2006年08月21日(月曜日)
1458.神戸、悪い奴2人
北神戸店に来ている。
この店のチーフ、自称“なおろー”山本君がしきりに話しかけてくるが、
この男は面白い奴である。
もう少し経つと、神戸の新しい快洗隊店舗のマネージャーになる予定だ。
何かの研修で、
「ホテルオークラとオリエンタルホテルで、
スタッフに「トイレはどこですか?」と尋ねさせられ
オリエンタルホテルでは「あちらの方です。」と指差しただけで終わったが、
オークラでは「どうぞ御案内します。」と、トイレの場所まで連れて行ってくれた。
顧客満足のサービスの違いを体験しました。」
なおろーが、そう話すので、
「俺はトイレを尋ねて、案内してくれるからと言って着いて来られるのは、いやだなぁ」
と、答えたら、
「サービス業って難しいですねー。
考えれば考えるほど、解らなくなってきます。」と、
ニコニコ笑って話した。
なおろーの勉強熱心は大したもので、
快洗隊前社長の畠中君も、
「いや~、なかなか、しつこいんですよ。彼は、」と笑っていた。
夜、閉店間際に北神戸店に訪れたので、
みんな、当然、飯を食いに行けると思っている。
「今日はスクールがあるので行けない」と言っていた大阪営業所の鴨居所長まで、
スクールが早めに終わったからと、北神戸店にやって来た。
私も久しぶりなので、
当然みんなに御馳走ぐらいしなくてはと思っていた。
店の近くの料理屋さん、
以前に山戸さん達も一緒に行ったとてもおいしい料理屋さんだが、
ちょっとお値段が高かった記憶がかすかにある。
それでも、私もそこに行きたかったので、
とりあえずみんなと一緒に行く。
残念ながらマネージャーの山戸さんは所要でお休みであった。
山戸さんのいない北神戸店は、イチゴの入っていないイチゴ大福のようなものだが、
仕方がない。
店に入ってまずビールを頼んで、じっくりとメニューを眺める。
むむっ、但馬牛のステーキとか、生肉の刺身とか、ウニとか、鯨とか
一人前千数百円、ステーキにいたっては一人前三千円也とある。
冗談ではない。
私は、山本とか鴨居とか悪い奴がとんでもなく高いものを注文する前に、
冷奴とか、ゴーヤチャンプルとか、鶏肉セットとか、
数百円のものを選んでとっとと注文をした。
しかし山本とか、鴨居とか、
悪い奴らは、そんなことでひるむような奴ではなかった。
「ウニ!3人前っ、と~、
この何て書いてあるか解らないコレ!の~(但馬牛を指差しながら)
刺身とステーキで2人前ずつ!下さい。」
くそったれ。
それだけで、全部で15,000円分である。
「お前らーなっ、そんなに脂っこいもんばっかり食ったら、体に悪いんだぞっ。
もっと野菜食えッ、ご飯も食えッ、」としきりに文句を言うが、
そんな事どこ吹く風、
私が頼んだ冷奴とゴーヤチャンプルなどに見向きもせず、
「うまいっ、うまいっ」と、
ひたすらウニと但馬牛の刺身とステーキを食ってしまったのである。
私はウニひとかけらと、ステーキと刺身を、たった一切れずつ食べただけ。
たった一切れずつである。
山本なんぞは特上のステーキを3切れも食ったし、
鴨居も2切れも食ったことを、私はしっかりと目撃している。
まったく可愛くない奴らである。
いくら私が冷静でも、食い物だけは別だ。
山本が勉強熱心だと書いた前の文章は取り消す。
食い物の恨みがいかなるものか、いつか思い知らせてやるのだ。
悪い山本と鴨居。
「また、お願いしま~す。」 私「また、再来年ぐらいに来るからね~~。」
醜い大人の食い物をめぐる争いに、呆然とする古川君。
今日の同行の吉識君と北神戸店の関君。醜い争いに巻き込まれずに冷静であった。
私は今日、そのオリエンタルホテルに泊まる事になっている。
新神戸駅のまん前にあって非常に解りやすく、
部屋からの景色もいいのだが、私が予約したのは「ビジネスシングル」と言って、
大変安い部屋なので、特等の景色は望むべくもない。
しかし、上等なビジネスホテルと考えれば最高である。
ベリーグッドな巨大なビジネスホテルである。