谷 好通コラム

2007年08月12日(日曜日)

1703.休日救急へ直行?

今日の夕方、稚内から帰ってきた。
飛行機が満員で、昨日中にどうしても帰ることが出来ず、
今日の稚内⇒中部の直行便で帰ってきたのだ。

 

中部空港に着くのは午後4時過ぎの予定だったので、
愛知県内の快洗隊を少しでも回ろうと思っていたが、
それをやめて、刈谷総合病院の休日救急へ直行する。

 

右目の白目の部分に出血のような赤い部分を見つけたのは昨日の夜、
晩ご飯を食べた後、ホテルで歯を磨いていた時に見つけた。
びっくり仰天。
目が見えなくなるのか。
(充血のレベルではないのだ)

 

昨夜は、どきどきしてちょっと眠れなかった。
能天気な私でも、目の白い部分の一部が真っ赤になっているのは
さすがに気持ち悪く不安である。
(しかし、心配事で眠れないということが出来ない私は、やっぱり30分で寝た)

 

今朝、起きたのはいつものように7時。
昨夜見つけた目の出血のことはすっかり忘れていたが、
洗面所でひげを剃るために鏡で自分の顔を見て、また、びっくり仰天。
白目が出血で赤くなっているのを思い出した。
しかも、血の色で赤く染まった部分が拡がっているではないか。

 

しかし、飛行機の時間までまだずいぶん時間がある。
目の異常は気になったが、
せっかくの大好きな北海道、しかも北の最果て稚内に来ているのだ。
すばらしい自然を見ない手はない。

 

性懲りもなく、
稚内から宗谷岬と反対側の海岸線であるオロロンラインを走った。
それは期待以上の自然であり、目のことを忘れそうになるが、
この美しい景色を、目がつぶれたら見えなくなってしまうかもしれないと思ったら、
すごく悲しくなってきて、
タバコを吸い続けたこと、いつも腹いっぱい食べ続けたこと、
毎日酒を飲んだこと、仕事のせいにして不摂生の極みの生活を続けたこと、
そんなことを、
妙に真剣に反省しながも、
つかの間のドライブを楽しんだ。

 

 

やがて時間が来て稚内空港に戻り、
中部空港への飛行機に乗った。

 

地上は曇っていたが、
空に飛び立ったら、雲の上に利尻富士が頭を出していて感動したのと同時に
一番前の席に座ったことを後悔した。
飛行機の上昇中はデジカメを含む電気製品を使えないのだが、
ちょっと後ろの席ならば、何枚かこそっと撮れるのに、
一番前では、スチュワーデスさんが目の前にいるので、写真を撮れないのだ。

 

口の中でグチグチと文句を言いながら、
目が見えなくなったら見納めになってしまうはずの利尻富士を目に焼き付けた。

 

11000mの巡航高度に近づくにつれて雲がなくなり、
下界が手にとるようによく見える。

 

留萌の町、小樽、余市、積丹半島、神威岬、
羊蹄山、洞爺湖、有珠山、昭和新山、噴火湾、駒ケ岳、
(札幌、支笏湖、恵庭山、樽前山、函館は飛行機の真下に入って見えない。)

 

竜飛岬、反対側の窓に行って下北半島、青森の街、十和田湖、八甲田山、
白神山地、八郎潟(男鹿半島)、大館の町、鳥海山、
新潟の街、
そして佐渡島。
そして、そして、遠くに富士山。

 

こんなにたくさんのランドマークが見えるなんて珍しい。
きっと神様が、目が見えなくなってしまうかもしれない私のために、
「しっかり見ておきなさい。」と、
ひょっとしたら見せてくれたのかもしれない。

 

たっぷりと飛行機からの巨大な日本地図を見て、
やがて、中部空港に降りる。

 

飛行機から降りたら灼熱を覚悟していたのだが、
思ったより暑くない。
後で聞くと、今日は、昨日と一昨日よりも温度が上がらなかったらしい。

 

いずれにしても、病院に直行である。
日曜日の今日は、
大きな総合病院の救急窓口に行くしかない。

 

会社が刈谷に会ったころ何度か行ったことがある刈谷総合病院に行く。
救急窓口で診察の手続きをする。
待合室には、怪我をした人、熱を出した子などが何人かいたが、

 

診察はすぐに呼ばれた。
若い先生であった。

 

タニ「先生、目から血が出ています。右目です。」

 

先生「見え方が変わったりしていますか?」

 

タニ「いえ、まったく一緒です。全然痛くもありません。でも・・血が、・・こんなに、、」
と、一生懸命に目をひんむく。

 

先生「ちょっと見てみましょう。」
若い先生は、変わった形をした器具を持ち出して
それを覗きながら、いろいろな角度から私の目を見た。

 

先生「ハイ、足元を見て。」

 

タニ「はいっ」
足元と言われたので、首を下げて足を見たら、

 

先生「眼だけ下を見てください!」
表情を変えずに口調だけ厳しくおっしゃった。

 

タニ「・・・・・・・(だったら“足元”って言わずに“下を見て“と言えばいいのに)」
頭の中だけでそう言って、素直に、私は目だけで“足元”を見た。

 

先生「右を見てください。 右。 上。 左。 正面。・・」

 

一通り、私の目の出血を診察した先生は言った。
「結膜下出血ですね。何も心配いりませんよ。直に引いてしまいます。
何とかと何とか(名前は忘れた)の間に出血があるのですが、
眼底ではありませんので、目が見えなくなったりはしません。
十代の若い子でもよくあります。時間はかかりますが、いずれ無くなります。
見た目は大変ですが、実際は大したことありません。
今でもちゃんと見えてるでしょ。
治療も、薬も必要ありませんので、結構ですよ。」

 

タニ「よかった~~~~。」

 

今回は、心底心配であったし、今までの好き勝手と不摂生な生活を反省したし、
タバコも酒もやめてもいいと思ったし、いっそのこと仕事もしばらく休んでも、
とにかく、見えなくなるのはいやだと思った。
世の中の美しいものが何も見えなくなってしまうのは、あまりにも悲しい。

 

そう思いながらも、
「大丈夫」と言われて、
診療の清算を済まし車に乗ってから、ほっとして吸ったタバコがうまかったこと。
もちろん、晩飯ではビールも飲んだ。
私の禁煙と禁酒は、ちょっと遠のいたかもしれない。

 

 

 

今日の快洗隊は凄まじかったようだ。
洗車売り上げ30万円越えが13軒中の5店舗もあった。
ほかの店も軒並み20万円以上で、
その忙しさが目に浮かぶ。
暑さの中でがんばった快洗隊の諸君と、
お盆中応援に入ってくれている全国のインストラクター諸君。
彼らに感謝します。
日本国中の洗車する皆さん深く感謝します。

 

 

彼らのことを思うと、
何かの不摂生で目が見えなくなるなどということは
私は、絶対に避けなければならない。
私はそんなことで彼らを裏切ってはいけないと、
柄にもなく真面目に思ったのも事実である。

 

オロロンラインはすばらしかった。

 

 

日本海とオホーツク海の狭間の海は青黒く、波が絶え間なく押し寄せていた。

 

 

海岸線に沿って原生の湿地帯が広がり、自然がほとんど残っていた。
ハマナスの花。

 

 

ハマナスって、「浜茄子」と書くのを知ってました?
これがハマナスの実。浜の茄子(ナス)という意味のようです。

 

 

タンポポのようだが、普通のタンポポとはちょっと違うようだが。

 

 

オロロンラインにはほとんどないが、ほかの海岸線にはこんな廃屋がよくある。

 

 

幻想的に霧がかかった湿原と山。

 

 

佐渡ケ島はとても大きな島です。私はまだこの島に行ったことがありません。
誰か仕事を作ってくれませんか。

 

 

今日も富士山。今月になってから三度目の富士山です。
とても大きな幸運がやってきそうな気がします。

 

 

そういえば、さっき洗面所で歯を磨いていたら、
目の中の血の色がずいぶん薄くなってきたような気がする。
私はいつもこうだ。
ちょっと心配しすぎなのかな。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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