谷 好通コラム

2005年10月02日(日曜日)

1257.ひさびさの富士山

仙台に向かう飛行機の中でこれを書き始めた。
スーパー耐久レース仙台SUGO戦を応援に行くためである。

 

ひょっとしたら中部国際空港が開港してから初めての仙台便かもしれない。
中部国際空港から仙台に向かうルートが、
名古屋空港からのルートとは、
まるっきり変わってしまったのに初めて気がついたのだ。

 

名古屋空港からのルートは、
札幌へ向かうルートと途中まで同じで、
南から中部山岳地帯を縦断する形で北上し、
北アルプスを左に見ながら、新潟上空を通過、
山形にかかる頃、日本海から進路を西にとって、山形市のほぼ真上を通り、
仙台空港のかなり上空をパスして、太平洋上に出てからUターン、
仙台空港に海側から降りていくルートであった。

 

中部国際空港からの場合、
最初、進路を西にとって、渥美半島をなめる様に飛んだ後、
少し北にターンして富士山の北側を通るのだ。
“富士山”が、機の右側に“至近距離で見える”のだ。
しかも一万mぐらいの上空からで、
こんな形で富士山を見るのは初めてである。

 

 

そのあとは、雲が出てどこを飛んでいるのかよく分からなくなってしまったが、
多分、宇都宮のあたりを北上して、太平洋上に出てから
今までと同じように仙台空港に着陸するのだろう。

 

いずれにしても、
これから仙台に飛行機で行くときは、
すぐ間近に富士山が見えるコースを飛ぶようだ。
うれしい。
すごくうれしい。

 

今までの名古屋空港からのルートでも、
飛び立ったあとしばらくして、
はるか遠くの方にちっぽけな三角形として見えることは見えたが、
新しいルートのそれは比較にならないほど大きく見えるのだ。

 

私の数少ないジンクスとして、
「富士山が見えた時には、必ず何かいいことが起きる」というのがある。
しかし、ここ何回か、新幹線で東京に行く時、
富士山を見ることを楽しみにしていたのだが、
何回も見ることが出来なかった。
名古屋を出る時はスカッと晴れ上がっているのに、
静岡を越したぐらいからにわかにガスがかかってきて、
富士山の姿を裾野ですら見えないことが何度も続いたのだ。

 

かといって、不運が続いたわけではない。
仕事の面でも絶好調で、
7月から9月にかけて桁外れに多くの研修が全国で一斉に行なわれ、
ほぼ成功であったと考えているし、
新三カ年計画も順調に推移している。

 

快洗隊も新しい店舗が10月から立て続けに3軒オープンするし、
本社およびトレセンの移転計画も、満足の行く物件で順調に話が進んでいる。

 

しかし、どれもこれも紆余曲折を乗り越えて、何とか物にしたものであるし、
研修に至っては全国のインストラクタースタッフの、
汗の結晶の積み上げであり、大変な苦労をかけてしまった。

 

すんなりといったものは何一つない。
どれもこれも、皆さんの大きな努力を要した。

 

ひょっとしたら、
富士山の姿を見ていれば、もっと幸運があれば
スカッとうまく行ったことがあったかもしれない。

 

でも、考えてみると
あの何百回もの、時には深夜にまで渡る研修で、
若いスタッフたちに大きな力が着いたのは、最高の収穫であった。
物事なんでもそうだが、
苦労をすればするだけ、次に対する力を持つ事になるものだ。
そう考えると、何もすんなりとは行かず、
みんなが苦労して苦労して作り上げた成果は、
その時の成果以上に実りあるものだとも言える。

 

ありがたいなぁ、と思う。

 

9月が終わって、まだ数十回の追加研修が残っているものの、
ひとまず、区切りが着いた。
まだこの先にやらねばならないことが山積してはいるものの、
ひとまず、区切りは着いた。

 

その10月1日に、
やっと富士山の姿を見ることが出来たのは、何か意味があるような気がするのだ。
また何か、とてもいいことがあるのかな。

 

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    代表取締役会長兼CEO

    谷 好通

    キーパーのルーツであり、父であり 男であり、少年でもある谷好通の大作、名作、迷作コラム。
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