2008年12月23日(火曜日)
2093.これはひょっとしたら
あのトヨタ自動車が創業以来初めて(戦後初めて?)の 赤字を出すそうだ。
これはひょっとしたら、久ぶりに「ちょっと怖いなあ。」と思った。
何日か前のこのコラムで今回の金融ショックを
「金融の世界それ自体がバブルである存在、“その中”での出来事」であり、
円高も、たまたま世界の金融マネーが「円」に避難的に集まっているだけではないか。
急激な円高もそんな一時避難的な要素であって、
あのトヨタ自動車が激しい円高によって初めての赤字になったのも一時的なこと。
本当は、こんな深刻な状況は継続しないのではないか。
そんなことを書いた。
私は今も本質的にはそう思っている部分もあるが、
これはひょっとしたら、今までにない世界になる前兆なのかもしれない。
少しではあるが、そんな怖さを感じ始めている。
それでも金融ショックはやはり金融の世界の中のことだと、いまだに思っているが、
しかし一時的にしろ、今回のそれは世界中の経済活動をマヒさせるだけの力を
ひょっとしたら持っているのかもしれないと思い始めた。
一瞬であっても世界中の金融が一斉に凍結したら、
それがまた動き出すまでにかなりの時間がかかって、
その間に、世界の金融構造が変わってしまうこともあり得るのかもしれない。
私は金融の事に全く知識を持っていないし、ほとんど興味も持っていないが、
イメージとしてそんなことを感じた。
そんなことを考えていたら、また色々なことを考え始めた。
直近に迫っていて、
しかも全く予測出来ないのが大地震のことだ。
最近、日本国中で頻繁に起こっている中規模な地震。
いよいよ関東の活動を完全にマヒさせる大震災が来るのか。
あるいは中部地方に大地震が来るのか。
不景気の真っ只中、愛知に大地震が来たら、
ほぼすべての工場が操業を停止するだろう。
中部の経済活動は、世界の経済活動に直結しているから大変なことになる。
また、自分の事だけを考えてみても、
快洗隊が最も集まっている地元では、
洗車やコーティングなどやっている場合ではないだろうから、
9軒分の快洗隊売上が半年以上途絶えるだろう。
また地元に一番多くのキーパー施行店さんがあるので
その部分もお手上げだろうし、
あるいは道路があちこちで遮断されて、全国への出荷も滞るであろう。
世の中、何時、何処で、何が起こるかわからない。
どんなことがあっても、絶対に会社を潰さない様にしておくのが経営者の責任だそうだが、
大地震があった時、うちの会社はもつだろうか。
一度真剣にシミュレーションしてみないといけないと思った。
いやいや、一番怖くて嫌なのは、
感染したら到死率60%以上という鳥インフルエンザだ。
人から人への感染能力を持った時、爆発的な新型インフルエンザとなり、
人間がなすすべもない間に、数千万人単位で人類を殺し始め、
世界中の経済活動だけでなく、
世界中のすべての人間の活動を数ヶ月は凍結してしまうかもしれない。
みんな感染に怯えて人の集まる所には行かなくなって、
家に引きこもり状態。
誰かが感染した家庭では「ゲホッゲホッ」と咳き込む音と
家族の絶望的な泣き声が聞こえるはずだ。
全世界の人々がお互いを信用しなくなって疑心暗鬼になり、
特に繁華街はゴーストタウンとなる。
みんなで一緒に楽しく酒を飲むこともなくなるわけだ。
これはなんともつらく寂しいではないか。
地球温暖化現象も深刻な問題だが、
当面は「金融ショック」と「地震」「新型インフルエンザ」である。
これのいくつかが一緒にやってきたら、
この会社は何ヶ月持ちこたえられるだろうか。
快洗隊で言えば、休業した場合に無くなるのは、大きなところで水道と電気代ぐらい。
もちろん宣伝広告費は使わないが、これは全売上の5%以内と決めているので、
大した節約にはならない。
オール借地でやっているから家賃・地代は払わなくてはならないし、
一番大きな経費である人件費も、
休業したからって賃金ゼロには出来ない。
みんなの引きこもり生活を支えるだけぐらいの給料は出さなければ、飢え死にしてしまう。
すると、現状の経費の半分以上は出続ける事になって、
ほとんど何の収入もないまま、
現在のキャッシュフローの中でまかなって行かねばならないのだ。
1年もつか? 何ヶ月もつのか。
そんなことを考え始めたら、
来春に向けて出店する予定の愛知2店舗。
静岡に1店舗。関東に1店舗。
その投資予定をためらってしまう。
それよりも、来春から再開する予定のTVCMも「いいのかな~」と思えてくるし、
新人の採用も考え込んでしまう。
危機管理は会社を経営するものとしてもっとも大切な一つであるが、
あまり考え込んでしまうと何も出来なくなる。
「まっ、いいかっ」でやってしまわなければならないこともあるのだ。
私はいつもその連続なのかもしれない。
不安や懸念はいつも忘れてはいけない。
昔出た自己啓発セミナーで
「懸念は小脇に抱えて、えいやっと、まず一歩を踏み出す。」と学んだ。
さしづめ今ならば、
金融ショックと大地震と新型インフルエンザを小脇に抱えて、
(どれもかなり大物である)
えいやっと、コマーシャルやっちゃえー、って感じか。
まっいいかで、来年の春、新しい快洗隊を4軒、作っちゃえ。
今日はどうしてもやらなければならないことが出来、
朝一番の鹿児島行きを土壇場で中止して、午後4時の飛行機で福岡まで飛んだ。
中部空港で雲の切れ間から太陽が差す光景があった。
福岡ではいつも気になっているアイビー石油の青葉台SS・快洗隊青葉台店を訪問した。
スタートでつまづき、一時閑散としていたこの店も、
さすが馬場社長の采配で、
次から次へとお客様が入ってくる繁盛店に生まれ変わりつつあった。
しかし快洗隊は、まだまだである。
私が太鼓判を押した洗車関連/平月300万円まで、
もうちょっとだけ時間がかかる。
しかし、ここは絶対に行く。私にはそうとしか思えない。
店舗キャパシティ、周辺マーケット、立地、スタッフのハイレベルなスキル。
すべての要素で、平月300万どころか、400万オーバーのイメージすら湧くのだ。
そして、今は広島のホテル。
広島の連中とまたお好み焼きを食べた。
三俣君、門田君に言わせると駅構内のそのお好み焼き屋さんは、
観光向けで、全然大したことないそうだが、
私は、いつも、どこで、どんな店で食べても、大変美味しく食べられる特技を持っているのだ。