谷 好通コラム

2006年03月14日(火曜日)

1365.パンツの中までも

ずいぶん以前のことだが、
私が自分の心情をあからさまに書くこのコラムに
「みんなの前でパンツまで脱ぐことはないようにも思いましたよ。」
と言われたことがある。

 

こうおっしゃっていただいた方は、
私に対して好意をもっていただき、私も全幅の信頼をおいている人だ。
「みんなの前で・・」といただいた言葉も、
好意から下さった言葉で、

 

「ちょっと書きすぎだよ」というご注意と同時に、
「よくあそこまで自分の本心を書けるね。」と、逆にお褒めの言葉だとも解釈した。

 

 

人に自分のことを語る時、
本心を話さなければ相手からの信頼は絶対に得られない。
嘘を言ったり、おもてづらのことばかりを話して決して自分の本心を見せない人は、
相手からの信頼を得ることは絶対に出来ない。

 

自分の本心を話さない人は、
自分に都合のいい事ばかりを選んで話す人で、
自分勝手であり、うっかり信頼して、言っていることをそのまま信用すると、
その人にとって都合が悪くなった時、しっぺ返しを受けることが普通だ。

 

本心をあからさまに話すことは子供じみたことであり、
あたりさわりなく自分に都合のいい事を話すことが大人というものだ。
というのは間違っている。
子供は、
自分に都合のいい嘘を平気で言う。そこに何の罪悪感もない。
嘘は子供の知恵なのだ。
大人になって、
嘘をつくことが、実は自分の信用を失くすことだということを憶えて、
正々堂々と本心で相手に接することが、実は、信用を得る最も大切なことなのだと、
たくさんの経験から学んだ人こそ大人なのだと思う、

 

それは仕事の面でも、プライベートな面でも同じことだ。
本当のことを本心で話したり書いたりすることが、
大人として信頼される一番の早道なのだ。

 

私のパンツの中など誰も見たくないだろうから、見せないが、
仕事の相手は私の本心を確かめたいだろうし、
友達も家族も、誰も、私の表っつらの顔だけなど見たくないだろう。
いつも本心での本気の話をする私のほうが信頼してくれるだろうから、
私はそうするようにしている。

 

みんなに見てもらう文章も、いつも本心で書いている。
だから、書く必要の無いことまで書いているのかもしれない。
そのことを「パンツの中まで・・・」と、あの言葉をいただいたのだろう。

 

それでいいと思っている。
表っつらのことばかりを書いたりしていて、
そのうちに信用できない奴だと烙印を押されるよりも、
本心を“あからさまに”話したり、書いたりして、
「パンツの中まで・・」と注意されたりする方が100倍もイイと思う。

 

ロスのホテルで、午前2時に目が覚めてしまい、
それからやっぱり眠れないまま、そんなことを思い出して書き始めた。

 

午前5時半
ホテル脇のフリーウェーは、
時速100km以上のスピードで走る車が、もうたくさんになってきた。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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