2006年09月11日(月曜日)
1473.また呼び出された
ただ今、中部空港から福岡へ飛ぶ飛行機の中。
先程、搭乗する時に場内アナウンスで呼び出されてしまった。
「お呼び出しいたします。
全日空219便で福岡へお越しの◎▲様、 谷 好通様、 ○○○様、
飛行機はまもなく出発します。お急ぎ5番搭乗口にお越し下さい。」
・・・“恥ずかしい”
午前10:05出発のANA便。
会社には朝8時20分くらいに出て、
常務たちと打合せをして、中国から帰って来た河合さんから報告を聞いて、
あれやこれやをちょっとずつ仕事して、
会社を出たのが[9時15分]。
出発時間の50分前に会社を出たのだ。
会社すぐ脇の大府インターから知多半島道路を通って、空港線に入り、
空港の駐車場に到着したのが[9時33分]。
たいしてスピードも出していないのに(ホントに)
なんと会社から空港まで18分で着いてしまうのだ。
恐ろしく便利になったものだ。
航空券購入とチェックインのカウンターに着いたのが[9時39分]。
少し時間がかかった。
月曜日の朝だというのに駐車場がほぼ満杯で、
かなり遠くの駐車場に止めたからだ。
チェックインにも少し時間がかかった。
私は障害者割引を使うので障害者手帳を見せなくてはならず、
自動発券機ではなく、スタッフがいるカウンターで手続きをせねばならない。
今は自動発券機・自動チェックイン機が多く、手動のカウンターには人が少ない。
3つのカウンターのうち、
1つはお年寄りがスタッフに一生懸命説明されているが、
なかなか解らないようで、これはしばらくかかりそうだ。
もう一つのカウンターは閉まっている。
そして、もう一つのカウンターには、
窓口前に立って、携帯電話をかけている若い女性がいた。
ブランドのバックと、ブランドマークがデカデカと入った旅行カバンを持ち、
流行のヘソ出しスタイルのおねぇちゃんだ。
「だってさ~、その時間じゃ、あんた迎えにこないじゃん。
タクシーでもいいけど、最近金欠病だから、もっと早い飛行機で帰るよ。
だから迎えに来て~っ。ねぇお願いだからさぁ~・・・・・
・・・・・・・・」
カウンターの前に来て、
何時の飛行機に乗るか、
電話の向こうの彼氏とゴチャゴチャと、延々と話している。
5分以上経っても、まだ話している。
カウンターの中のスタッフも困った表情はするが、
それをとがめることはしない。
時間的にちょっとやばくなってきたので、
「注意した方がいいですよ。こんなの許しているの日本だけですよ。」
と、スタッフに小声で言ったら、
ヘソ出しのおねぇちゃんに聞こえたのか、えらい勢いで睨まれた。
それでも携帯をやめようとはしない。カウンターを塞いだままだ。
さすがに、カウンターの女性スタッフも困ったのか、
閉めていた隣のカウンターを開けて、私を受け入れてくれた。
発券とチェックインが終わったのが[9時45分]
チェックインの最終時間は出発時間の20分前でありギリギリであった。
しかし、カウンターのスタッフが、
「機材の到着遅れで、出発の時間が5分くらい遅れます。」と言った。
なるほど。
少し余裕があったわけだ。
いずれにしても、すぐに手荷物検査場を抜けて、
8番ゲートに急ぐ。
しかし、5分遅れと言っていたので、
「タバコ1本くらい吸えるか。」と思って、途中の喫煙所に入り、
プファ~~~っと一服。
それまで、急いでいたのでタバコを一服したら、ちょっとホッとして、
色々考え事が浮かんできて、
「ついでにもう一本」と火をつけたところに、
「最終搭乗の御案内です。
全日空219便で福岡へお越しの◎▲様、 谷 好通様、 ○○○様、
飛行機はまもなく出発します。お急ぎ5番搭乗口にお越し下さい。」と来た。
地元の空港だけあって、
知っている人がいるかもしれない。
ああ、恥ずかしい。
空港で呼び出されたのはこれで3回目。
大慌てで5番ゲートから入った。
でも、ビルと飛行機をつないでいるボーディングブリッジの中では、
まだ、少し乗り込む人で行列が残っていて
先に乗り込んだ人たちに迷惑をかけたわけではなさそうで、少しホッとした。
行列の一番後ろについてすぐ、後からドタバタとやってきた人がいる。
私と同属の人がいたと思い振り返ってみたら、
あのヘソ出しねぇちゃんではないか。
向こうもびっくりしたらしく、キッと私を睨らむ。
このおねぇちゃんも
「全日空219便で福岡へお越しの◎▲様、 谷 好通様、 ○○○様、
飛行機はまもなく出発します。お急ぎ5番搭乗口にお越し下さい。」
で呼び出された一人なのだろう。
それが◎▲様、なのか ○○○様なのかは分からないが、
このヘソ出しねぇちゃんは、私と同類であるのだ。
私は、この軽薄なおねぇちゃんと同属だった。
出発50分前に会社を出て、
ギリギリに搭乗口に滑り込んだのに、
ほんのちょっとの時間があると思って、タバコを一服吸って、
ふとボーっと考え事をしてしまったら、
搭乗が遅れたら、みんなに迷惑をかけるということを忘れて、
もう一本のタバコに火を着けた。
後ろに待っている人のことを忘れて、
窓口をふさいで携帯に夢中になっていた、あのヘソ出しねぇちゃんと変わらない。
人を非難することは簡単である。
人の非を指摘し、あげつらうことは簡単である。
しかし、ふと、非難した人の中に自分を見つけた時に、
非難した自分自身を恥じることがある。
二重に恥ずかしかった3回目の呼び出しであった。
これからは出発時間の一時間前には出かける事にしよう。
イヤ、55分前でいいか?
(反省できない私である。)
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