谷 好通コラム

2007年04月20日(金曜日)

1623.お前のせいなのか

毎日たくさんの人とお会いする。

 

1時間とか2時間とかで刻まれたスケジュールに沿って、
たくさんの人たちとお会いし、それぞれ違うお話をして、
話が進む時は、それを誰かに託す場合もあれば自分で進める場合もある。

 

毎日新しい事が起こっていくので、全部自分で進めようと思ったら、
すぐにパンクしてしまい、相手にも迷惑を掛けるので、
極力、誰かに話を渡していくようにせねばならない。
だから私一人で誰かとお会いする事はほとんどない。

 

誰かとお会いする時、
私と同席した者が話を引き継いでいって欲しいと思いながら話をしている。
しかし、そうは思ってはいるのだが、
つい、自分が喋り続けて、自分で納得し、
自分でしか話を進められなくしてしまう。
悪い癖である。

 

それでも、多くの仕事を任せている。
実際には会社の仕事のほとんどをたくさんの人に任せて、
私はその結果を待っているだけのようなものであろう。
でも、起点は自分である。
すべて自分が原因である。

 

だから、
たくさんの人にほとんどの仕事を任せても、
その結果は、私の責任である。
結果的に自分の責任である。
本気でそう覚悟することによって、
初めてみんなが動く事が出来るのだと思っている。

 

しかし、時折、自分の意に反した動きをスタッフがした時、
つい声を荒げてしまう事がいまだにあるが、
それは、多分、その覚悟がまだ出来きっていないという証拠なのだろう。
私も、まだまだ、どうしようもなく足りない。

 

 

「長崎市の道路工事のせいで俺の車が傷ついた。
だのに市役所の野郎は俺がわざとやったみたいなことを言いやがった。
だから、市役所の親分、市長を撃ち殺してやった。
お前が悪いからだ。
お前のせいだ。」

 

「俺の恋人が他の男と付き合い始めやがった。
憎い。恋しい彼女が憎い。
彼女と一緒のバージニアのこの大学の奴ら全部が憎い。
だから、みんな殺してやった。
32人も撃ち殺してやった。
お前が悪いからだ。お前とあいらみんなのせいだ。」

 

こんなキチガイどもは、
残酷な犯罪を起こしたあとも「お前が悪いんだ。」と、
本気で思い続け、言い続けるのだろう。
救われることのない底なし沼のような被害意識。

 

こんな身勝手な思考パターンが、
自分が不幸になり、人も不幸にする元凶であることを、
全く気がつかないところに悲劇がある。

 

 

 

仕事であっても、何事も自分が起こした事であって、
それを人に任せるようになったとしても、
結果は自分の責任に戻ってくる。

 

そう覚悟してしまうと、
自分が他人のせいで被害者になることはあり得なくなって、
ひょっとして頑張れば、幸せになることもあるかもしれない。
それが一番の早道であるように思えてきている。

 

誰のせいでもなく、自分が起こした事で、
たくさんの人が真剣に頑張ってくれていることを、
真剣に、自分の責任として受け止めたい。
幸せである。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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