2006年07月27日(木曜日)
1442.やらない事は得?
たまにではあるが、「やらない人」という人種がいる。
みんなで協力して何かをやっている時、
巧みに振舞って、いつも一番楽な役回りにいる人。
例えば、
「○○○を持って来てッ。」と声を出した時、
一瞬、腰を上げるような格好をして、でも、誰かが取りに行くのをほんの少し待って、
結果的に、決して取りに行こうとしない。
それだけを見ると、たまたまそうなったように見えるが、
何回も重なると、
「あれっ?あいつは絶対に行かないなぁ」と気がつくことがある。
そう気づいてから、注意して見ていると、
やっぱり、何かあった時「やろうかな」「行こうかな」という格好だけはするが、
ちょっと回りを見渡し絶妙のタイミングで“待ち”、結局、絶対に行かないし、やらない。
例えば、引越しのように肉体的に大変つらい仕事の時には
いつも軽い荷物だけを持っているし
夏であれば、出来るだけ涼しい場所にいつもいる。
あるいは、一番しんどい場面には決して近づこうとしない。
あるいは、いない。
やるような振りだけで、できるだけやらない人。
みんなと協力して、
出来るだけ質の高い仕事をしようとか、
早く片付けようとかする時、
みんなでやるなら、その中で出来るだけ楽をしようとする人。
自分の手柄になるならいい仕事をしようとするが、
みんなの手柄になる仕事ならば、
自分は楽な役回りをした方が得だと思う人。
こういう人は信用できない。
「やる振りだけして、やらないようしている人」は、
自分に嘘をつかせている人であり、
他人に対してだけでなく、自分に対して誠実ではない。
自分の存在にすら誠実でない人は、人に対しても誠実であるわけがない。
こういう人は、自分に対しての誇りを持てない人であり、
目先の損得だけで、平然と人を裏切ることが出来る。
楽をすることが、得だと思う人とは、
一般的に言えばずるい人。
ずるい人は信用できない。
ずるい人とは自分に正直ではない人。
正直な人とは、
人が見ていようといまいと、みんなのために自分を動かせる人。
みんなと一緒に仕事をする時に、
進んで、当たり前のように一番しんどい仕事をしようとする人。
みんなの為に役に立とうとする人。
人としての自分に誇りを持ち、
卑劣なことが大嫌いで、
人が見ていようといまいと「やるべき」と思ったことを、自分に正直にきっちりやれる人。
「やるべき」と思っても、
やらないほうが楽だと思えば、
人が見ていなければ、やらないというずるい人と正反対の人だ。
正直な人とは、
自分の妬みとか、恨みとか、ヒガミとか醜いものを、
自分の感情の赴くままに平気で外に出し、
「俺は正直に言っているだけだ。」と言う稚拙で、ずるい人ではない。
正直な人とは、
「やるべきこと」を自分の誇りにかけてやる人であって、
自分の中に、恨みとか、妬みとか、ヒガミを持つ自分が大嫌いである人。
正々堂々と生きている人だ。
正々堂々と自分に正直に生きている人だ。
自分に正直とは、
自分の誇りにかけて、自分がすべきことをやれる人のことであって、
自分の欲望の赴くままに行動するだらしない人のことではない。
信頼すべき我が仲間達。
新しい中央トレーニングセンターは、
まだ出来たばかりであり設備も完全ではないうちから、
連日、二組ずつの研修が入っている。
うれしい誤算である。
大きく立派になったトレセンを運営していくのは本社営業所のスタッフ達。
組織の改変で、本社営業部から「本社営業所」として独自の活動をする事になっているが、
そこは「本社・・・」とあるだけに、
自分たちのテリトリーの中だけでの活動に留まるわけには行かない。
広く全国からの要請を受け入れる事になる。
自分のことだけを考える人では決して出来ないポジションだ。
この日も、たくさんの研修生を迎えて、
真剣なトレーニングをこなしたあと、夜遅くまでトレセンの掃除をしていた。
くたくたに疲れているはずなのに、みんな楽しそうである。
特に本社営業所の面々は夜が遅い。
このままでは若い子がいつか行き詰ってしまうのではと心配で、
昨日の夜9時過ぎ「おい、ご苦労様、でももう早く帰れ! あと5分で帰れ。」と一喝した。
自分に正直であり、苦労をいとわないこの一生懸命な連中は、
放っておくと、潰れるまで飛ばしてしまうかもしれない。
そう思って、あえて、あえて、叱った。
一生懸命さもある程度はコントロールしないと、逆に、暴走になってしまう。
心配な我が正直な素晴らしい仲間達である。
今日は札幌、
ここにも、一生懸命さと、真剣さでは決して負けない素晴らしい仲間達でいる。
所長の坂本君に、なにげなく
「しばらくの間、毎月札幌に来ようかな。他の営業所にも毎月行こうかな。」
と言ったら、
「夜付きだったら来ていいですよ。」と返事が来た。
つまり、
札幌に来たら、夜、一緒に飲ましょうよと言うのである。
私は、あちこちに行った時とか、名古屋にいる時、
自分がだれそれと飲んだ、と言うことをしょっちゅうこのコラムに書くので、
自分達とも飲みましょうよと言っているのだ。
私は、いつも間にか、
札幌は日帰り出張と決め、決して札幌に泊まらなくなっていた。
だから、札幌の連中とは、
久しく飲んでいない。
(んっ?先月飲んだか?)
この話は、名古屋⇔札幌の往復の飛行機の中で書いた。
帰りの飛行機は、午後7時発。
上昇中の夕焼けの空が素晴らしかった。
しかし、悔しいことにカメラをカバンに入れたままで、撮る事が出来なかった。
残念。