2006年01月23日(月曜日)
1331.ビジネスは苦行か
ロスに行くために名古屋から成田空港に向かった。
朝6時半に起きて、しっかりと準備をして家を出たのは午前8時半。
名古屋駅には車で行ったが、ちょっと遅刻した。
出る時にちょっとのんびりし過ぎたのが原因。
それでも予定通り10時4分の新幹線に乗って、東京で成田エキスプレスに乗り換え、
成田空港に到着したのがほぼ午後1時だ。
ロスへの大韓航空は午後2時55分発のKE001便だ。
出発まで約2時間ある。
しかし、預ける荷物の安全検査とか、チェックインなどの混雑を考えると、
これでちょうどいいくらいだ。
案の定、荷物チェックとチェックインにかなりの時間がかかる。
しかし、カウンターで妙なことを言われる。
「昨日の東京地方の雪で機体繰りが着かず、
出発が少し遅れます。
まだ、出発のゲートも決まっていませんので、放送をよくお聞きください。」
まだゲートが決まっていないということは、
まだ飛行機が成田に来ていないということだ。
いやな予感がした。
それで、トニーにメールを打っておく事にした。
「トニーへ
ただ今日本時間の22日午後1時過ぎ、
本来ならば、そろそろイミグレーションを通らなくてはならない時間なのですが、
案の定、昨日の雪の影響で飛行機が遅れているようです。
まだケートナンバーすら決まっていません。
仕方ないので成田空港内のレストランでなぜかタイカレーを食べています。
また、遅れの時間がはっきりしてきましたら、メールを出します。 ヨッチャン」
毎度の「トニー」「ヨッチャン」のメールである。
トニーからの返事が来た。
「ヨッチャン、
こんにちは。
ご連絡ありがとうございました。 待っておりました。そろそろ搭乗口かな、と予想をしながらです。
タイカレーはうまいですか?
予定では、大韓航空のロス着時間は午前7時半です。
デンバー経由デモイン行きの出発時間は午前11時15分ですが、
午前10時までに当地イミグレーションを出られればなんとかまにあいます。
2時間の遅れであれば大丈夫。 一服、二服してごゆっくり。
もし、それ以上遅れるようでしたらお知らせください。 トニー
その後
つまり午後3時ごろ、
出発便の案内ボードに
「KE001便、27番ゲート、出発時間16:00に変更」と出た。
午後4時に出発なら、当初予定より約1時間遅れるだけだ。
喜んで、トニーにそのことをメールする。
「トニー
先程、かなり出発が遅れそうとメールをしましたが、
“1時間の遅れで出発”と決定が出ました。
お騒がせしましたが、大丈夫そうです。1時間の遅れで出発です。
よろしくお願いします。 ヨッチャン」
まもなくトニーから返信が来る。
「ヨッチャン、
1時間程度の遅れでよかったです。
飛びならが調整できるはずでから、実際は予定どうりの到着となるかもしれません。
では、ロス空港で。 トニー」
ところがどっこい、
そうは行かないのが大韓航空。
ボードの案内には「16:00出発」となったのが、
15時50分になっても、16時になっても、搭乗させる気配が無い、
さすがに心配になって、同行の増田君がカウンターに聞きに行った。
その答えは、
「ただ今機内の準備を行なっていますので、もう少しお待ちください。」
と通り一遍のもの。
そこでもう一度、トニーにメールを打っておく事にした。
「トニー
先程、16:00発、1時間遅れの出発とお知らせしましたが、
現在16:15分、いまだ搭乗が始まりません。
出発時刻表示は16:00のままなのですが、
機内の準備が出来ないとのことで、搭乗がズルズルと延びています。
どういうことなのか良く分かりませんが、なかなか厳しい状況になってきました。
いずれにしても、ロス アンジェルス空港に到着しましたら、すぐにトニーの携帯に電話を入れます。 ヨッチャン」
なかなか搭乗が始まらずイライラしていると、
16時45分ぐらいに、やっと案内の放送が入った。
実際に搭乗が始まったのは17時ちょうどぐらいで、
トニーが言っていたタイムリミット“2時間遅れまでなら大丈夫”のギリギリの線だ、
このことをトニーにメールで知らせようかどうか、迷っている間に、
搭乗をしてしまい、機内での送受信は出来ず、
それに日本では午後5時であるが、ロスでは午前1時ぐらいのはず。
あまり遅くメールを出してもしょうがないかとも思った。
(あとで、これが間違いであった事に気が付く。)
やっと17時に搭乗が始まった。
今日乗ったのはボーイング777-300という最新鋭機。
約400名の乗客が全部搭乗するにはかなり時間がかかる。
それでも、約30分後にはすべて搭乗が終わったが、
なぜか扉を閉めようとしない。もう17時半を過ぎている。
とする間に、
整備の人が何度も機内に出入りして、何かやりはじめた。
食事などを用意するギャレーの何かが故障しているらしく、
大きな部品を取り替えているのだ。
乗客を乗せてしまってからの修理なんて見たことがないが、
何の機内放送も無く、もくもくと作業続く。
やがて一時間を越した。
やはり、何の説明もない。
先程の到着便の遅れについても、
何の説明も無かったし、今回の修理ついての説明も無かった。
もうすでに3時間近く出発が遅れている。
ようやく、18時20分ぐらいには修理も終わり、
エンジンをかけて機体を滑走路に向けて移動させる。
が、今日の不運は続く。
出発の飛行機が重なって、離陸の順番待ちが出来、
私たちの機体の離陸は10番目で、約40分ぐらいかかると機長からのアナウンス。
もうこれで絶望的である。
離陸は午後7時ぐらいになった。
定刻より、4時間の遅れである。
ディモインへの飛行機の乗り継ぎは、当初、間が4時間あったのだが、
それをすべて使い果たしてしまったのだ。
予定通り22日中にディモインに行き着くのは物理的には不可能になった。
最後の希望の綱は、
ロス⇒デンバーの飛行機の出発時刻が遅れ、
デンバー⇒ディモインの飛行機もそれに合わせたように出発が遅くなれば、
私たちのロス到着が完全に遅くなったとしても、
予定が可能になる。
ナンチャッテ、
そんなにうまく行くようなことは、滅多にあるものではない。
しかし、アメリカも雪がすごかったらしく、飛行機の便が乱れているという。
ひょっとしてうまく行ってしまうかもしれない。
これはひとつ、私とトニーの運だめしか。
成田からロスの飛行機は快適であった。
私はビジネスクラスに乗っていたので快適なのが当たり前だが、
それでも眠れない時は辛いもの。それが今回は実によく寝れたのだ。
そんなことで結局、ロスの空港に到着したのは、午前11時ごろで、
あらかじめ頼んであった米国での国内線は全部ダメになり、
私は、デモイン行きを諦めた気持ちで飛行機を降りた。
久しぶりのトニーとの再会、
相変わらずの歓迎振り。
大幅に遅れてやってきて、何時間もお待たせしたのにと恐縮するが、
「しょうがないよ。」の一言で済ませてくれた。
さぁ、ではどうするのか。
ディモイン行きを諦めるのか。
午前中、大韓航空の大幅な遅れを知ってから、
代わりの航空便の手配であちらこちらに電話をしてくれたそうなのだろうが、
今日が日曜日のせいもあって空きが全くないのだそうだ。
それでも、何とかしてしまうのがトニー、
シカゴ経由でのチケットの空席待ちを入れていた。
この便の空席は
・・・・・・・
・・・
それから、私たちは数々の苦難と幸運を得て
ただ今、最終目的地ディモイン(Des Moines)のホテルにいる。
現地時間で22日午後10時半(日本時間23日午後1時半ぐらい?)
名古屋を発って実に29時間後!である。
前回も思ったし、前々回も思った。ディモインは遠い!
東京は前日の雪が残っていた。この雪が最初のつまづきのきっかけである。
大混雑の成田空港
今回乗ったボーイング777の頭
世界中の国際便が集まっている。
9時間の飛行を経てロスに到着。ロスは平屋の家がトコトン続く不思議な街。
たくさんのことがあって、シカゴに着いた。
またまた、たくさんのことがあって、奇跡的に最終目的地ディモインに着いた。