2019年06月26日(水曜日)
6.26.ピッタリ10年ぶりの火曜日定休の復活
私と連れ合いがガソリンスタンドを開業したのは33年半前のことになります。
当時は、夢であった自分の店を持ったのですから、もちろん年中無休です。
とにかく最初の1年間は、
お正月の三が日を休んだだけで、
362日続けて働き夫婦ともども必死になって稼ぎました。
その甲斐あって、少しは店舗が安定してきたころ、
その頃には新しいスタッフも増えていたこともあって、
「火曜日」を「”半”定休日」と銘打ち、
店に出ているスタッフは1名で給油だけの営業。
オイル交換も洗車もしない。
お客様の”必要商品”であるガソリンなど燃料の給油だけは、
社会的責任があるのだから無休で営業したのです。
“半”定休日には店長でもある私か、もう一人の若いスタッフのどちらか。
だから、私ともう一人の若いスタッフは一週間おきの火曜日に休む。
二週間に一回のお休み。あるいは一ヶ月に二回のお休み
または週休0.5休と言って笑った。
それが火曜日であったのは、
創業の地が刈谷市であったので、
そのすぐ近くに創業したてのホームセンター「カーマ」が大繁盛していて、
そのカーマホームセンターがたまたま火曜日定休だったので、
地域一番店にならって、自分達の半定休日も火曜日にしたのです。
しかし、今考えると、
昔はホームセンターでも定休日があったのですね。
そんな中途半端な定休日がしばらく続いて、
店舗も2軒になり、私も外に営業に出るようになって、
従業員も少し増え、
多分28年くらい前のことですが、
店舗は火曜日をキチンとした「定休日」にしたのです。
だから、
それからずっとしばらくの間、この会社は、火曜日定休の会社でした。
火曜定休のまま、店舗がだんだん増えて、
多分10店舗ぐらいになった時、(当時はまだ快洗隊であった。)
私は「そろそろ”快洗隊”も一人前のチェーン店に成って来たので、
他のチェーン店のように年中無休にするかなぁ」と思いました。
店舗間で応援をし合うことで
人のやりくりも出来るようになっていて、
年中無休もそんなに難しそうではなく、
今後のことも考えると、
年中無休は時勢でもあるし、
コンビニやファストフード店のように24時間営業が当たり前になり、
ガソリンスタンドまで24時間営業が増えてきて、
ホームセンターやスーパーなど大型店もみな無休になってきた。
営業日を増やせば、当然、売上げも若干は増えるだろうし、
なによりも、お客様が便利なって喜んでくれるだろうと思って、
店舗の皆に相談しました。
すると大方の店長は賛成してくれたのですが、
当時、岡崎店でエース店長であった鈴木博公店長が反対した。
しかも、
「みんなと釣りに行けなくなるのは寂しいから、嫌だ。
僕はみんなで定休日に釣に行くのが一番楽しい。年中無休は絶対嫌だ。」
と、かなり頑固に反対した。
「働くみんなの親睦は、店に定休日があるから出来る。」
と言う彼の持論はかなり説得力があって、
私もかなり迷ったが、
時勢には逆らうべくもなく、
私は彼の持論を「時勢なんだから。」とねじ伏せて、
当時の快洗隊を無理やり年中無休にしました。
年中無休(正月だけお休み)にはしましたが、
売上げは全くと言っていいほど変わりませんでした。
火曜定休がお客様に浸透していて、火曜を避けて来ていただいていたので、
年中無休にしても、お客様にとっては、少し便利になっただけで、
もっと行こうという理由にはならなかったと当時は思いました。
それでも一度年中無休にしたからには続けるしかありません。
2009年7月のことです。
この境の日が判らなかったので、
今は名古屋営業所で北陸を担当する鈴木博公課長に電話して聞いたら、
何をどう調べたのか知りませんが、
ちょっとしてから「2009年7月の事です。」ときっぱり言ってきた。
あれだけ私にガンとして反対したので、
本人も良く憶えていたようで、きっぱりでした。
ということは、あれからちょうど10年後の来月から、
びったし10年後の来月から
火曜日定休を復活しようとしているのは、何かの因縁でしょうか。
あれから快洗隊はKeePer LABOになって
今日、杉並店がオープンして直営店が80店舗になり、
店舗に働く仲間たちも400人を越して大所帯になりました。
考えがあって、店舗間の応援の為の人繰りは禁止しています。
会社が上場もして、
年間の休日は何と104日(114日?)にもなって、
しかも有給休暇までたっぷりあって、
しかも、それをまともに実践させるのが、当たり前の時勢になって、
いくら効率を上げても、
その休日数を年中無休のままこなすのは至難の技になってきたおり、
色んな業界で定休日が復活してきていて、
それが働くみんなの常識にもなって来ている。
そろそろ”潮時”と感じたのは私だけではなかったようで、
二ヶ月前の役員会に上程して、
議論を重ねた上で、火曜定休の復活を決めました。
火曜定休を無くした時の経験から、
火曜定休を復活させても、その事を十分に徹底して告知して行けば
そう簡単に売り上げが減ることはないと、考えています。
それぞれの店舗が持っている「予算」も全く下げません。
甘いかもしれませんが、
定休日復活が、スタッフ達の福利厚生を上げて、
営業日での勤務の質を上げて、商品とサービスの質を上げて、
営業日数の減をカバー出来るものと信じます。
新しい事をすると必ず新しい出来事が起きます。
果たして今度は何が起きるでしょう。
お客様にはご迷惑をおかけしますが、どうかお許しください。
ちょうど10年目の火曜定休日の復活です。
11年前の鈴木博公君の写真がブログの中にあった。
あの頃はいい男であった。
今は約2倍の体重になっている。