2008年01月29日(火曜日)
1834.海外で活動をする意味
アイ・タック技研は積極的に海外に出て行った。
しかし日本での仕事に飽き足らないから海外に出て行くのかと言えばそうではない。
私たちは日本国内にまだせねばならないことが山積していて、
多分、まだまだ国内に力を集中すべき企業であるのだろう。
しかし、今まで色々な縁があってついつい海外に出て行き、
私だけでも中国には70回も行った。
上海には事務所もあり、
担当になった日本スタッフは私以上に中国に行って活発に活動した。
アメリカにも何度も行き、現地法人が立ち上がっている。
かれこれ海外に行ったために発生した経費はいくらぐらいだったろうかと考えると、
ちょっと恐ろしいぐらいの金額となる。
そこから出てきた販売実績ではとてもペイすることはない。
しかし、私はこれまでやってきたことに後悔はしていない。
中国では、「快洗Taoる」など複数の新しい商品が開発できたし、
キーパー商品の輸出も徐々にではあるが増え続けている。
アメリカは今しばらく頓挫している状態だが、まだ機会がなくなったわけではない。
そして今回も香港に行って新しいビジネスが始まり
これで新たな中国進出が飛躍的に進むとは思わないが、何らかの進展があるかもしれない。
海外進出で直接的にビジネスとしての利益を出すことはなかなか難しい。
それは私たちのビジネスが、単なる商品の販売だけではなく、
技術の伝達を伴うことが必須であるスタイルであるところにある。
施工店1件1件に対して施工技術を伝えながら販路を広げていくのは、
とても時間と手間が大変にかかり、
それを海外でやろうとすると、当然、代理店が必要になっていくわけだが、
代理店は商品の流通のための代理店として早急な拡販を望み
技術の伝達は単にコストとして考えて重視しにくい傾向がある。
だから、なかなかうまく立ち上がらないし、立ち上がっても続かないことが多い。
日曜日に香港から帰って来た。
まる三日間の時間を使って、香港での正味の仕事の時間はわずか4時間程度。
海外での仕事は、まことに時間のロスが大きい。
今、私自身が海外での仕事を中断することにしているのは、
本格的に日本での仕事量を増やすべきだと考えたことに他ならない。
香港から帰って来た翌日の月曜日は、
午前中、事務所でてんこ盛りの仕事と、
会社の幹部会と、機械化の電話会議で、すべてが終わったのは午後9時過ぎ。
火曜の今日は、
朝一番で甚目寺店にて改善の打ち合わせをし、
午前中事務所に戻って、昼から「名古屋中小企業投資育成」の賀詞交換会に出た。
それが午後5時過ぎに終わって6時過ぎから、
名古屋駅まで来てもらった設計士の京條さんと中身の濃い打ち合わせをし、
そして今は、東京に向かって新幹線に乗っているところ。
たぶん、東京のホテルには午後10時ぐらいには到着するだろう。
明日は、
朝、ホテルに鈴木君に迎えに来てもらって、
五香店・松戸店二店の改善を、東京の業者の方に来てもらって徹底的に打ち合わせする。
そして夜から、東京での快洗隊建設を依頼するかもしれない建築業者さんと面談をし、
夜何時になるか分からないが遅くに羽田空港の中のホテルに泊まる。
翌朝6時に起きて、7時20分の飛行機で福岡。
久留米まで行ってお客様と大切な打ち合わせをし、福岡まで戻って
新幹線で福山まで行って、新涯店でスタッフとミーティングをする。
夜何時になるか分からないが、出来ればそのまま名古屋に新幹線で帰る。
たぶん最終便になるだろうから、名古屋への帰宅は日付が変わるころかもしれない。
これが私の4日間のスケジュールだ。
香港へ行って4時間の仕事をするための三日間との時間の密度がまるで違う。
こんな具合で、海外活動での時間を使うことをやめて、
日本での活動にフルに時間を使うようになって仕事量をかなり増やせたことは事実だ。
しかし、そこまで時間がかかる海外活動を、
今までにあれだけやっても
キーパーシステムのビジネスが海外でなかなか進展しない現状であったとしても
それはそれで大きな意味があったと考えている。
それは、
私たちアイ・タックが海外での活動を通じて、
日本では経験できないことをたくさん経験して、
たくさんのことを学び、
そこで学んだ貴重な数々のことが
私たちが日本での新しい洗車の在り方を造り上げて行くにあたって、
実践的かつ独自性を持った方向性を与えてくれていることも事実なのだ。
だからこそ、ここまでやって来られたと言っても過言でない。
海外での活動は、単にビジネスとしての損得勘定とは他に、
私たちに多くの学びを与えてくれた。
それが日本での活動に大きなアイデアを与え、力と与えてくれているに違いない。
その意味で、
私は中国での李さんに、アメリカでのトニーさんに深く感謝している。
そして、彼らなしでは、今のアイ・タックは無かったとさえ思っている。
何より私自身が彼らのおかげで大きな活力をもらった。
上海で、アメリカで、私は元気になったものだ。
今回の香港行きでは、久しぶりに李さんと仕事をして楽しかった。
彼女の能力の高さは離れてみて改めて驚くべきものでだった。
李さんと初めて上海に通い始めたころの思い出の写真。
上海で、快洗Taoるの開発で激論を交わしていたころの陶さんと李さん。
快洗Taoるの開発と製造オールキャスト。
私は一時、李さんに恋しそうになったことがある。
彼女は能力が高いだけでなく、
実に”人間”としての魅力のある女性であるのだ。
そう思ったら、久しぶりにトニーさんとも会いたくなってきた。
アメリカにもぜひもう一度行かねばならないのだ。
トニーさんも実に魅力的な日本人でありアメリカ人である。