2008年11月16日(日曜日)
2065.役員会でビール飲んだ奴
今日は役員会。
会社の取締役・監査役が集まっての月一回の会議。
午前中に前月の収支報告やら今後のことを検討してから
みんなで昼ごはんをちょっと離れた喫茶店で食べに行く。
しかし、落ち着かない。
今日から始まったテレビコマーシャルが気になって仕方ないのだ。
谷専務がたまたま偶然、朝ごはんを食べながらキーパーのコマーシャルを見たらしいが
あとのみんなは誰もまだ見ていないという。
だから、わざわざテレビがかかっている喫茶店まで行って
ごはんを食べながらみんなでテレビを注視する。
平日はゴールデンタイムにコマーシャルが入るようにしてあるが、
土日の休日は朝から晩まで
大体1時間に一回ずつどこかのチャンネルで入るようにしてあるので、
何となく1時間見ていても4チャンネルのどこかになので、なかなか当たることは少ない。
結局、昼ごはん中にコマーシャルを見ることはなかった。
本当は、どのチャンネルで何時何分に入るかという「マップ」をもらっているので、
それを見れば必ず放映を見ることが出来るのだが、
“自然体”で見たいということで、あえてそれを見なかったのだ。
しかしそれでは同じチャンネルを見続けても4時間に一回ということになって、
なかなか見ることが出来ない。
このままでは気になって役員会がテレビ鑑賞会になってしまうので、
あえてマップを見て、どのチャンネルで何時何分に入るかを確認した上で、
寮の食堂のテレビをみんなで並んで見ることにした。
確かに見た。
ちゃんと予定通りの時間の5チャンネルでキーパーのコマーシャルを見た。
「ホーっ」みんなで思わず声が出る。
食堂で見てから、
会議室に戻り役員会を再開する。
正確には”再開しようとした”が、なかなか声が出ない。
みんな一言二言、声を出すが、気持ちが遠くに行ってしまって、発言が続かない。
沈黙が10分、20分、30分と続く。
全員総うつ状態らなったみたい。
頭の中をいろいろなことが巡って、
私が発言出来ない。
「ダメだ、ビールを持ってきてよ。」
ちょっとビールでも飲んで脳細胞を痺れさせないと、
ポジティブになれないのだ。
私は大切な月一回の役員会で、
というより正式な会議中に、生まれて初めて缶ビールを1つ飲んだ。
見慣れた「映像」が、いつものテレビの中に出てくると
ものすごい違和感があるし、
ものすごく間違ったことをしているような
罪悪感、羞恥心に似た感覚になって、
何十分か言葉が出なくなってしまったのだ。
こんな感覚は生まれて初めて。
軽い一時的なうつ状態みたいになったのだろうか。
みんな揃って声が出ない。
でも、缶ビールを1本飲んだら、
すぐに体が楽になった。
固まったような体が動き、口も動き、いつもの笑い声がたくさん聞こえる真剣な会議に戻った。
あれは一体なんだったのだろうか。
会社で最高の決定権のある役員会の真っ最中に缶ビールを飲んだ社長は、
根性なしで、クビと言われても仕方ないか?
あ~~あ、くたびれた会議であった。
証拠写真である。
まっいいか。
こんなこともあるさ。