谷 好通コラム

2019年02月18日(月曜日)

2.18.少しでも、なれることがあるだろうか

実は、昨日の映画「ファースト・マン」で
最も感動的だったのは、
ラストシーンだった。

 

主人公のニールアームストロングが、
人類史上初の「月に降り立った人」になって、
地球に帰って来て、検疫の為に隔離されている時、
奥さんがガラスの向こうに面会に来た。
二人はだまって目線を合わせることなく、
ガラス越しに指を合わせ、
やがて奥さんはニールアームストロングをじっと見つめる。
無言で、見つめるその表情は、
夫の偉業を褒めたたえる華やかな目ではなく、
ただ、生きて還って来てくれたことに対する深い感謝、愛のように見えた。

 

ああ、愛情とはこういうものなのかと、感動した。
相手が生きて存在していることだけで十分に満足し、感謝できる。
そんな純粋な愛情を見た気がして、とても感動した。

 

夫婦というものは血のつながりが無い他人であって、
お互いに相手に求めるもの、条件が多く、
自分の要求にいかに多く応えてくれるかが自分への愛情の証であるように、
求めるばかりの愛が増えているような気がする。
残念ながら、
自分の中にもそういう一面が、嫌いだが、ある。

 

自分は年取って枯れて、
欲が失せて行くにつれて透明になって行けたら素敵だと思う事があるが、
果して、そんな風に純粋になれることがあるだろうか。
少しでも、そんな風に純粋になれることがあるだろうか。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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