谷 好通コラム

2006年01月07日(土曜日)

1321.果てしなく降る雪

今日は正月の全体会議。
残念ながら、?快洗隊のスタッフは土曜日なので集まることは出来ないが
ほぼすべてのアイ・タック技研?のスタッフが一堂に集まる。

 

しかし、外を見ると雪が降っていて薄っすら積もっていて、
朝のニュースを見ていると、
東海地方は雪が夕方まで降りそうだと言っている。
普段、雪が降らないこの地では、
ちょっと雪が積もると交通機関がズタズタになり、
道路も大渋滞になることがある。
こんな日に、たくさんのスタッフが集まってくるのは、ちょっと不安である。

 

今年は、異常に多くの雪が降っている。
滅多に雪が降らない東海地方ですらこんな有様だから、
雪国での大雪は人の生命にすら深刻な影響を与える大災害となっているのだろう。
富山に住む娘を想うと気が重い。

 

少し山あいにある北神戸店などは、昨年12月、三分の一の日が雪であったらしい。
「北神戸店は山岳地方ですね。」とマネージャーへのメールに書いたら、
「山岳地方の神戸店より」と返信して来た。

 

ここまで寒いと、「地球温暖化」を忘れてしまいそうだが、
それは逆であって、
地球温暖化による異常気象が、
この寒さと大雪を招いているらしい。
どんどん地球が狂ってきていて、
原因は間違いなく人間であり、人間の「豊かさ」が地球を壊しつつある。
それでも、より豊かさを人間は求め続け、
地球を壊すスピードのアクセルを踏み続ける。

 

こう言うと、私だけ豊かを求めず、
地球破壊を食い止める努力をしているように聞こえるが、もちろんそんなことはない。
寒い朝、目一杯ファンヒーターをかけて、
大気中に二酸化炭素を振り撒き、暖かい部屋でこれを書いているし、
仕事でどこかに出かけるのでも、
できるだけ寒い思いをせずに済む車で行こうとする。

 

豊かさは、一度手に入れると、
このままでは地球が壊れていくことをよく知っていても、
私を含めて誰も手放そうとはしない。

 

いけないと思っていても、
自分一人が何をしても大勢にはまったく影響はないので、
一人一人のすべての人が、
そのいけないことを決してやめようとはしない。
やがては、地球が壊れてしまい、
人類を含めたすべての生き物が絶滅する方向にまっしぐらであったとしても、
私を含めて誰もそこまでを考えようとはしない。

 

環境破壊のことを問題にする時、
よく、「このまま続くと2050年には、海面が・・・cm上昇し、・・・」と、
直近の2050年程度を持ち出すだけで、
100年後、500年後、1000年後という、
地球レベルで言えば、ホンの短い時間の未来のことすら考えない。

 

「このままでいくと○○年後に人類が絶滅します。」とか
「50%CO2排出を節減しても、人類絶滅が○○年延びるだけの効果しかない。」とか、
このままいくと
確実に人類が絶滅することを前提とした問題意識を持たなくてはならないのだろう。

 

と、こんなことを書きながら、
相変わらずファンヒーターは
大量の二酸化炭素を排出しながら、ゴーゴーと燃え、
暖かい部屋で私はこれを書いている。

 

私を含めて、人間は目先のことしか考える能力しかないのか。
悪いと思っていても、自己を否定できない愚かな生き物なのか。

 

自己否定こそ進化の原点なのだが、
これが一番難しいことのようだ。
私を含めて。

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
    読めば読むほど元気になること間違いなし。・・・の、はず。

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