谷 好通コラム

2007年02月21日(水曜日)

1583.おばさんは可愛い

(ここに書くことは、
世の女性のすべてを敵に回す事になるかもしれない。
恐怖心を超えて書くのは、時差でボケた頭のせいである。
わたしのセイではない。(^・^))

 

女性は歳を取る事に恐怖心を持っているのか、
「若く、見える」ことを非常に気にするが、それは何の意味もないように思う。
そう思うのは私自身が歳を取ってきたセイかもしれないが。

 

元々男と女という性が生殖の為に別れていることは、
ダーウィンを持ち出すまでもなく、定理である。
男は自分の種を残す生殖本能として、
まだ若く、生殖能力の高い手付かずの女性を本能として好み、
それを美しいと感じる。
これは、動物として与えられている本能であって、
人間としての感性とか文化とは関係ない。

 

つまり、
女性の若さとは、
男性の動物としての本能による意識の対象物であり、
「女性の若さ」とは、それ以外に何の意味があるのだろうか。

 

若い時から女性はそのことを本能的に知っており、
若さを誇るように
自らの肉体をさらすことによって、
それに男性が反応するのを感じ、
それが自らの存在価値と錯覚することがある。
女子高校生が異常に短いスカートを身に着けて、
生足という靴下も何も履かない太ももを露出して街を闊歩する姿は、
彼女らがまだ人間として未熟であり、
動物的な存在にとどまっていることを思う。
自らの人としての存在意識が、肉体の存在に負けていることに他ならない。

 

私は若い女性と話すのが苦手である。
私がおじさんになったから、話題が合わなくなったのかもしれないが、
若い女性は一般的に受動性が強く、
こちらから何か話を作っていかないと続かない。
話がちっとも面白くないのだ。
若い女性は、本能的に若いということ自体が存在価値のように
受動的であることが、よりその魅力が増すようになっているのか。

 

例外的に、主体的な生き方をしている若い女性が、
主張すべき自分の存在を自らの中に持っている時、
ものすごく魅力的な人がいるが、
若い女性の多くは、それが美徳であるかのように受動的である。

 

年に一度か、女性のいる飲み屋さんに行くこともあるが、
ホステスの女性と話をしていても、ちっとも面白くない。
こちらが作った話題に反応はするが、
返って来る話が薄っぺらくって、すぐに終わってしまうのだ。
あとは沈黙。
安い飲み屋さんに行くからそうなのか、私には解らないが、
いずれにしても、お金を払って黙って飲んでいても、ちっとも楽しくない。

 

その点、私はおばさんが好きだ。
人生をたっぷり経験して、たくさんの教養を身につけ、
豊かな感性を持って
いっぱいのことを知っているおばさんは話題に尽きない。
人間的魅力に溢れ、何時間も話をしても飽きない。

 

男は、女性をいつも本能的に見ているわけではない。
精一杯働いて、自らの感性を磨き、
人間としての魅力をたっぷりと身に付けた女性が大好きだ。

 

 

女性は若い時、
男性から本能的なコミュニケーションを受ける結果、
自らの存在意義をその中に見つけるのは、仕方がないことだ。
しかし、年を経て母になってもその性的存在意義から抜けられずに、
いつまでも肌を露出したり、
本能的な魅力を放出する事に呪縛されている女性は、
若くなくなった時、
本能としての性的魅力はなくなってくるので
自らの存在に反応しなくなった男性に対して被害者意識を持つようになる。

 

母としての、あるいは人間としての魅力の意味が解らず、
何の教養も備わらないまま、人間不信になることすらある。
その反動として、居直り、
人に対する思いやりも、謙虚さも無くなって、
少数ながら、ただ図々しいだけのがさつなオバサンになってしまうことも、ある。

 

 

しかし、多くの女性は、
子供を産んで、育てて、
その劇的な体験は、人を愛する心をたっぷり養う事になるのだろう。
母親になった女性は主体的になって、ますますその魅力に磨きがかかる。

 

子供産むか産まないかは別にしても、
多くの場合、ある時から、
女性は受動的な生き方から主体的な生き方をするようになって、
自らにたっぷりの教養と知識と、豊かな感性と、深い価値観を持つようになる。
これはある意味では男性でも同じ。
たっぷりの豊かを身につけた人間が魅力的であるように、
女性の場合も、磨きのかかった“いい女”になるのは、おばさんになってからなのだ。

 

人間的な魅力を持ったおばさんは、
実に可愛い。

 

私の会社でも、本当に可愛いと思う時がある。
若い時、ちやほやされた女性が、
子を持ち、しっかりと育て、人間的に成長して
その上で一生懸命働いている姿は、人間としての魅力に溢れている。
実に魅力的で本当に可愛いと思う。
連れ合いだって若い時より今のほうが百倍も魅力がある。

 

若い時の女性の魅力なんて、ほんの一時のもの。
本当の人間としての魅力は、自らを磨いたおばさんになってからなのだ。

 

 

今日、トニーのお宅でまたご馳走になった。
ロスにやってきて一番の楽しみであるトニーお手製のステーキである。

 

トニーのお宅には、
奥様の益美さんのお友達が、お二人いらした。
奥様とそのお二人は、大阪万国博(!)の時のコンパニオンであったそうだ。
その時からのお付き合いで、
だから、もちろん外国語はペラペラ。
その後、
益美さんは香港・キャセイパシフィック航空のスチュワーデスさんになり、
エリザベスさん(そう匿名にするように言われた)は全日空の、
エミリーさん(同じく)は、
ドイツ・ルフトハンザのスチュワーデスさんになったそうだ。
世界中の隅々までを飛んで回ったこの三人のおばさんたちは、
超魅力的な人たちで、豊かな感性と話題の広さは天下一品、

 

話の面白さは壮絶なまでであり、(トニーいわく)うるさいほど饒舌で、
私などヒヨッコなどは、たじたじであったことは言うまでもない。
食事の3時間があっという間であった。

 

こんなに魅力的なおばさんは滅多にいない。
姿かたちも日頃の研鑽が実っているのか、私よりかなり上であるとはとても思えない。
とても可愛いおばさんたちで、
私は、もっともっと話したかったのだが、
一週間ほど付き合っているトニーはちょっとうんざり気味。
眠たそうな顔をしていたので、
後ろ髪を引かれながらも、ホテルに戻ったのが夜10時。

 

旨いワインをいっぱい飲んだので、
すぐにベットで眠ってしまったのだが、
やはり時差があるのか、午前1時半に起きてしまい、これを書いている。

 

またいつか、
あの可愛い魅力的なおばさんたちとお会いして、
いっぱいお話を聞いて、
私は、今一度たじたじになりたい。

 

 

このお二人は、
そのキャリアを書けば、みんなびっくり仰天の、
スーパーおばさんたちなのです。
左が『エリザベスさん(そう書けと言われた)』、右が『エミリーさん(同じく)』。

 

 

一週間お付き合いすると、きすがにくたびれるらしい。
今日のトニーは静かでした。

 

 

奥に写っているのが奥様の益美さん。この人ももすごい人です。
(たじたじになった私の笑顔が、
“こわばって”いるように見えるのは、あなたの“気のせい”です。)

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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