谷 好通コラム

2008年10月11日(土曜日)

2035.誰のためにやる仕事か

仕事は誰のためにやっているのか。
おそらく自分の為であり、自分の家族の為だろう。
仕事をやることによって報酬を得て、その報酬によって生活を支え、
自分を含めた家族を支え、人生を賄っていく。
あるいは、
広く社会に役立つことを思って仕事をし、
人生を豊かにする人もいるだろう。
それぞれの人が持っている価値観によって、
何の為に仕事をしているのかは変わるのだろうが、
その結果の良し悪しは、本人次第という面と、世間の評価によって決まる面がある。

 

しかし、
その仕事そのものは、
あくまでも仕事の対象であるお客様の為にのみ成されなければならない。
自分の為という側面はない。

 

仕事から得られる報酬とは、
自分がやった仕事によって、
お客様に対しての意味ある付加価値が発生することによって得られるものである。
だから、その仕事によって発生する付加価値が
相手にとって意味のないものならば、
その仕事自体が意味のない事になるとも言える。

 

成すべき仕事の価値は、
お客様という相手にとって意味があるのかどうかで決まるのだ。

 

私が尊敬する会社が掲げているこんな言葉がある。

 

「アマチュアは、自分の好きなことを
好きな時に好きな場所で我流でやればよい。
プロは、他人の好きなことを、
他人が決めた時間や場所で、決められた方法でやる。
その代わりプロには報酬があり、アマチュアにはない。」

 

言い方を変えると、
「仕事によって報酬を得ようとするならば、
自分の好きなことではなく、お客様の好きなことをしなければならない。
仕事で報酬を得ようとするならば、
お客様の都合の良い時に、お客様の都合に合った場所で、
自分の持っている価値感ではなく、
お客様が欲しいと思っている価値の上に立った商品を提供すべきである。」
ということになるだろうか。

 

お客様にとって必要なことが、
仕事によって実現されるべき必要なことである。
自分の価値観からすると不要なことでも、
お客様が必要としているならば「決まった方法で」仕事すべきであり、
自分が楽をする為の勝手な手抜きは、決してプロの仕事とは言えない。
逆に、
自分の価値観からすると欲しいことでも、
お客様にとって不要なことはすべきではない。

 

仕事をする者は、
その仕事においてプロであるべきであり、
プロがプロたるためには、
自分はお客様の価値観に立つべきであり、
自分の価値観からの「自己満足」は捨てるべきである。

 

お客様の価値観は、
プロの自己満足には価値を見出さないから、
自己満足の部分には報酬を与えようとは思わないので、
その報酬は、お客様の価値観の範囲にとどまり、
自己満足の部分には報酬は与えられないので、生産性はその分だけ低くなる。
報酬を与えられない仕事は、
プロの仕事とは言えず、
自己の満足のための仕事であり、実はアマチュアの仕事の範疇でしかない。
だから、不採算の経営になる場合が多い。

 

プロを自認する人には、
お客様の価値観に合わない仕事でも、
それこそプロの“こだわり”の仕事として、
その部分に特別なプライドを持つ場合があるが、
それは自分の為であってお客様の為ではないことがある。
そのプライドは、
実は自分の為にあって、
お客様にとっては意味のないこともあるのだ。

 

お客様に、お客様の価値観に沿った満足を持っていただいて、
正当な報酬を得ることが、実は本当のプロと言えるのではないだろうか。

 

お客様にとっての期待値よりも付加価値が足らなくてもダメだが、
お客様にとって余分なことは、
かえってマイナスになることもあるのだ。
しかし、そんな落とし穴には
プロ中のプロの腕前を持つ人がはまることが多く、
飛び切りの技術を持つからこそ落とし穴にはまりやすいなのだろう。
また、お客様に対して好意を持っているがゆえに過剰な付加価値を提供することも多く、
それだけに切ないものがあり、つらい。

 

 

今日は、朝、新幹線に乗って福山に行き「快洗隊・新涯店」に行った。
新涯店は久々の晴れた土日で忙しそうである。
イメージチェンジの工事が終わって三ヶ月目、
新しいお客様に加えて以前のお客様も戻りつつあり、
新涯店はどんどん実績を上げてくるに違いない。

 

新店長の鹿討君は、店長になって顔つきが変わった。
これはみんなの共通意見である。
ビシッと締まったというか、なんというか、・・・

 

 

相棒の1人、武川くんは鹿討店長からの信頼がことのほか高い。
強気で頼もしい奴である。

 

 

相棒その2、貞重君は笑顔が絶品で、仕事も良くこなし、
広島の営業からスカウトが入っている。

 

 

相棒その3、佐藤さんはバリバリの一級資格者。バリバリの仕事のプロである。

 

 

今度は神戸に向かう。
久しぶりに快洗隊・北神戸店に行くためだ。
北神戸店も忙しかった。
新任店長の高山君は、寒い北神戸の冬を知っているのだろうか。
新神戸駅では汗ばむほどの温度であったのに、
北神戸店ではウィンドブレーカーを着なければならないほどの温度差があった。
新神戸に戻ったらやっぱり半そでシャツでも
ちょっと暑さを感じる温度だ。
北神戸店は山の上か、北国のようなところである。

 

高山店長は北神戸店で初めて店長になったのだが、
店長ぶりはもうけっこうサマになってきている。

 

 

藤下君はメキメキと力を着けてきている。

 

 

田中君はいい味を出して、立派に北神戸店の主人公の一人になっている。

 

 

土日専門の新湖さんは、安定した力を発揮して頼もしい。

 

 

今日はちょっと時間を読み間違えた。
朝9時近くに名古屋駅を出れば、新涯店と北神戸店を訪問して、
本社に帰り、午後5時には会議に出席できるはずであったが
やっぱり、午後6時を大きく回りそうである。
久しぶりの新涯店にも、北神戸店にも、ゆっくりいられなかったことが残念である。
帰り際に、北神戸の田中君が「えっ、もう帰るんですか?」と痛いことを言う。

 

今度は、ぜひゆっくり来て、一緒に飯を食おう。飲もう。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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