘラヘラしていると、テレビで見たあのスケベ親父の顔になってないかと気が付いて
眉間にシワを寄せていると、それもバカバカしくて、
とりあえず飲んで、食って、若い子たちのペースに乗ってしまった。
まいったなー。
いや、ホントにまいったな。
生まれて来てよかったし、生きてて良かったし、みんながいて幸せである。

 

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    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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